唐橋 充&藤原祐規&愛原実花&岡田あがさが登場! 『おん・すてーじ「真夜中の弥次さん喜多さん」双』インタビュー

インタビュー
舞台
2017.6.5
おん・すてーじ「真夜中の弥次さん喜多さん」双

おん・すてーじ「真夜中の弥次さん喜多さん」双

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独特の絵柄とシュールな世界観で知られる漫画家・しりあがり寿。その最高傑作として名高い『真夜中の弥次さん喜多さん』が『おん・すてーじ「真夜中の弥次さん喜多さん」』 として​舞台化されたのが、2016年1月のこと。形容不可の摩訶不思議な“しりあがりワールド”を劇場に再現し、観客に新体験をもたらした。

その『おん・すてーじ「真夜中の弥次さん喜多さん」』が待望の続編決定! ワイルドで男らしい弥次さん(唐橋 充)&ヤク中の恋人・喜多さん(藤原祐規)のゴールデンコンビはそのままに、新キャストとして愛原実花、米原幸佑、加藤良輔らが参戦する。さらに第1作に引き続き、岡田あがさ、松本寛也、松本祐一らひと癖もふた癖もあるキャスト陣が弥次喜多の珍道中を盛り上げる。

今回は、唐橋&藤原の弥次喜多コンビに、愛原、岡田の4人がクロストーク。謎に包まれた、『おん・すてーじ「真夜中の弥次さん喜多さん」双』について語ってもらった。


ストッキングをかぶってと言われたら平気でかぶります!(愛原)

ーーまずはちょっと第1作のことを振り返りながらお話を進めていきましょうか。

唐橋:最初はものすごいプレッシャーでしたよ。映画化もされた、誰もが知っているビッグタイトル。その主役で呼ばれたわけですから、「チケットが売れなかったらどうしよう」とか、「稽古場を引っ張れなかったらどうしよう」とか、不安や悩みを挙げたらキリがない。だから稽古の間はよくフッキー(藤原)とああでもないこうでもないと話し合いましたね。

唐橋 充

唐橋 充

藤原:どんな弥次さん喜多さんであればいいのか、延々話をしましたね。その中で出た答えが、とにかく愛し合っている姿をみなさんに応援してもらえるような可愛いふたりでいられたらいいのかなということ。そこに落ち着いてからは気持ちの面でも楽になったというか、より作品を楽しめるようにもなりました。

藤原 祐規

藤原 祐規

岡田:そばで見ている私としては、ふたりのお芝居のつくり方が正反対で、それがすごく印象的でした。唐橋さんは稽古の段階である程度大枠をつくって、本番になるとそこを外してくるタイプ。フッキーさんは逆で、稽古の間はわりと自由に決めずにつくるセッション系なんですけど、本番は決めたことをしっかりされるタイプ。全然違うタイプのおふたりが座長として稽古場を引っ張っていく姿は、見ていてすごく面白かったです。

岡田 あがさ

岡田 あがさ

ーーそして今回は愛原さんが新たに加わります。

愛原:一言では説明できないようなシュールな作品で。お話をいただいたときはとても嬉しかったです。ただ、歌とか踊りとかエンターテイメントの要素もたくさん入っているので、もう今からプレッシャーが大きくて……。

愛原 実花

愛原 実花

唐橋:いやいや、頼もしい限りですよ。

愛原:フッキーさんとあがささんは以前共演させていただいたことがあるのでご存知だと思うんですけど、私、結構バカなところがあって(笑)。静かにしているとしっかり者に見えるみたいなんですけど、実際はもう……。

藤原:バカというと語弊がありますけど(笑)、とてもストイックな方です。お芝居のちょっとした細かいところまで、本番に入ってもすごく気にされていて。

岡田:そう。私たちから見れば100%大丈夫っていうところでも、よく反省されていますよね。

藤原:すごく完璧主義なんです。全然ウケてるのに、愛原さんの中でちょっとでもミスしたと思ったらもうダメージが大きくて。背中が小さくなるのが舞台袖から見ていてもわかります。

ーーそんな愛原さんが、この『弥次喜多』ワールドに飛び込んでいる絵を想像すると、何とも面白いです。

愛原:私、咄嗟に何か拾って笑いをとるのがすごく苦手で……。ただ、やれと言われたことに関しては全力でやるつもりです。ストッキングをかぶってと言われたら平気でかぶります!(笑)

愛原の突飛な発言に爆笑

愛原の突飛な発言に爆笑


 

ビジュアル撮影では、唐橋さんとポッキーゲームをしました。(藤原)

ーーこの『真夜中の弥次さん喜多さん』の魅力を語るとしたら、どんなところを挙げますか?

藤原:率直に言うと、台本を読んでもよくわからないんですよね。言葉で簡単に説明できる作品じゃない分、おそらく人によって刺さるところがまったく違う。それは裏返すと、誰にでもハマる要素がある作品だということです。僕らは、とにかく しりあがり先生の原作と川尻さんの脚本を信じて、物語に沿って一生懸命やっていくだけ。たぶん刺さる人にはものすごく刺さると思う。刺さらない人にはごめんなさいと言うしかないけど、それくらい振り切った気持ちでやっていければいいのかな、と。

唐橋:前回稽古をしていたとき、自分たちで「これだろう」と安易に曲解してやってしまうのが何より怖かったんですね。恐らくこれほど原作をいじってはいけない作品はない。ちゃんと漫画に描かれたコマ通りにやれば、しりあがり先生のすごさがお客さんにもわかってもらえる。それくらい原作が問答無用で魅力的なんです。そんな傑作を舞台にしたとき、どうやったら原作の面白さにプラスして「演劇ってすごいよね」と言ってもらえるものを乗せられるかが僕らの勝負。しりあがり先生の背中を借りて、より一段高いところへみんなでジャンプしたいなと思っています。

岡田:作品自体が実は人間とか人生のすごく深いところを描いていて。でも全体に流れる空気は一貫してシュール。そこがとても面白いなと思いました。しかも舞台になると川尻さんの演出がまたシュールで。稽古場でつくっているうちにどんどんカオスになっていくんですけど、ちゃんとその先にはしっかりした人間ドラマが見えるんですね。その絶妙なバランスが私は大好きです。

愛原:私は唐橋さんとフッキーさんの演じる弥次さん喜多さんのコンビが本当に可愛くて魅力的だなと思います。ビジュアル撮影のとき、おふたりがインタビューを受けているのを横で聞いていたんですけど、唐橋さんのお話に漏れなくフッキーさんがツッコミを入れていて。もうそのお喋りをずっと見ていたいような気持ちになりました。普段の会話だけでこれだけ面白いんだから、それがお芝居になると一体どうなるんだろうって。稽古場でふたりのやりとりを拝見できるのがとっても楽しみです。

唐橋:ビジュアル撮影と言えば、いちばん最初のときは大変だったね。まだ稽古も始まってないのに、カメラマンさんから「じゃあ、とりあえずイチャついてください」って言われて。

藤原:「イチャつく!? どういうことですか!?」と(笑)。しかもそうやっていろいろイチャついてたら、途中で唐橋さんが「こんなのは『弥次喜多』じゃねえ!」って言い出して。スタッフさんにうまい棒を持ってきてもらって、何をするのかと思ったら、うまい棒で僕とポッキーゲームをしはじめました(笑)。案の定、そのカットは使われず。試行錯誤した結果、最終的に採用されたのは、最初に撮ったカットだったっていう(笑)。

唐橋:もうね、出来上がりを見た瞬間に憤怒ですよ! あの苦労は何だったんだって(笑)。

ビジュアル撮影時のエピソードも

ビジュアル撮影時のエピソードも

キスやハグを超えた、包みこむような愛を表現したい。(唐橋)

ーー岡田さんは、唐橋さん&藤原さんのカップルぶりを近くで見ていていかがでした?

岡田:もうすごかったですね。

唐橋:適当なこと言うんじゃねえよ!(笑)

岡田:いや、本当ですって。老夫婦的な連れ添い方も感じつつ、初々しさも残してて。

ーーやっぱり稽古が進むにつれて愛も深まりましたか?

藤原:わざわざイチャつかなくても、イチャついているところ以外で自然と信頼が深まっていく感覚はありましたよね。

唐橋:あったね。たとえばキスであったり、それ以上の行為であったり、直接的なラブシーンがなくても、そこを超えて全部成立する不思議な感じはあったと思う。フッキーは僕が何をしても、全部拾ってくれるんですよ。それってもう抱き合うとかキスをするとか、そういう行為をもっと超越した、包みこむような愛みたいなもので。

藤原:別にキスをしてるところは見せなくても、当然してるだろうとお客さんには伝わるような空気感を出していたいですよね。

唐橋:直接キスをしたら、その先は描けないですからね。僕らはその描けない先を舞台でちゃんと見せられたらいいなと思うわけです。

ーー今回の続編で楽しみなところはありますか?

愛原:とにかく内容が不思議で、私もまだ雲をつかむような状態です。そういう意味でも、いったいこの台本を演出の川尻さんがどう立ち上げていくのかがいちばん楽しみですね。

岡田:今回、原作の『晩餐会』のエピソードが登場するみたいで。あのお話って個性的なキャラクターがいっぱい登場するじゃないですか。あれを舞台でどう表現するんだろうっていうのはまったく想像つかないです。

唐橋:聞くところによると犬役を松本(祐一)くんがやるそうなんですけど、被り物をかぶるみたいで。そしたら本人が「だったら、これ、俺じゃなくていいんじゃね?」と言ったとか言ってないとか……。

藤原:しかもその犬の台詞が台本では全部SEって書いてあって(笑)。「あ、言わないんだ」と。

唐橋:そしたら本人が「だったら尚更俺じゃなくていいんじゃね?」と言ったとか言ってないとか……。まあ、たぶん言ってないと思います(笑)。

(左から)愛原実花、唐橋 充、藤原祐規、岡田あがさ

(左から)愛原実花、唐橋 充、藤原祐規、岡田あがさ

今いちばん行きたいところは、新大久保です。(岡田)

ーーでは最後にお伊勢さんを目指す弥次さん喜多さんになぞらえて、みなさんが今いちばん行きたいところを教えてください。

藤原:僕はモルディブですね。仕事をしているとバカンスに行きたくなることってあるじゃないですか。なにかの記事に、一度モルディブに行ったらもう他のリゾート地には行けないと書いてあって、それは行ってみたいな、と。憧れは、エメラルドグリーンの海の上に建つロッジ。しかも床は一面ガラス張り。そんな楽園みたいなところでのんびりオフを満喫したいですね。

岡田:私は静かなところが好きなので、敢えて逆に騒がしいところに行きたいですね。どこがいいだろう……。そうだな、新大久保とか?

一同:新大久保!?(笑)

唐橋:いいわ~。完全に見出しになるね、その一言(笑)。

岡田:バタバタしててごった煮みたいなところに行きたくって。新大久保なら今すぐ行けって話ですよね(笑)。

愛原:どうしよう……。私、こんな面白いお話の後に言えることなんてないです!

ーーどうぞどうぞ気にせずおっしゃってください(笑)。

愛原:そうですね……。犬を飼っているんですけど、ずっと部屋の中で大事に育ててきたので、ドッグカフェとかドッグランとか外に連れ出してみたいです。本当にオチのない話ですみません!!

唐橋:だったら僕もマリモを飼っているので、阿寒湖に行きたいです!

藤原:それ、まさか放すんですか。

唐橋:そう。湖にコロコロ、と。

藤原:それはやっぱり後々自分のところに戻すんですか。

唐橋:そうだろうね。「こんなに大きくなって……」ってわかるように首輪でもして。

藤原:それ、僕の予想なんですけど、風吹いたら流れるんで、たぶん無理だと思います。

唐橋:マジで!? どうしよう?

藤原:つけるにしても、30分くらいでいいんじゃないですか、ドッグランみたいに(笑)。

ーーいいオチをありがとうございます(笑)。本編も楽しみにしております!

おん・すてーじ「真夜中の弥次さん喜多さん」双

おん・すてーじ「真夜中の弥次さん喜多さん」双


インタビュー・文=横川良明 撮影=岩間辰徳
公演情報
おん・すてーじ「真夜中の弥次さん喜多さん」双
 

日程:2017年6月21日(水)~25日(日)
会場:東京・全労済ホール スペース・ゼロ
料金:グリーン席10,800円(前方エリア、非売品特典付き)、指定席7500円

原作:しりあがり寿
作・演出:川尻恵太(SUGARBOY)
音楽:あらいふとし+ミヤジマジュン
振付:竹森徳芳
映像:ワタナベカズキ
企画・制作:CLIE
制作協力:アプル

出演:唐橋 充、藤原祐規/愛原実花/松本寛也、岡田あがさ、松本祐一、古谷大和、足立英昭、石田 隼、田代哲哉、福井将太/加藤良輔、米原幸佑

(c)しりあがり寿/2017 おんすて弥次喜多


 
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