FIVE NEW OLDのSPICE連載コラム vol.20 HIROSHI 後編
人気急上昇中のバンドFIVE NEW OLDのメンバーがリレー方式でコラム連載をしてくれる企画「FIVE NEW OLDコラム」ここでしか聞けない話や、メンバーの本音満載で週替わりで更新中。
コラム最終回の後編です!
後編
前編では"Not Too Late"と"The Dream"についてお話しました。
後編は"By Your Side"と"Too Good To Be Ture"について語っていきます!
By Your Side
このEPの中で一番悩んだ曲。他の三曲はかなり早い段階で仕上がっていたのですが、そこには何かが欠けている気がしていました。
FIVE NEW OLDにとってのこれからを示すような一曲、アンセム。
そんな曲を作ろうということで挑んだ曲が"By Your Side"でした。
メンバーと色んな意見を出し合って、正直な自分達の姿と、一つ階段を上がった姿を両立させるという、一見矛盾したゴールを目指して書き始めたんです。
まぁ、そんな高難易度なゴールにたどり着くために、毎日唸りながら(笑)、アレンジャーとしてSHUNくんに協力してもらって、沢山のアイデア(ゴスペル・スタジアム・ロック・ヒップホップの要素などなど…)を一つの曲に詰め込んでいきました。
そうして完成した"By Your Side"を聴いた時、ハッとさせられた。
今までFIVE NEW OLDとして表現してきた、沢山の曲の表情がこの一曲に詰まっていたんです。
「自分達が一回り成長するということは、常に自分達が積み上げてきたものの上に成り立っているんだ。」
そんなごくごく当たり前の事を、"By Your Side"が教えてくれました。
歌詞については自分自身を励ますつもりで書き始めたものです。
音楽を鳴らしていく中で環境が変わって、いろんな人との別れと、出会いがありました。
その中で周りに惑わされて、自分自身を見失っていく事が何度もあり、また周りに支えられて自分を取り戻していきました。
その経験をまっすぐ見つめ直して書き起こした時に、「自分の曲も誰かの側に寄り添うものであって欲しい。」という想いが、強く表れてきました。
歌詞はもちろん、音としても。
この曲で、伝えたいことは、FIVE NEW OLDとして音楽で届けたいことを集約していると思います。
だからこそライブで一緒になって歌ってくれたら、初めてこの曲は完成する。
そんな気がしています。
Too Good To Be Ture
この曲のアイデアは随分昔からあって、といってもギターと歌の弾き語りだけ…みたいなものだったのですが、
YOSHIAKIがずっとお気に入りでこっそり温めていたらしく、「EPで、この曲をやりたいー!」という熱烈オファーから書き始めました。(笑)
ちょうど、歌入れをしていない80年代AORのようなトラックがあったので、メロディをはめてみると上手くマッチして、すんなりと仕上がりました。そこにボトムの強いシンセとドラムマシンを組み合わせて、モダン・ブルーナイル的な感じに仕上げていきました。
聴き所はもちろんメロディーですが、欠かせないのが、SANABAGUNの大河が吹き込んでくれたジャジーなサックスソロ!AORど真ん中ではなく、敢えて彼の持ち味であるジャズをルーツにしたサックスソロは他にない色をこの曲に添えてくれています。
歌詞は少しドラスティックなハートブレイクソングな側面が強いですが、普遍的なテーマとしてここでも側にいてくれた人との関係性を取り上げて、この曲では様々な「別れ」についてフォーカスしています。
EP収録曲について、もう少し突っ込んで解説をしてみました。
発売から少し時間も経ったので、改めてこのコラムを読みながら楽しんでもらえると嬉しいです。
ということで
今回でこのコラムも最終回となりました。
ここまでお付き合い下さったみなさんどうもありがとうございました!
またどこかの機会で、こうやって文面でお話できれば良いなと思います。
それではまた!
日時:2017年7月21日(金)
会場:名古屋 ell.FITS All
出演者:FIVE NEW OLD, UNCHAIN