モノブライト・桃野陽介 meets Spotify Vol.2「妄想フジロック2017〜桃野の歩き方〜」

コラム
音楽
2017.6.30

無類の音楽好きであるモノブライト・桃野陽介が、「音楽ストリーミングサービス 『Spotify』で遊び倒すとこうなる!」を実践していく連載企画『モノブライト・桃野陽介 meets Spotify』。第2回目のテーマは「妄想フジロック2017〜桃野の歩き方〜」です。


梅雨入りすると、雨風がとんでもなく強い日がある。こないだ用賀を歩いていて、大雨の中とんでもなく強い風が吹いていた時、歩いてる人の差してる傘のほとんどが裏返ってるのを見た。僕ももちろん裏返ってたんだけど、ああいう時って雨より風の方が気になる。でも店の中へ入ると途端に雨に濡れまくった自分に気づいて、頭の中は雨だらけ。でもびしょ濡れの記憶ってここ数年、フジロックの時以外無いので、逆にフジロックだと思えば、街中をびしょ濡れで歩くのもいいんじゃないかと思えた。そのくらいフジロックって最高。自然があって、そこに生活する環境があって、そのすべてを音楽が包んでいる空間。そして今年のフジはヤバい。正直、2日目のタイミングで札幌のライブを入れ、確実にフジロックへ行けない事が悔やまれるくらい、今年はヤバい(この気持ち札幌の皆さんにぶつけるので、フジロック以上に盛り上がりましょうね!)。なので、見に行かれる方に、僕のチョイスを届けたい。そして見た方は、僕のTwitterに報告をお願いします。頼みます。
 
という事でテーマは「妄想フジロック2017〜桃野の歩き方〜」。コレ聴いてフジロックを見れば、アナタは間違いなく今年のフジの勝ち組だと言い切れる選曲をさせていただきました。フジの特徴といえば、やはり大自然。この環境でライブを見る事がエクスタシーをくれる、とても耳が幸せ。そして聴きたい音楽を求め歩き続けるあの何ともいえないウキウキ感。遠足が3日間続くのと同等か、それ以上。是非参考にしてタイムテーブルを組んでみて下さい。絶対損させない。

 

1.Because I'm Me / The Avalanches

「音楽の宝石箱やー」

去年のフジで1番目当てだったThe Avalanches。まさかの出演キャンセルでショック、友達はわざわざフジに来てポケモンGOにハマる始末。もちろん今年のラインナップでも一番のお目当てです。The Avalanchesには高校3年の卒業するギリギリで、『Since I Left You』というアルバムに出会って、これがたまらなくカッコ良くてハマってました。近所のCD屋さんがオーストラリアのアーティスト特集をしていて「オーストラリアは日本と同じ島国だから、日本人に響く何かがある」という、アバウトで気になる文言を見て買った。その時はGerlingと一緒に買って、オーストラリアってAC/DCもいるしとんでもない音楽が生まれる国だなと思ったのを覚えている。サンプリングという発想が、バンドしか知らない自分にはとてもハイセンスでお洒落だった。The Avalanchesはサンプリングという手法での過去の音楽へのリスペクトと愛情を込めながら、それを現代で新しいモノとして鳴らす気合いが詰まっている。「音楽の宝石箱やー」な音楽です。

2.Get Innocuous! / LCD Soundsystem

好き過ぎて、コレやらないでくれとさえ思える

タナソウこと田中宗一郎さんに、昔インタビューを受けた時に「LCD Soundsystemと同じ事考えてるね」と言われた事があり、それキッカケで気になって聴いてハマったアーティスト。何を言った事が同じだったかは全く覚えていないが、タナソウさんのその言葉が強く残っていたおかげで知れたので、あの取材はとても感謝しています。この曲は1:38までの焦らしが絶妙。それ以降はずっと興奮が止まらない最高の焦らしプレイミュージック。聴いた時は、未来型のトーキングヘッズと思った大名曲。好き過ぎて、今年のフジでコレやらないでくれとさえ思える、嫉妬が入り交じる1曲。

3.Dangerous / The xx

大自然に似合わない、都会の匂い

今年の僕的ベストアルバムに、この楽曲が収録された『I See You』は確実に入ります。完全に自分達をポップミュージックへ覚醒させたThe xxが、苗場で悪いライブするわけがない。大自然に似合わないローテンションでクールな都会の匂いが、ミスマッチというニューウェーブを起こす気がしてならない。

4.Baby, Baby / The Lemon Twigs

宅録感とレトロ感がたまらない

ミニマムな宅録感と、60年代のようなレトロ感がたまらない今年大注目の兄弟。元々WEENやThey Might Be Giantsのようなアメリカの宅録ローファイユニットが大好きな僕にとって、自分の音楽のツボをここまでがっちり掴まれている感覚になったのは久々で、しかも10代と聞いて不思議な気持ちになる。彼らの感覚がおじさんなのか、自分の感覚が若いのか。ライブをみればその答えは明確になるので、是非フジで確かめたかった。

5.3's & 7’s / Queens Of The Stone Age

中毒性の高い毒々モンスターバンド

「ストーナーロック」という何とも悪い匂いのするジャンル名しかり、中毒性の高い毒々モンスターバンド。こんなにダークサイドなバンドなのに、ジョシュ・オムの声にポール・マッカートニーのポップ性を感じるのは僕だけでしょうか? 初めて聴いた時からずっと思っているんですが、まだ1度も共感された事がないので、フジロックで見れば共感してくれる人に出会えるのではないだろうかという期待をしています。

6.Celia's Dream / Slowdive

フジロックじゃないと味わえない感動

マイブラしかりRideしかり、フジロックにおいて90年代のシューゲイザーバンドは、もはや伝説のライブをする定番といえる気がします。あの大自然で鳴らされる轟音ギターは、どこまでも広がっていくので、フジロックじゃないと味わえない感動が待っているんじゃないかと思います。出来ればGREEN STAGEで見たかったなと思えるバンド。きっと見た方全員で、同じ夢の中へ入っていくようなファンタジーを感じる事間違い無し。

7.Girl/Boy Song / Aphex Twin

僕なら泣きます。​

究極のカオスを感じるならコレ、という感じがします。Aphex Twinの音楽って、体内に流れてる血液とか心臓の動きを音楽に例えてるような、無機質で感情のない生命の動きのようなイメージがあるので、1番フジロックが似合わない不自然なアーティストに感じます。だからこそ、フジではどうなるんだろうと気になってしまいます。そんな思いの中で、もしこの曲をやったら、その瞬間は爆発的に盛り上がるんだろうなと勝手にわくわくしてしまう大名曲。そして僕なら泣きます。

8.Bus In These Streets / Thundercat

音楽ライブの本質を楽しめる

最近聴いているアーティストのひとつで、雨上がりに聴けたら最高だなと想像してしまう1曲。こういうしっかりと楽しめるソウルミュージックの演奏は、音楽ライブの本質を楽しめる濃い時間を堪能出来そう。

9.Stardust / Ásgeir

この声に会いたいって思うはず​

こちらも最近聴いているアーティストのひとつで、アルバム聴いた人はこの声に会いたいって思うはず。YouTubeなどでチェックする限り、アコースティック編成もありそうなので、フジロックではどういう編成かによって印象がガラッと変わります。どのみち声が気持ちいいので、音楽に酔えます。

10.Last Dance / Rhye

すごくエロい。エロいい。

この曲のタイトルでこの楽曲って、すごくエロい。エロいい。僕の思い描くエロのイメージって、どこか切なかったり儚さが残るからこそ、その時間を愛してしまう or 夢中になってしまうモノなので、この曲はとても理想的な1曲です。カップルの皆様にはこぞってこの曲で踊って欲しい。

11.Easy / Real Estate

フジロックの醍醐味、ローファイな音楽​

フジロックの醍醐味だと思った事のひとつなんですが、ローファイな音楽がすごく心地よく聴く事が出来るんですよね。ローファイミュージックがライブにもBGMにもなれる、変幻自在の音楽と化す場所、フジロック。去年のWilcoでそれを痛感させられ感動したので、Real Estateにもそんな期待を感じています。

12.グレープフルーツジュース / ドミコ

こんな音楽が聴こえてきたら、絶対気持ちいい

ドミコの音楽は非常に本来スタンダードなロック。60年代から生まれてきたスタンダードなロックが鳴っているはずなのに、今新しく聴こえるからニューウェイブ。こんな音楽がフジロックで聴こえてきたら絶対気持ちいい。

13.light night dance / DE DE MOUSE

ノスタルジックな気持ち

僕の地元・根室の実家の牧場で、“NEMUROCK FESTIVAL”を僕が主催するなら、ノスタルジーになれる音楽というのは絶対必要。この曲は鳴っている声のせいか、いつもノスタルジックな気持ちになるので、フジロックで聴きたい。ネムロックにも参加して欲しい。

14.サマージャム’95 / スチャダラパー

この1曲だけで、フジロックの元とれます

去年のライジングサンで見たバンド形態のスチャダラパーが最強だったため、フジでも絶対見たい。そしてこの曲の破壊力。涙腺崩壊力。夏の終わりのさみしさ力。この1曲を聴けただけで、フジロックの元とれます。

15.Joga / Björk

見たいというか会いたい。なんなら拝みたい。

知り合いと今年のフジロックの話をすると必ず「ビョークは見たい」と言われる。そして僕もそう思う。決してわかりやすい音楽でもないのに、みんなが求める超人的な魅力は、もはや歌声を超えてビョークの存在自体からくるものなんでしょうね。見たいというか会いたい。なんなら拝みたい。

16.Feel Good Inc. / Gorillaz

鳥肌、失禁覚悟。

新譜楽曲ももちろん聴きたいんですが、この曲が始まった瞬間の会場の歓声を聴きたい。歓声が止まらない中で演奏されるこの曲のカッコ良さは、想像するだけでたまらない。鳥肌、失禁覚悟で見たい聴きたいアーティスト。

17.Not About To Lose / Ron Sexsmith

ベストアクトに選ぶような気がする

新譜も最高ですが、この曲が聴きたい。感覚で申し訳ないんですが、今年3日間行ってたらベストアクトに選ぶような気がします(笑)。というか、最近Ron Sexsmithがしっくりきていて、聴きまくっているので、ウルトラひいき目でフジロックで見たい。人懐っこい楽曲の優しさに包まれたい。

18.冬、今日、タワー / モノブライト

是非歌いたい1曲。

今回のテーマは妄想フジロックなので、もし今年モノブライトがフジロックでライブするならという妄想曲を紹介します。この曲はタイトルを見てお分かりの通り、冬の歌です。山下達郎さんのクリスマス・イブを季節に関係なくライブで歌うイメージで歌いたい。あと、大自然の中で日常的な事を歌うという、色んな角度のあり得なさが、この楽曲をフジロックで歌う面白さに繋がっている気がするので、是非歌いたい1曲。

19.愛飢えを / モノブライト

挨拶代わりに、愛を届けたい​

この曲で、挨拶代わりに皆さんに愛を届けたい。あと、とてもいい歌なんで聴いて欲しい。

20.踊る脳-VerSus ver. / モノブライト

モノブライトの存在意義

この楽曲はモノブライトの存在意義ともいえる1曲です。脳まで踊る音楽といいながら、しっかり体で踊れるナンバーであり、フジロッカーの皆様に伝わって欲しい1曲。

 

▼今回のプレイリスト

 

イベント情報
FUJI ROCK FESTIVAL'17

日時:2017年7月28日(金)、29日(土)、30日(日)
会場:新潟県 湯沢町 苗場スキー場



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