次代の伊達公子や杉山愛を探せ 安藤証券オープン東京2017が有明コロシアムで開催
この大会で大飛躍する選手は多い。奈良くるみらの復活、そして原石が宝石に変わるその場面を確認する絶好の機会だ
次代の伊達公子、沢松奈生子、杉山愛を探せ―。ITF女子サーキットによる賞金総額10万USドル規模の大会として2015年に初開催され、今年で3回目となる『安藤証券オープン 東京 2017』(本戦)が11月7日(火)~12日(日)まで、東京の有明コロシアム・有明テニスの森公園で開催される。
国内外の“これから”の選手たちが出場する同大会は、まさにトップへの登竜門となる大会だ。第1回大会(2015年)に出場し、優勝を果たした張帥(ジャン・シューアイ/中国)は、伊達公子や大坂なおみとダブルスを組むことでも有名だが、当時のWTAランキングは186位。この大会の優勝で自信をつけた張帥は、2016年の全豪オープンでベスト8まで進み、自己最高の23位までランキングを上げた。そのきっかけを作ったのは間違いなくこの大会で、今年も出場選手最高位の36位として出場する。今年も優勝の最有力候補だ。
トップ100以内の選手として、ミハエラ・ブザルネスク(ルーマニア)も出場予定だ。72位と出場選手中2番目のランキングとなっているが、これは自身のキャリア最高位。現在、大坂なおみのランキングは68位なので、実力もほぼ互角と言える。プロテニスキャリアで最高の状態になってきており、順当に勝ち進めば張帥と当たることになる。その張帥を撃破すれば一気にトップ50入りも狙えるとあって、この大会への意気込みは相当なものになっているだろう。優勝候補の一人であるのは間違いない。
日本選手では奈良くるみ(安藤証券)、尾崎里沙(江崎グリコ)に注目したい。奈良は155cmと小柄ながら最高位32位(2014年)まで上がった選手。9月のジャパン女子オープンでは、大坂なおみを6-3、6-0とストレートで下した。現在世界ランキングは101位と本人も満足していない状況だが、25歳と選手年齢では円熟期に差し掛かる。上位に強い2選手がいるものの、ここを撃破すれば強い奈良の復活の狼煙となるはず。今大会の奮起を期待したい。
その奈良に次いで現在ランキング102位となっているのは尾崎里沙だ。今年の4月に自己最高の70位まで上昇。メジャーの全米オープン1回戦では、苦しみながらもダニエル・ラオ(アメリカ)を6-3、6-7、7-6で撃破し、念願のメジャー大会での初勝利を果たした。2回戦で今大会に出場する張帥に0-6、3-6で敗退、香港テニス・オープンではあのビーナス・ウィリアムズに2-6、2-6と完敗したが、こういう経験は必ず生きてくる。23歳と若いだけに、今後の活躍が楽しみだ。
そのほか、穂積絵莉(橋本総業ホールディングス/164位)や、大会スポンサーの安藤証券に所属している日比万葉(234位)や田中優季(359位)らも出場する。スポンサーに恩を報いたい2人にとって、日本開催の同大会で最高のパフォーマンスで“恩返し”したいはずだ。
最終日の12日(日)はAKB48チーム8の佐藤朱(あかり)とサマンサタバサ ワンライフモデルオーディション2015 グランプリの西口真央(まお)が、プロ選手と対戦する催しも企画されている。さらに酒井法子のミニライブも開催されるというから充実した1日になりそうだ。