ロイド=ウェバーの旋律が彩る、劇団四季「オペラ座の怪人」本日よりKAATで
劇団四季 ミュージカル「オペラ座の怪人」横浜公演最終通し舞台稽古より、左から佐野正幸演じるオペラ座の怪人、山本紗衣演じるクリスティーヌ・ダーエ。
劇団四季によるミュージカル「オペラ座の怪人」の横浜公演が、本日3月25日に神奈川・KAAT神奈川芸術劇場 ホールにて開幕。これに先がけた最終通し舞台稽古が、昨日3月24日に行われた。
劇団四季とKAATによる初提携となる本作は、フランスの作家ガストン・ルルーの同名小説を原作としたミュージカル。オペラ座の地下に棲む怪人と歌姫クリスティーヌの愛を、アンドリュー・ロイド=ウェバーの旋律によって紡いだ作品だ。なお劇団四季が横浜エリアで長期公演を行うのは、2009年から12年まで神奈川・みなとみらい21地区の仮設劇場で上演されたミュージカル「キャッツ」以来、約4年ぶりとなる。
金のプロセニアムアーチに囲まれた舞台の中、何重にも重なったドレープが開くと、舞台上にはパリ・オペラ座が出現。オペラ「ハンニバル」でプリマドンナ・カルロッタの代役を務めたクリスティーヌは喝采を浴びるが、楽屋の鏡の中から現れた怪人に地底深くへと連れ去られてしまい……。劇場の支配人たちは「クリスティーンをオペラ『イルムート』の主役にしなければ恐ろしいことが起こる」という怪人からの脅迫状を受け取るも、カルロッタの機嫌を損ねることを恐れて要求を突っぱねてしまう。これに対し怒りを爆発させた怪人は、彼らに向けて宣戦布告をする。
オペラ座の怪人役を演じるのは、2006年より同役を務める佐野正幸。またクリスティーヌ・ダーエ役には、11年の「オペラ座の怪人」で初舞台を踏み、14年から同役を演じる山本紗衣がキャスティングされた。3月上旬に行われた公開稽古で「本作の注目ポイントは音楽」と答えた2人の言葉の通り、劇中には変拍子を巧みに用いたロイド=ウェバーの音楽が散りばめられ、表題曲にもなっている「The Phantom of the Opera」や、クリスティーヌによる「Angel of Music」、オペラ座の階段でキャスト陣が歌い上げる「Masquerade」、ファントムとクリスティーヌが妖艶に絡み合う「The Point of No Return」といった楽曲が作品を彩っている。
またきらびやかなオペラ座の舞台機構と、怪人が暮らす仄暗い地下空間とのコントラストも本作の見どころの1つ。青白く光った地下湖の水面には、明滅を繰り返す100本余りのロウソクの光が映し出され、怪しくも美しい地下空間を演出している。上演にあたって、オペラ座の怪人役の佐野は「作品のドラマをしっかりとお届けできるよう、一回一回の舞台を誠心誠意努めていきたいと思います」と意気込みを語った。劇団四季「オペラ座の怪人」の横浜公演は8月13日まで。
佐野正幸コメント
劇団の本拠地である横浜で、この作品に参加できることを、大変光栄に感じています。
「オペラ座の怪人」は、流麗で重厚な旋律によって綴られる哀しくも美しい愛の物語です。作品のドラマをしっかりとお届けできるよう、一回一回の舞台を誠心誠意努めていきたいと思います。
劇団四季 ミュージカル「オペラ座の怪人」横浜公演
2017年3月25日(土)~8月13日(日)
神奈川県 KAAT神奈川芸術劇場 ホール