錦織圭不在の日本は負けられない一戦、デビスカップ プレーオフ

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2017.9.8
今年のデビスカップ・プレーオフは、今年もゲンの良い大阪・靭テニスセンターで開催される

今年のデビスカップ・プレーオフは、今年もゲンの良い大阪・靭テニスセンターで開催される

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昨年のウクライナ戦の再現だ! テニスは基本、シングルスとダブルスしかない団体競技ではない“個人競技”と思われがちだが、世界に名だたるそのトッププレーヤーたちが、個を捨てて国のために戦う大会、それが「デビスカップ」(通称:デ杯)なのである。セルビアが2010年に初優勝を遂げた時には、あのジョコビッチでさえ頭を丸刈りにして喜びを爆発させたほど。それほど、デ杯とはATPツアーとは別の意味で、国の威信と誇りを背負った大会なのだ。

そのデビスカップの2017年ワールドグループ・プレーオフが9月15日~17日、ブラジルを迎えて大阪の靭(うつぼ)テニスセンターで行われる。この靭テニスセンターは日本チームにとって凄くゲンのいい会場だ。昨年の日本は、やはり1回戦でイギリスに惜敗し、ウクライナとのプレーオフに回った。そのウクライナ戦の第1試合では、ダニエル太郎がセルゲイ・スタコウスキーを競りながらもストレート勝ちしてチームに勢いを与えると、続く西岡良二が格上のイリヤ・マルチェンコを撃破。完全に日本のペースに引き込んだ。第3試合のダブルス戦で錦織圭・杉田祐一組が、初めてペアを組んだとは思えない息の合ったチームワークでスタコウスキー、アルテム・スミルノフ組を危なげなく退け、早々にワールドグループ残留を決めた。会場はもちろん、靭テニスセンターだった。

考えてみればその1回戦は悔しい試合だった。マレー率いるイギリスは、念願のデ杯初優勝を遂げたアルゼンチンに準決勝を2-3で敗退したが、もし第1回戦で日本がイギリスを破っていたら、準々決勝、いや準決勝にも勝ち進めていたかもしれない。フルセット(5セット)までもつれた錦織圭vsマレーの世界ランキング一桁同士の“キャプテン対決”は、それだけに本当に惜しいゲームだったのだ。

その日本の大黒柱、錦織圭は今年、右手首の負傷でこの靭の地には立てない。世界ランキングで対戦相手が決まるデ杯なだけに、日本人のランキング最上位の錦織がいないのは大きな痛手ではある。しかし、そんな状況の中で明るい材料が出てきた。それは杉田祐一の存在と躍進だ。今年のトルコで行われたアンタルヤオープンで日本人3人目となるATPツアー(初)優勝を遂げ、一気にトップ50まで上りつめた(現在44位)。世界で2000人(男子)はいると言われるプロテニスプレーヤーの中でトップ100に入るだけでも至難の業。その中で、杉田は急激な成長を遂げ、錦織圭の背中が見えるポジションまで到達した。思えば、昨年の靭でのダブルス戦が大きなきっかけになったのかもしれない。リオ五輪で思わぬ苦戦を強いられながらナダルを撃破し、銅メダルを獲得した錦織圭の日本への思いを知っている杉田が燃えないはずがない。その杉田が率いる日本代表が迎え撃つのがブラジルなのも、何かの縁のような気がする。

さて、デ杯のルールはお互いの国の「シングルスランキング1位vs2位」の2試合、翌日にダブルスが行われ、最終日の3日目は「1位対1位」「2位対2位」の2試合、計5試合で行われる。今回、日本は杉田祐一(シングルス44位/ダブルス610位)、添田豪(同130位/同655位)、内山靖崇(同187位/同459位)、そしてニュージーランドから国籍変更した同国ハーフのマクラクラン・ベン(シングルスなし/同136位)の4人を選出。対するブラジルはティアゴ・モンテイロ(同113位/同658位)、ギジェルメ・クレザ(同223位/同418位)、マルセロ・メロ(シングルスなし/同4位)、ブルーノ・ソアレス(シングルスなし/同7位)とランキング的には日本が有利な状況だ。ランキング121位のダニエル太郎の欠場は痛いが、ブラジルはランキング76位のトマス・ベルッチが選ばれなかったのは、日本にとって追い風。2試合目の添田がモンテイロを破れば、グッと勝利を引き寄せられることになる。 ブラジルもキーゲームは添田vsモンテイロ戦と思っているだろう。これに勝利し2日目のダブルスを制して、一気にワールドグループ入りの “下剋上”を狙っているはずだ。気を抜ける状況にはないプレーオフになることは間違いない。

一度乗らせたら実力以上の力を発揮するブラジル人気質もあり、ホームタウンの応援は必須。いずれにしても、日本にとって靭の地はゲンのいい場所のはず。多くの応援を背に、昨年のウクライナ戦の再現をぜひ見せてほしい。

イベント情報
デビスカップ プレーオフ

 大会名称:デビスカップ by BNPパリバ 2017 (Davis Cup by BNP Paribas) ワールドグループ・プレーオフ「日本対ブラジル」
 日時:9月15日(金)~17日(日)
 会場:靱テニスセンター(大阪府大阪市 西区靱本町2-1-14)

 
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