『ベイビー・ドライバー』大事なところは音楽で! EMILYのゆるふわ映画談 vol.9
(c)2017 TriStar Pictures, Inc. and MRC II Distribution Company L.P. All Rights Reserved.
こんにちは。男女J-pop/フォークデュオHONEBONEのVo担当高円寺系ハーフのEMILYです。
段々レコーディングが落ち着いてきたので、また映画館に行ってきたのである。唯一の癒し…。
『ベイビー・ドライバー』
ふーむ。直感的に「こりゃ『ドライヴ』を彷彿させるぜええ…」と思った。
【あらすじ】
幼い頃に交通事故で両親を亡くしたベイビーは、事故の後遺症の耳鳴りをごまかすために常にイヤフォンをしている変わり者。車の窃盗を繰り返していたところ、犯罪組織のボス・ドクに捕まり「逃し屋」として犯罪の片棒を担がされていた。そんなある日、ベイビーは運命の女性・デボラに出会い、裏の世界から足を洗うことを決意するのだが…。
ってなわけで!またカーアクション系!?私別にそんなに車好きじゃないんだけど、『ワイルド・スピード』シリーズに出会ってからというもの、カーアクションに縁があるのかもしれない!
この映画、始まるなりすぐに曲が流れ出す。ベイビーのiPodから流れ出してくる音楽は、これから起こるアクションを「あんまり意気込んで観なくて大丈夫だよ」と言ってるかのように軽快。この時点で私はとある映画を思い出した。そう!!!『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス』だ!!冒頭からガンガン音楽にフォーカスを合わせて、しかもわざと音楽プレイヤーに焦点を合わせる。これが最近の流行りなのか…と思いつつ映画は進んでいく。
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主人公ベイビー(アンセル・エルゴート)はやけに若い!ベイビーだけに、どうしよう、照れる。主演がライアン・ゴズリング様だったら最強にHOTなのにちょっと年齢が若いから少し肩を落とした私。一仕事終えてコーヒーショップに向かうベイビーが軽快に体を動かし、「え?ミュージカル映画なの?」と思わせるようなシーンの連続。ちょっと言うと、ベイビー、若干ぎこちないわけよ。(萌えポイントなのかもしれない)。
幼い頃に両親を亡くしてからドク(ケヴィン・スペイシー)の言いなりになって借金を返しながら逃がし屋をやるベイビーは多感な時期にこんな汚い仕事をさせられてるってことはかわいそう。まだお子ちゃまだし、つかみどころのないキャラに対しては、そのバックグランドでお腹の中に落とし込んだ。
この映画割と多様に音楽をぶっこんでくるんだけど、私がその年代の音楽を全然知らなかったもんで、「絶対この曲知ってたらめちゃくちゃおもしろいやつだったんじゃないの!?」と思いまして…はい…。クイーンとか、T・レックスとか…。この時代の音楽に詳しくてこの映画を観に行った友人が「あれはシーンと歌詞が合ってるんだよ」って言ってし、なおさら悔しい。音楽をやっておきながら全然音楽シーンについていけてない自分がちょいと残念だった。(こういうの多いんだよなあ…かといって映画を見るために音楽を勉強する気にもならないからこれまた問題)。
「これから本気で逃げなきゃ」という場面で、ベイビーは自分の中にルールがあるらしく、「ちょっと待って!曲を戻すから!」と、変人っぷりもさく裂。ここはおもしろかったなあ。
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テンポがいい作品だから観ててだれるポイントはさほどなく、一番恐れていた“眠くなる”こともなかったんだけど、
ベイビーは陽気に踊ったり音楽ソフトを駆使して曲を作るクールガイだったりする半面、無口で「何考えてるか分からない」というように、キャラ設定が若干あいまいなのがやっぱり気になった(「ベイビーってどんな人なの?」って聞かれたらなかなか答えるのは難しい)。そこで少しベイビーに感情移入しにくく感じた。悪党がそろってベイビーに突っかかって「気に食わねえやつ」って言うんだけど、ベイビーはただの逃がし屋なわけで、私が大好きな『ウォーキング・デッド』にも出てたジョン・バーンサルや、ジェイミー・フォックスが銀行強盗のメンバーを演じているんだけど、彼らが何故あそこまでベイビーに突っかかるのか理由も釈然としてなくて少し腑に落ちなかった。
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ベイビーとデボラがランドリーで会うシーンが完全に『ラ・ラ・ランド』を彷彿させるような色遣いでちょっと照れちゃった。探してみてね(探さなくても分かるよ)。
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『キック・アス』とか、『ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー』とか、「大事な部分は音楽にド派手に乗せちゃおう!」っていう映画にはワクワクしちゃうよなあ。ストーリーの後半は雰囲気が一転して、「もうド派手にカーアクション!!」と言わんばかりで、「え!?前半と後半監督違くない!?」って言いそうになるくらい展開が変わったので笑っちゃった。「ケヴィン・スペイシーキャラおかしくね!?」って言いたくなる展開。ドンパチ、ガッシャーン!「やっぱ『ワイルド・スピード』!」と言いたかった。私は物語の前半が好きだったけど、一緒に行った友達は「後半のぶっ飛び加減がよかった」とのことで、総括していいバランスの映画なのでは!(笑)
映画『ベイビー・ドライバー』は公開中。
(2017年/アメリカ)
監督・脚本:エドガー・ライト
出演:アンセル・エルゴート、ケヴィン・スペイシー、リリー・ジェイムズ、エイザ・ゴンザレス、ジョン・ハム、ジェイミー・フォックス
配給:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
公式サイト:http://www.babydriver.jp/
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