中国に存在した“異端の画家たち”を見直す 特別展『典雅と奇想 明末清初の中国名画展』が開催に
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重要文化財 八大山人「安晩帖」 第10図 清・康熙33年(1694)(泉屋博古館)
特別展『典雅と奇想 明末清初の中国名画展』が、2017年11月3日(金・祝)~12月10日(日)にかけて泉屋博古館分館にて開催される。
中国の明時代末期(16世紀後期~17世紀前期)は、反乱や飢饉など政治的経済的混乱から不安な時代が続き、ついには北方の異民族であった清の支配へと大きく社会が変動した。明に仕えた画家たちは追われる中で絵を描く者や新たに清朝に仕えるなど、先の見えない時代の中で創造力を発揮していたという。
徐渭「花卉雑画巻」明・万暦3年(1575)(東京国立博物館) 画像提供:東京国立博物館 Image:TNM Image Archives
米万鍾「柱石図」明・17世紀 (根津美術館)
米万鍾「寒林訪客図」明・16-17世紀 (橋本コレクション) 画像提供:東京国立博物館 Image:TNM Image Archives
呉彬「渓山絶塵図」明・万暦43年(1615) (橋本コレクション) 画像提供:東京国立博物館 Image:TNM Image Archives
この明末清初(16世紀後期~18世紀初)の中国では、正統派の画家が活躍する一方で、彼らの典雅な山水表現に背を向けた異端の画家たちが登場する。呉彬はじめ徐渭や石濤、八大山人から清初の惲寿平などは非常に個性的で、奇想的ともいえる造形を生みだした。彼らの作品は、中国絵画史の中では長くなおざりにされてきたが、近年の研究によってその造形的魅力が広く認識されはじめている。
本展は、泉屋博古館のコレクションを軸に「典雅と奇想」という切り口で明末清初の中国絵画を展観。歴史の変動期に生きた画人たちを紹介することを目指す。
龔賢「山水長巻」清・17世紀(泉屋博古館)
重要文化財 石濤「黄山図巻」(部分)清・康熙38年(1699)(泉屋博古館)
漸江「江山無尽図巻」(部分)清・順治18年(1661)(泉屋博古館)
重要文化財 八大山人「安晩帖」 第7図 清・康熙33年(1694)(泉屋博古館)
会期:2017年11月3日(金・祝)~12月10日(日)
前期 11月3日(金・祝)~11月19日(日)、後期 11月21日(火)~12月10日(日)
会場:泉屋博古館分館(〒106-0032 東京都港区六本木1-5-1)
休館日:月曜開館時間:10:00~17:00
入館料:一般800円(640)、高大生600円(480)、中学生以下無料
*20名様以上の団体はカッコ内の割引料金
☆静嘉堂文庫美術館との連携企画!
本展は静嘉堂文庫美術館にて開催の特別展「あこがれの明清絵画~日本が愛した中国絵画の名品たち~」
(10月28日~12月17日)との連携企画です。
*静嘉堂文庫美術館の本展覧会招待券または会期中の使用済み
公式サイト:https://www.sen-oku.or.jp/