森川智之&山路和弘『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』日本語吹替え版インタビュー 約20年同じ俳優を演じてきた二人が語る魅力
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左から、山路和弘、森川智之
7月28日公開の映画『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』は、1932年の『ミイラ再生』をリメイクする作品。ユニバーサル・ピクチャーズによる往年のモンスター映画を次世代向けに再構築し、シリーズ化するプロジェクト『ダーク・ユニバース』の第一弾で、主人公ニック・モートン(トム・クルーズ)が、現代に蘇った古代エジプトの王女・アマネット(ソフィア・ブテラ)の脅威に立ち向かうアクション・アドベンチャーだ。クルーズやブテラのほか、対モンスター組織・プロディジウムを率いるジキル博士役でラッセル・クロウらが出演している。
その日本語吹替え版にも、森川智之(ニック・モートン役)、山路和弘(ジキル博士役)をはじめとした実力派のボイスキャストが集結。森川は1999年の『アイズ ワイド シャット』にはじまり、2003年の『ラスト・サムライ』以降トム・クルーズ専属声優として声を吹き替え、山路も1995年の『ラフ・マジック』から20年にわたってラッセル・クロウを担当してきた。今回のインタビューでは、長く同じ俳優を担当してきた二人から見た『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』の魅力や吹替えを巡る逸話を語ってもらった。
ニック・モートン役のトム・クルーズ (C)Universal Pictures
――森川さんはトム・クルーズ公認の吹替えでいらっしゃいます。結構な大任だと思うのですが、プレッシャーのようなものはあったりするのでしょうか? 『アイズ・ワイド・シャット』のときには、トムに「森川さんの吹替えは世界で一番美しい」と絶賛されたそうですが。
森川:いや、もう雲の上の存在なので(笑)。(褒められたことは)すごく光栄でしたね。今回の『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』でも、トムがぼくのことを話してくれたみたいで、そういう意味では光栄というか、嬉しいですね。
――『アイズ ワイド シャット』では、収録のときにトムが演じているのと同じ動きで吹き替えるようトムからリクエストがあったそうですね。
森川:ああ、ありましたね(笑)。ベッドシーンでは、ベッドが用意される、みたいな。寝てるシーンでは、「寝ろ」と言われました(笑)。
――それはちょっと大変ですね。その後はそういったリクエストはない?
森川:人生であれが最初で最後だと思います(笑)。
山路:現場が懲りたんだよね(笑)。
――今回やれと言われたら大変なことになりますからね。
森川:今回それをやったら、ぼくは吐いてると思います。酔い止め薬を準備するところから始めないと(笑)。
山路:「砂を用意しろ」とか言われたら大変だよね(笑)。
(C)Universal Pictures
――今回のトム演じるニックは、いつも通りアクションはすごいんですが、ちょっと抜けているところがある珍しいキャラクターですね。演じてみていかがでしたか?
森川:もちろん考えながらやってはいるんですが、逆にすごく楽しめた役でもあります。ちょっとチャラかったり、抜けていたり、怒鳴るヒロインとの会話が意外にスベっていたりするので、キュートに見える、愛すべきキャラクターになっています。カッコいいとか、完璧でクールなイメージではなく、人間らしい愛すべきキャラクター。それをトムが演じていることによって、よりキュートに見えるので、彼の新たな顔が見られるんじゃないかと思います
――よく殴られる役柄ですよね。
森川:冒頭でいきなりヒロインにひっぱたかれますしね。パーンって叩かれて、「え!?」っていう顔しますからね(笑)。その後の言い訳もリアルで面白いですし。もちろん、アクションは彼の真骨頂で、右に出るものはいないくらい素晴らしいので、見応え十分です。
ジキル博士役のラッセル・クロウ (C)Universal Pictures
――山路さんはラッセル・クロウを演じる上で、彼だから特に気を付けられたことはありますか?
山路:彼だから、というのはあまりないですね。博士のような役だったり、アクション系の映画や役だったりで声も変わるでしょうし、やり方も微妙に変わるので。あまり(ラッセルだから)どうしてる、というのはないです。今回は“博士系”なんですけど、いつものようにそこにカチッと入っていない感じの役なんです。そこを(ラッセル・クロウが)楽しんでいるように見える、「こんなことをしてます!」と、楽しんでいる風に見えるんじゃないでしょうか。
――ラッセル・クロウが演じるジキル博士は、はっきり言って名前がネタバレのキャラクターですよね。人格が二つあるんだろうな、と思われないように意識したりしました?
山路:いや、(ラッセル・クロウも)どうせわかるだろうと思ってやってますからね。
森川:「あんた誰だ?」って訊かれて、名乗ってますからね(笑)。
――同じ俳優さんを色んな作品で吹き替えるときに、役ではなく本人を意識することはあるんでしょうか?
森川:お付き合いが長いと、呼吸があうようになってくるのと同時に、作品の遍歴も見ているので……例えばトムは、正統派の二枚目をずっと続けてきて、だんだん自分で作品をプロデュースし始めて、権利を持ってくると、「こういうのをやりたい」とか、「今までのイメージから脱却したい」とか、そういう‟もがき”みたいなものが見えてくる。そういうことが、(声を)演じるときの一つの材料になったりはしますね。
――なるほど。声を吹き替えるときに本人を知っていることが役に立つ、という感じなんですね。
森川:そういう時もあります。
山路:ぼくはそういうことはあんまり考えたことはないですね。我々はほかの俳優をやることもあるので、もちろん本人の要素もあるんだろうけど、役として考えますね。
左から、山路和弘、森川智之
――今回はトム・クルーズとラッセル・クロウが戦うアクションが見どころの一つでもあります。アクションのセリフはちょっと特殊だと思うのですが、どうやって吹替えていらっしゃるのでしょうか?
森川:アクションシーンは、自然と体が動いちゃいますよね。ぼーっと立っては演じられないので……やっぱり疲れますよね、アクションシーンは(笑)。機能的に、「こう動かすことによって、この声が出る」ということはあります。実際に動いているように声を入れなくちゃいけないので。
山路:音が出ないように、最低限の動きはするよね。
――アニメーションで声を当てるときも動きますか?
山路:画が完璧に出来ているときは動くよね?
森川:動きますね。
左から、トム・クルーズ、ラッセル・クロウ (C)Universal Pictures
――アドリブみたいなものはあるのでしょうか。今回の『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』の二人の戦いでは、特に山路さんのセリフがとても特徴的だったので。
山路:余計なことをやってるかもしれないです(笑)。
森川:(笑)サービスですよ、サービス(笑)。
――洋画の吹替えでアドリブって難しそうなイメージがあるのですが。
山路:ちょっと後ろを向いてるシーンとかあると、「ラッキー」と思ってやったりしますよ。
森川:顔が映ってないところとか。
山路:今回はどうだろう。まあ、(ラッセル・クロウが)変な顔をしているときは、やりたくなったりはしました(笑)。
――本来は英語で話しているのに、吹替え版の日本語と口があっているよう見えます。演じる時に意識してらっしゃるのでしょうか?
森川:意識はしていますけど、吹替えの翻訳の方が素晴らしいんだと思います(笑)。ハマる時はキレイにハマるので、そういう時は、「今回の吹替え台本は素晴らしいな!」と思ったりしますね。
――英語の母音とセリフの母音があっているのが凄いな、と思います。
森川:ああ、そういうことだと思います。普通の翻訳ではなくて、吹替え翻訳の方が文字を起こしてくれるので、“それ用の台本”になっているんです。ブレスの数とか、口を閉じるところとか、ちゃんと計算しながら翻訳してくれるんです。
――戸田奈津子さんの字幕で「アドベンチャー魂はどこいった?」だった台詞が、吹替え版で「冒険心はどこへいった?」だったのは、そういうことだったんですね。ちなみに、吹替えされるときは、先に台本を読まれるんでしょうか? それとも映像を先にご覧になる?
森川:人によるんじゃないですかね。色んなタイプがあると思います。
――以前、山路さんは映像を4回か5回くらい見てから吹き替えるとおっしゃっていましたが。
山路:そういう時もありましたね。でも、やり方は変わってきますね。今はまず、台本を読みます。なんだろう、なぜかそうなりました。
――すごく時間がかかると思いますが。大変ではないですか?
森川:大丈夫です。仕事が大好き、映画大好きなんで(笑)。
(C)Universal Pictures
――最後に、『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』のニック(トム・クルーズ)とジキル博士(ラッセル・クロウ)、それぞれに物語があると思います。それぞれの役柄で、一つ注目して見てほしいところを教えてください。
山路:ぼくは、(ジキル博士が)とある薬の注射を自分に打つところを観てほしいですね。あそこの、これみよがしな刺し方が凄く好きなんです。ラッセル・クロウが、「こいつ、上手いのか下手なのかわからない」っていう芝居をするのが、個人的にすごく好みなんです。最初に観たときに、笑っちゃったんですよ。(ラッセル・クロウは)吹き出しながらやってるんじゃないか?という気がして凄く好きです。
森川:トムは……
山路:やっぱり、殴られるとこ?
森川:いや、殴られるとこも好きですけど(笑)。ニックは、冒頭と最後でまったく違う、こんなに変わる主人公がいるんだろうか、というくらい全然変わりますんで。みなさん、そこをポイントとして観ていただきたいな、と思います。第一印象と、最後が全然違います。
左から、山路和弘、森川智之
映画『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』は7月28日(金)、TOHOシネマズ 日劇ほか全国ロードショー。
『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』森川智之さん、山路和弘さんサイン入りポスター
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映画『ザ・マミー/呪われた砂漠の王女』
監督:アレックス・カーツマン
プロデューサー:アレックス・カーツマン、クリス・モーガン、ショーン・ダニエル
エグゼクティブプロデューサー:サラ・ブラッドショウ
脚本:ジョン・スぺイツ、クリストファー・マッカリー
出演:トム・クルーズ、ソフィア・ブテラ、アナベル・ウォーリス、ジェイク・ジョンソン、コートニー・B・ヴァンス/ラッセル・クロウ
配給:東宝東和
公式サイト:http://themummy.jp
(C)Universal Pictures