10代から晩年の作品まで約90点「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展」
-
ポスト -
シェア - 送る
クロード・モネ《印象、日の出》1872年 マルモッタン・モネ美術館 東京都展展示期間:9月19日〜10月18日
2015年9月19日(土)〜12月13日(日)の期間、東京都美術館にて「マルモッタン・モネ美術館所蔵 モネ展『印象、日の出』から『睡蓮』まで」が開催される。
印象派を代表するフランスの巨匠クロード・モネ。パリのマルモッタン・モネ美術館にはモネが亡くなるまでに手元に残した作品が所蔵されており、同展ではそのコレクションのうち10代で描いた作品から最晩年の作品まで約90点が展示される。
21年ぶりの東京、《印象、日の出》
クロード・モネ《印象、日の出》1872年 マルモッタン・モネ美術館 東京都展展示期間:9月19日〜10月18日
「印象派」という言葉の由来となった歴史的作品、《印象、日の出》。マルモッタン・モネ美術館の中核をなす作品群の一つとなっており、滅多に貸し出されることはなく同展は間近でみることができる貴重な機会となっている。《印象、日の出》が展示されているエリアは少し薄暗くなっており、早朝の港内にまるでその場にいるかのように錯覚させてくれる。
貴重な肖像画も
(左)ピエール=オーギュスト・ルノワール《新聞を読むクロード・モネ》 1873年 (右)ピエール=オーギュスト・ルノワール《クロード・モネ夫人の肖像》 1873年
風景画に情熱を注いだモネは、肖像画をほとんど描かなかった。亡くなるまで手元で大切に保管された家族の肖像画や友人であるルノワールが描いたモネの肖像画などモネの家族や友人との絆を垣間見ることができる。
若き日のモネが描くカリカチュア(風刺画)
(左)クロード・モネ《ピアノの前の若い女》1858年 (右)クロード・モネ《劇作家フランソワ・ニコライ、通称クレルヴィル》1858年
子供の頃、授業をほとんど聞かずにノートに人の特徴を誇張したり物や動物に似せ人物を表現するカリカチュアを描いていたというモネ。すぐに街中の評判となった。奇妙な風刺画の数々を堪能することができる。
モネが造り上げたジヴェルニーの庭
(左から)クロード・モネ《睡蓮》1916−19年/クロード・モネ《睡蓮》1916−19年/クロード・モネ《睡蓮、柳の反映》1916−19年
庭造りが好きなモネは自ら花の種類と配置を考えて絵を描くように美しい庭を愛情をかけながらゆっくりと造り上げた。この庭はモネが愛し続け最晩年まで描き続けるモティーフとなる。庭園の池に浮かぶ睡蓮を連作的に描いた作品「睡蓮」。展示室内ではぐるりと「睡蓮」が並べられており様々な色彩の「睡蓮」を楽しむことができる。
クロード・モネ 《バラの小道、ジヴェルニー》 1920-22年
また、最晩年の作品では粗いタッチで描かれ、繊細な色調とは異なり、赤系もしくは青系の色彩が強く、抽象画に近いものとなっていく。白内障に苦しんだモネの内面的な部分を垣間見ることができる作品となっている。
クロード・モネのパイプ/クロード・モネの眼鏡/クロード・モネのパレット
白内障の手術の後に色の見え方を調整するためにモネが使用していたメガネなど愛用の品も展示されている。
モネという画家の軌跡を辿ることができる”究極のモネ展”、ぜひ訪れてみては。
田辺誠一「モネ in JAPAN」
<東京>
日時:2015年9月19日(土)~12月13日(日)
会場:東京都美術館 (東京都)
《印象、日の出》東京展 9月19日(土)~10月18日(日)展示
《ヨーロッパ橋、サン=ラザール駅》東京展 10月20日(火)~12月13日(日)展示
《テュイルリー公園》は東京展 展示なし
<福岡>
日時:2015年12月22日(火)~2016年2月21日(日)
会場:福岡市美術館 (福岡県)
《印象、日の出》福岡展 2月4日(木)~2月21日(日)展示
《ヨーロッパ橋、サン=ラザール駅》福岡展 12月22日(火)~2016年2月3日(水)展示
2016年3月1日(火)~5月8日(日)
会場:京都府 京都市美術館
2016年6月4日(土)~8月21日(日)予定
会場:新潟県 新潟県立近代美術館