FTISLAND「10周年でゼロにリセット、新しい10年をまた作る」アニバーサリーを告げる決意のライブ

レポート
音楽
2017.6.3
FTISLAND 撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

FTISLAND 撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

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韓国出身の5人組ロックバンドFTISLANDが、6月2日(金)東京・日本武道館で『FTISLAND Arena Tour 2017 - UNITED SHADOWS -』ファイナル公演を行い、5月6日(土)の愛知・日本ガイシホールからスタートしたアリーナツアーに幕を閉じた。

本ツアーは、日本メジャーデビュー7年、韓国デビュー10年というキャリアの中で実感した“光と影”を楽曲にして詰め込んだ7枚目のアルバム『UNITED SHADOWS』を引っさげたもの。

強烈なライトの光が暗闇と強いコントラストを生み出す中、「今日もいってみようか!」とファンを煽りながら登場したFTISLAND。<暗闇に落ちても、光ある未来を探す>と歌うアルバム『UNITED SHADOWS』のリード曲「Shadows」でライブの幕が開けたかと思えば、「FREEDOM」や「PUPPY」など、ライブでファンと一緒に育ててきた曲たちでスタートから一体感を高める。

イッキに上がった会場のテンションに「昨日はエアコンが壊れてると思ったくらいだけど、今日もみんなのテンション、高すぎ!」とボーカルのホンギもうれしそう。

イ・ホンギ 撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

イ・ホンギ 撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

スピード感ある「BE FREE」の間奏では、「みんな自由になりたいか? 俺もめっちゃ自由になりたい。このところいろんなことがあって自分自身を忘れていたけど、みんなの力で、メンバーの力で、まわりの力で、やっと自分自身を取り戻した。これからもこのまま走っていくから、よろしく!」とホンギが今、ファンに一番伝えたかったことを激白。ファンも大きな歓声でそれに応えると、「シアワセオリー」「To The Light」とFTISLANDの決意が伝わる曲が続く。

FTISLANDの生み出すサウンドに即座に反応し、コーラス、ジャンプ、コール&レスポンスと曲を一緒に作り上げてくれるファンを愛しそうに見渡しながら歌うホンギは、大きな声を出すファンに「こんなに(レスポンスが)うまくなったのは、プリマドンナ(FTISLANDのファンの名称)だけだよ。何回も一緒に練習したからね」と笑顔を見せる。

アルバム収録曲「Champagne」では、ファンと<Yeah yeah yeah>というコーラスを練習。FTISLANDのライブでは、ファンもメンバーだ。ファンと一緒に作り上げるライブだと感じさせる。

ソン・スンヒョン 撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

ソン・スンヒョン 撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

チェ・ジョンフン

チェ・ジョンフン

久々の日本デビュー曲「Flower Rock」では、スンヒョンとジョンフンがふたりで1本のギターでリズムを刻む見せ場を作り、そのリズムに乗るとメンバーとファンが一緒に大ジャンプをキメる。「Falling Star」ではファンの大きな声に応えるように、サビで1Fスタンド前まで延びる花道の端から端までメンバーたちが猛烈ダッシュ。ホンギも「俺らの夏のライブは走って走って、また走るって感じだよね。みんなは今日、1.5キロ痩せると思うけど、俺は3キロ痩せる」とヘトヘトになりながらも楽しそうに話す。

新しい試みも行われた今回のツアー、そうアコースティックコーナーだ。「武道館センターに花道を作ったのは初めて」とホンギが言ったが、ステージ左右1Fスタンド前まで延びる恒例の花道のほかに、センターのサブステージにまで花道が作られた。

チェ・ミンファン 撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

チェ・ミンファン 撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

ドラムのミンファンを含む5人全員がセンターステージに集合し、ホンギは「友だちと遊びで歌ってるみたいな感じでやりたかった」と言うが、アコースティックギターをメインにした軽やかなアレンジは、これまでのロック全開から一転、アットホームな雰囲気を作り出した。

「正直に言うと、俺らが休むところ」とホンギは笑ったが、ジェジンが作った新曲「A light in the forest」でのスンヒョンのアコースティックギターソロや、ミンファンのボーカルがじっくりきける「FISH」など、普段とは違うFTISLANDの一面が堪能できた。

イ・ジェジン 撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

イ・ジェジン 撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

ラストはロックバラードからラウドまで、FTらしさ全開のロックを展開。最後まで熱い一体感を醸し出した。大きなFTISLANDコールに迎えられたアンコールは、アルバムのラストを飾る曲「REASON」からスタート。

「今日はツアー最後の日。たくさん来てくれてありがとう。韓国ではデビュー10周年で、日本でも7周年。若いけどけっこう走って来たよね(笑)。いろんなことがありすぎたけど、10周年を迎えてゼロにリセットして、新しい10年をまた作ろうってメンバーと話してる。ケンカしたり、自分たちのやりたい音楽をしてきたけど、これからは責任感を持ってやっていきます。本当だよ!」と神妙な顔で語るホンギ。

暖かい拍手に包まれると「僕らの気持ちは、曲の歌詞に入ってる。韓国の10周年のアルバムも楽しみにしてください。どこで何をしてても時間があれば、応援よろしくお願いします。今日も家に気を付けて帰って、ビールいっぱい飲んで、いい夢みましょう! ありがとうございました!」と<We're always together>と歌う「Here」でファンに感謝を伝えると、「今日もサイコーでした! 最後にお願いがあります」と、“FTISLAND 10th Anniversary Thank You”と書かれたフラッグとファンと一緒に記念撮影をおこなった。

撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

鳴りやまないファンからのアンコールの声にホンギは「ちょっとだけ」と、アカペラで来週リリースされる韓国での新曲を披露してくれた。FTISLANDはデビュー10周年を迎える6月7日にデビュー10周年記念アルバム『OVER 10 YEARS』を韓国で発売し、本格的な10周年アニバーサリー活動に突入する。


撮影=田中聖太郎、川嶋謙吾(田中聖太郎写真事務所)

セットリスト
FTISLAND Arena Tour 2017 - UNITED SHADOWS -  
2017.06.02日本武道館セットリスト


M01 Shadows
M02 FREEDOM
M03 BEAT IT
M04 PUPPY
M05 BE FREE
M06 シアワセオリー
M07 To The Light
M08 Champagne
M09 COME ON GIRL
M10 Flower Rock
M11 Falling Star
M12 Orange Days
M13 A light in the forest
M14 FISH
M15 YOU DON'T KNOW WHO I AM
M16 未体験Future
M17 Take Me Now
M18 1234

En1 REASON
En2 AQUA
En3 アイデンティティ
En4 Here
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