Misarukaの音楽はベストアルバム『All of Life』の中で永遠の命を授かった

5月30日に高田馬場AREAを舞台にした『Misaruka LAST ONEMAN LIVE -Finale-』をもって9年間の活動に幕を閉じるMisaruka。彼らにとって9年間は、誠実に、真摯に音楽と向き合い続けてきた日々だった。いや、それは5月30日まで続いてゆく。

自分たちが思い描く世界観を信じ、創りあげた物語の一篇一篇にMisarukaは本気で魂を注ぎ込み続けてきた。Misarukaというバンドは、この9年間の中で生み出した一つ一つの楽曲や、一本一本のライブを積み重ねたうえで形作られている。その一つでも欠けたら、今のMisarukaという姿は成り立たない。

バンドが歩み続けるとは、そういうことなのはわかっている。ただ、彼らは無駄な経験を積み重ねることなく、つねに血肉を削りながら、その都度"想い"を伝えてきた。だから、いまだどの楽曲も色褪せない。きっと何年経とうが、何時の時代の中でも、Misarukaが創り続けてきた曲たちは眩い輝きを放ちながら、振れた人の心に心酔や共鳴、感動を与える物語を届けてくれるはずだ。

3月29日(水)にMisarukaはベストアルバム『All of Life』を2枚組で発売する。収録した全26曲は、彼らの存在をつかさどる音楽の魂たち。その一片一片が、Misarukaという壮麗で甘美な世界観を形作る大切な結晶。もちろん、ここには収録しきれなかった曲たちも含めてMisarukaなのはわかっている。それを増えまたうえで選ばれたMisarukaの26篇の想いを、ぜひ、あなたの手元へ残して欲しい。まだMisarukaのことを知らない人たちは、ヴィジュアルシーンの中に、こんな輝きを放つバンドがいるという事実を知っていただきたい。たとえバンドは形を消そうとも、音楽は、触れたあなた自身が忘れない限り、ずっと生き続けていくのだから。

Misarukaは今、5月30日の高田馬場AREAワンマンへ向けライブを続けている。日々が過ぎるごとに、彼らと出会う機会も減ってゆく。彼らの人気曲「-Juliet-」の歌詞の一片ではないが、「もしもあの時君に出逢わなければ、泣きたいくらいに愛しい気持ちにさえも気付けなかった」とならないよう、今からでもいい、ぜひ出会ってくれ。それがメンバーが何よりも望んでいることだからこそ……。

加えて、こちらも最後に記そう。Misarukaは2月に3rdフルアルバム『-WHAT DO YOU WANT ?-』を発売した。こちらには、今のリアルなMisarukaの想いが詰め込まれている。こちらも合わせて聴いていただきたい。

さらにライブ会場＆通販限定で、Misaruka 限定DVD『2017.01.12 高田馬場AREA〜この身が朽ち果てて、やがて灰になるとしても〜』も3月2日より発売になっている。ライブ会場に足を運んだ方は、この作品もメモリアルとしてあなたのライブラリーに加えていただけたら幸いだ。

文＝長澤智典