佐藤流司インタビュー「ジャンルを引っ張れる存在になりたい」『御茶ノ水ロック』で始まる“明日のことしか考えられない”俳優の2018年
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佐藤流司 撮影=鈴木久美子
連続ドラマ『御茶ノ水ロック』が、テレビ東京にて1月10日よりスタートしている。『男水!』に続いてTVドラマ&舞台連動企画第二弾となる本作では、すれ違い、お互いの道を違えてしまった兄・亮と弟・始を中心に、トップを目指し、時にもがき時に夢に目を輝かせるバンドマンたちの物語が描かれる。主人公・始を演じるのは、ミュージカル『刀剣乱舞』加州清光役などで知られる佐藤流司。始とすれ違う亮役の染谷俊之、始が結成したバンド・ダイダラボッチのメンバー・前山剛久、松本岳、宮城紘大とともに、TVドラマ放送後の3月30日からスタートする舞台『御茶ノ水ロック-THE LIVE STAGE-』にも臨む。
TVドラマ『御茶ノ水ロック』ではキャストが吹き替え無しでバンド演奏に挑戦するのも見どころのひとつ。始と同様に、バンド・The Brow BeatのRyujiとして音楽活動をスタートする佐藤は、どのように始を演じたのか? 役作りや、ダイダラボッチのメンバーとの関係、そして俳優としてうちに秘めた熱い想いを語ってくれた。
“魂で歌うロッカー”をどう演じたのか?
佐藤流司 撮影=鈴木久美子
――最初にオファーを受けたときはいかがでしたか?
好きな役者の仕事と、昔から好きな音楽の仕事を同時にできるというのは、この上ないくらい嬉しかったです。
――原作のある舞台に多数出演されていますが、今回はオリジナル脚本の作品ですね。役作りに違いはありましたかか?
原作があれば原作を読んだりができるんですが、オリジナルなので最初は何をすればいいのか全く分からなくなってしまって……とりあえずロッカーを演じるので、ダイエットから始めて4キロ落としました(笑)。始というキャラクターは実直で、まっすぐで、素直。だから、歌もビブラートや抑揚、しゃくりなどはなく、歌詞がすぐに入ってくる。まっすぐで、魂で歌うロッカーだと思って演じました。
――TVドラマでは兄・亮との関係を巡って葛藤する始の姿が描かれています。佐藤さんはひとりっ子ですが、どんな心境で演じられたのでしょうか?
ひとりっ子なんですが、地元で家に住み着いている兄弟みたいな親友がいたので、「こんな感じかな?」というのは想像できました。撮影が始まってからは、男兄弟の弟として育った監督に、「こんな時、弟はどう思うんですか?」とか、相談しながら演じました。
佐藤流司 撮影=鈴木久美子
――兄・亮役の染谷俊之さんとの共演はいかがでしたか?
染谷さんは、すごく器が大きい人で、俺の話をずっとニコニコ聞いてくれる人なんです。そういう意味では俺が思うお兄ちゃん像でした。亮より全然お兄ちゃんぽい。亮って、めっちゃ怖いですもん(笑)。
――メンバーと過ごす時間は、どんな感じだったのでしょうか? Twitterでは、バンドメンバーと和気あいあいと撮影されていた様子をアップされていましたが。
俺は人とごはんを食べに行くのが好きなんです。共演者とごはんを食べに行くのが、一番のリラックス方法なんですよ。メンバーとは4人だけで行って仲良くなりました。一緒にいるときは、ボケがリズム隊の松本岳(新田誠役)と宮城紘大(乾慎吾役)で、ツッコミは俺と前山剛久(奈良悠介役)。ボケ2、ツッコミ2みたいな感じです。
――メンバーとの撮影で、特に印象に残っていることはありますか?
松本岳とすれ違うと、必ず肩がぶつかるんですよ。普通に会話をしていても、鼻がくっつく距離なんです。距離感を間違えている(笑)。あと、メンバーとのエピソードではありませんが、インド人・チャダ役のバルニー・Sさんがテストと本番で台本とは全く違うセリフをガンガン言ってきたので、俺が笑っちゃったことがありました。8話の撮影でのことなんですが、それがOKになっています(笑)。
ジャンルを引っ張れる存在になりたい
佐藤流司 撮影=鈴木久美子
――劇中ではバンドにも挑戦してらっしゃいますね。ボーカル担当としての通常の歌唱に加え、第1話では“クセが強い歌い方”まで披露していたりと難易度が高そうでしたが、演じるうえで心掛けたことはありますか?
(第1話の“クセが強い歌い方”のシーンでは)めちゃめちゃ細かな演出が入りました。3テイク撮影したんですが、たぶんこのドラマでのマックステイクになったと思います。監督の相当なこだわりポイントですね。とにかくテンションを落とさないように、元気で若いテンションの、激アツなチームにしていこう!と思って、「カメラが回ったらMAXでやるぜい!」みたいな感じで演じていました。
――TVドラマのあとには舞台が控えています。意気込みを教えてください。
舞台が自分のテリトリーだと思っているので、映像よりもさらにのびのびとやりたいと思っています。
――実際にバンドメンバーが演奏もされるそうですね。佐藤さんはギターを弾かれるのでしょうか?
実は、触ったことがないんです。指不器用でマジでギターが弾けないんで、「舞台では弾きません!」と高らかに宣言します(笑)。今こうしている間も、メンバーは楽器の練習をやっているようです。ベースの松本岳は、ベース自体をいじったことなかったそうですが、”バンド界隈でベースがうまい”役なので、必死に教えてもらっているそうです。本当にバンドらしい感じでやっています。
佐藤流司 撮影=鈴木久美子
――始と同様、今年はThe Brow Beatでバンド活動もスタートしますね。
1月1日にデビューしました。すごくやりたかったんです。夢はダイダラボッチと同じ武道館。でも、武道館のステージは2回(編注:ミュージカル『刀剣乱舞』 ~真剣乱舞祭2017~、『ネルフェス2014 in 武道館』)立っちゃってるんですけどね(笑)。当面の目標は、オリコン1位です。
――最後に、昨年1年を振り返った感想と、今年はどんな年にしたいかを教えてください。
昨年はパリに行ったんですが、最高でした。ほかにも本当にいろいろな国に行かせてもらいましたし、いろいろな方面のお仕事をやらせていただいて、自分の人生の中でも相当グローバルな一年でした。今年は、どうしましょう……実は俺、明日のことしか考えられない、「今日を生きるので精いっぱいだぜ」ってタイプなんです。そういう風に、行き当たりばったりな一年を過ごしていきます(笑)。でも、将来的には映像の世界でもっともっと知名度を上げていきたいですね。舞台に関しては、2.5次元という大きなコンテンツにたくさん出させていただいているので、これに恥じないように、ジャンルを引っ張れる存在になりたいと思っています。
佐藤流司 撮影=鈴木久美子
TVドラマ『御茶ノ水ロック』は、1月10日(水)からテレビ東京にて放送中。舞台『御茶ノ水ロック-THE LIVE STAGE-』は3月30日(金)から4月15日(日)まで、AiiA2.5Theater Tokyoにて上演。
インタビュー・文=Hirayama Masako、撮影=鈴木久美子
【ドラマ版】
放送:テレビ東京にて1月10日から毎週水曜深夜2:35〜
※初回は直前スペシャル!「あにてれ」にて放送直後から配信
<出演>
佐藤流司
崎山つばさ・前山剛久・松本岳・宮城紘大
砂原健佑・Chiyu・夛留見啓助
谷水力・中西良太/染谷俊之
脚本:田中眞一 監督:横尾初喜、直、畝田光記
【舞台版】『御茶ノ水ロック-THE LIVE STAGE-』
公演日:2018年3月30日(金)〜4月15日(日)全23公演
劇場:AiiA 2.5 Theater Tokyo
<出演>
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価格:8,400円(税込、全席指定)
【漫画版】