カレーも味わえる!? 大阪ライブサーキットイベント『GROOVYROOMS2017』が間もなく開催
GROOVYROOMS
11月5日(日)、大阪・梅田周辺の6会場でライブサーキット『 GROOVYROOMS 2017』が開催される。今年で2回目となる『GROOVYROOMS』は、大人の街・梅田を舞台にするだけでなく、ジャズ、ソウル、レゲエ、ファンク、ヒップホップといったジャンルを中心に繰り広げられるということも特徴的。そして、音楽だけでなくツキノワカレーやアアベルカレーをはじめとした人気のカレー店7店に加え、会場の名物カレーなども各会場にて味わえる、カレーと音楽のコラボサーキットとしても楽しめる内容となっている。そこでこの注目イベントを主催する、ライブハウス・梅田Zeelaの橋本嘉文店長と、地元大阪発のソウルバンド・YOKOYUREを代表して、aquvidivivadoo、マツシマヨウヘイ、takugieの計4人に話を聞いた!
梅田Zeela 橋本嘉文店長
――まずは『 GROOVYROOMS』立ち上げのきっかけを教えてください。
橋本:YOKOYUREが活動を始めて、梅田Zeelaでもライブをやるようになって、YOKOYUREの音楽に惹かれて共に歩んでいく中で「一緒にサーキットイベントをやってみないか?」という話になったんです。それまで大阪ではこのジャンル(ブラックミュージックなど)でのサーキットイベントあまりなくて。YOKOYUREはみんな良い人たちだし、発信力もありますし、力を合わせてやりましょうって。
aquvidivivadoo:モッティー(橋本)は、こう見えてすっごく熱くて秘めたものを持ってるんです。話し方がぶっきらぼうで、勘違いされやすいタイプなんですよ(笑)。でも、DJやってたりレコードを集めてたり、良質な音楽が好きっていうのが話していくうちに分かってきて。ライブハウスの店長でグルーヴ系の音楽が好きな人ってあまりいないんですよね。で、ブッキングもしてもらうようになって、対バンも良い感じで当ててもらえるようになって、1年ぐらい経ってからかな、電話で「もっとリスク背負ってでも、おもしろいことをドンとやりたいなと思う」って話になったのが発端です。
橋本:そうです!
――『GROOVYROOMS』が目指すものをとはなんでしょう。
takugie:俺が勝手に思ってたのは、ミナミ(難波周辺)にはいろんなサーキットがあるけど、キタ(梅田周辺)にはあまりなくて。しかもロックとかポップじゃなくて、R&Bとかヒップホップとかブラックミュージックが主体となったイベント自体も数が少ないから、それをキタでやりたいっていうのが核になってるってこと。キタを盛り上げたいっていうのがめちゃある。
橋本:うん、僕も同じですね。例えばレゲエで言うと、アンダーグラウンドなクラブシーンの中には、ワンマンで1000人集められるアーティストもいるんですよ。だけど、それ以外のシーンでは意外と知られてないこともあって。そういうのがヒップホップとかレゲエとかに多いんです。なのでそういったシーンを混ぜ込んだサーキットイベントがあれば、おもしろいことになるんじゃないかなと思って。普段、夜のクラブとかでライブをやってきた彼らを今までとは違うシーンに引っぱりたいというか。
マツシマヨウヘイ(YOKOYURE)
――キタという地域、レゲエやヒップホップなどのジャンル。それぞれ、なぜショーケースやサーキットイベントがなかったんでしょうか?
マツシマ:僕が思うに、ミナミは若者の街なんですよね。ファッションに特化してるというか。だから、音楽もそれに連れて、ロックやったり流行の音楽やったりが根付く。でも僕らがやってる音楽は流行る時期もあるやろうけど、廃れないというか、上質なものとして固めていってるというか、そんなイメージなんですよね。もちろんロックにもそういうのはあるとは思うんですけどね。それで、ミナミはそういう(ロックやポップの)イベントがあって、特に『MINAMI WHEEL』はでかい。それにライブハウスの数も段違いにミナミは多いし、サーキットも開催しやすい。キタは(ライブハウス同士が)、ちょっと離れてるから行き難いかなというのも考えながらですね。
――なるほど。いろいろ困難な点もあるんですね。昨年は初回ということで、大変なことも多かったと思います。
橋本:そうですね。DIYな感じでした(笑)。
――特に大変だったことは?
橋本:経費がない中、人件費も抑えなければいけなくて。で、音楽に興味のある学生さんを募ってボランティアとして手伝ってもらったんですけど、去年は必要な人員が少し足りなかった。『GROOVYROOMS』自体が比較的大人向けの音楽っていうのがあるので、なかなか学生の若い層に興味を持ってもらい難かったかなって思います。
マツシマ:(ブラックミュージックなどを)やってる子はいるんですけどね。でも、このイベントをきっかけに後輩たちがセッションをやってくれていたりとかもあるんです。
GROOVYROOMS
――それは良い流れですね。では、今年の見どころを教えてください。例えばおすすめアーティストは?
マツシマ:迷うな~。全員やな~(笑)。タイムテーブル組むんが一番楽しなる! この枠はこのバンドに任せて、この会場でこの人を! って感じで。
aquvidivivadoo:あっ、それやとあっち見られへん! とか。
マツシマ:っていうのをやるのが去年も一番楽しかったですね。1番酒が進んだね(笑)!
aquvidivivadoo:50組ぐらい出るんですけど本当に何も妥協してなくて、みんながみんなめっちゃカッコいいと思えるアーティスト。どの会場に行っても何時に行っても絶対良い音楽が流れてるっていう状態にしたかったんですよ。それは絶対裏切らないです!
マツシマ:オススメで言うと、僕は宇田川別館バンドさん。めっちゃカッコええ! こないだ共演させてもらったんですけど、ものすごくカッコええ(笑)! あと、ワンダフルボーイズさん! これは「すごい!」ってなる。
takugie(YOKOYURE)
――なるほど。aquvidivivadooさんとtakugieさんは、おすすめアーティストいますか?
takugie:若い子はPredawnさんとかにめっちゃ反応してますね。「出るんですね!」って言って、そこ目当てでも行くって言うてる子もいたし。
――逆に大人向けは?
takugie:水曜日は海へ行こう、ちゃうかな?
マツシマ:渋いな~。いいな~。
aquvidivivadoo:めちゃノスタルジック。ほんまショーっていう感じやんな。
aquvidivivadoo(YOKOYURE)
――女性目線からaquvidivivadooさんのおすすめは? イケメンとか(笑)。
マツシマ:男前は、ザ・たこさんちゃう(笑)?
aquvidivivadoo:出演者はみんなパッと見、シュッとしててクールなんですけど、たこさんが唯一ある意味イケメンです(笑)。めちゃおもしろいんですよ、ライブが!
マツシマ:真に受けた女子が、たこさんに行くと……(笑)。
――では、音楽以外のお楽しみも教えてください。
橋本:カレーです! 去年出して反響が良くて……。一部の会場さんで既にそのライブハウスの名物としてカレーを出されていたんですよ。そういういきさつがあって、じゃあカレーがメニューにない会場でも(外部に)出店をお願いして、人気のカレーを出してもらったんです。去年はすぐなくなっちゃった会場もあったので、今年は拡大して種類も増やしてます。
――期待が高まりますね。おいしいカレーに良い音楽。
マツシマ:大阪のカレー屋行ったら、だいたいええ音楽流れてない?
橋本:え、そうなん(笑)?
マツシマ:カレー好きな人はええ音楽流してるよね?
takugie:ミュージシャンはカレー好きが多いですね。
橋本:あ、今回も『アアベルカレー』さんの安部さんがドラムをされてたり、あと『創作カレー ツキノワ』のスガちゃんは元同僚でベーシストなんですよね。『BAGAWAAN CURRY』のRyuさんもバンドのボーカルをされてるんですよ。
――カレーと音楽。結びつきがありそうですもんね。
マツシマ:似てる気がする。そういうアレンジとか。
takugie:調和とユニティ。
マツシマ:カレー、マジ好き!
橋本:食べれる限り食べてほしいですね。
マツシマ:友達とシェアしたりね。
橋本:去年も一人で何杯も食べてる人がいました。
マツシマ:カレーは、ほんまアツい!
aquvidivivadoo:(マツシマは)カレー作るのが上手なんですよ。
マツシマ:めちゃくちゃ好きなんです! 関東カレーと関西のカレーの違いというのがあるんですけど、関西はカルダモンなんですよ。で、関東はクミンを……。
(しばらくカレーの話が続く)
GROOVYROOMS
――みどころ満載な『GROOVYROOMS』ですが、事前に気になるアーティストは公式HPで予習すると良いかもしれないですね。
橋本:HPからYouTubeとかに飛べるので、ぜひ見てから来ていただけるといいですね。
――わかりました。では、最後に読者の方にメッセージを。
橋本:僕自身、去年はイベント当日を迎えるまで思うようにいかないところもあったんですけど、蓋を開けてみたら思っていた以上に楽しいイベントになったんで、今年も絶対に楽しいイベントになると思います。
aquvidivivadoo:例えば一会場でいっきに10組ぐらい呼んでやるっていうのと違って、梅田周辺を賑わす、町おこし的な感覚もあるんですよね。いろんな所に音楽を好きな人がたくさんいて「どこ行く? どこ行く?」って言ってる状態になるといいなと。サーキットの意味ってそこにあると思うんです。
マツシマ:ジャズとかソウルとかレゲエとかファンクとかヒップホップとか。それを好きな子たちが今までは離れた土地に行って聴かなあかんかったアーティストが一挙にギュッとキタに集結するから、みんな遊びに来やすいですよね。それで、このイベントをつなげていって「これに出たい!」っていう声とかも聞きたいです。老若男女、まずは遊びに来てみてください。
aquvidivivadoo:あと、会場ごとに雰囲気も違うんでそれも楽しんでみてください。(会場の一つ)ロイヤルホースをとってみても普通のライブハウスとは全然環境が違うし、見え方聴こえ方も違う。立って見るのか座って見るのかでも違うと思います。
マツシマ:レア感があります!
――楽しみにしています! 今日はありがとうございました!
取材・文=服田昌子
【会場】Zeela / Banana Hall / ROYAL HORSE / GANZ toi,toi,toi / HARD RAIN / Bodaiju Cafe
【出演】
[ACT] 奇妙礼太郎 / Spinna B-ILL / BAGDAD CAFE THE trench town / Predawn / 溺れたエビ! / チプルソ / THUNDER / KIRA / ワンダフルボーイズ / YOKOYURE / K-106 / ザ・たこさん / HI-KING TAKASE / CICADA / Neighbors Complain / 椎名純平 / チーナ / 高槻POSSE / 水曜日は海へ行こう / ベランダ /
[MC] 飯室大吾(FM802)
梅田 Zeela 06-6316-1199 http://osaka-zeela.jp/
【企画制作】梅田 Zeela / YOKOYURE
【協力】Heineken / KIRIN / TOWER RECORD 大阪梅田丸ビル店 / AILA ENTERTAINMENT