中村獅童&初音ミク、超歌舞伎「今昔饗宴千本桜」がAMD Award大賞受賞
中村獅童
2016年に上演された「超歌舞伎『今昔饗宴千本桜(はなくらべせんぼんざくら)』」が、デジタルコンテンツなどの制作者を表彰する「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'16 / 第22回AMD Award」にて、大賞 / 総務大臣賞を受賞した。
中村獅童とバーチャルシンガー・初音ミクが共演した本作は、「ニコニコ超会議2016」で披露された新作歌舞伎。劇中では、舞台上の歌舞伎俳優と3D映像がリアルタイムで同じ動きをする「被写体抽出技術」や、被写体映像の口元から声が発せられているように聞こえる「バーチャルスピーカー技術」などが用いられたほか、新作歌舞伎のインターネット生放送という史上初の試みに挑戦したことでも話題を呼んだ。
3月13日、東京・明治記念館 富士の間にて行われた表彰式に登壇した獅童は「このような栄えある賞を受賞できて大変うれしく思います」と挨拶。「最初はどういう風に演じればいいのか悩んだのですが、いろいろな方のご協力を得まして、歌舞伎とデジタルバーチャルの世界を融合させることができました」と感謝を述べると共に、「亡くなった(中村)勘三郎お兄さまに『(獅童は)歌舞伎を観たことがない若者を振り向かせることができる男なんだよ』と言っていただいたことがありました。その言葉を胸に、これからも精進していきたいです」と今後の抱負を語った。
このほか「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー'16 / 第22回AMD Award」では、古坂大魔王がプロデュースした「PPAP」がAMD理事長賞を獲得。さらに「君の名は。」「この世界の片隅に」「シン・ゴジラ」といった日本映画や、ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」など全12作品が優秀賞を受賞した。
超歌舞伎の新作「花街詞合鏡(くるわことばあわせかがみ)」は、4月29・30日に千葉・幕張メッセ イベントホールにて上演。「花街詞合鏡」には、前作に引き続き、獅童と初音ミクが出演予定だ。