奈良美智の個展がカイカイキキギャラリーで開催 ドローイング作品から、30年間の歩みを振り返る
Nara's studio, 2007 Kaikai Kiki Photo by: Yoshitomo Nara
奈良美智の個展『Drawings: 1988-2018 Last 30 Years』が、2018年2月9日(金)〜3月8日(木)まで、カイカイキキギャラリー(Kaikai Kiki Gallery)で開催される。
1984年のデビュー以降、ハードコアなアートファンはもちろん、アートに馴染みの薄い人々からも広く支持されてきた奈良美智。その影響力は世界にも広がり、特にアジアでの人気は絶大だ。しかし、奈良本人はそうしたマーケットのヒートアップに嫌気を感じ、ここ数年は人前への露出を避け、自分の世界に引きこもるようなスタイルに変化してしまった。また、2017年11月には、那須塩原市に自身の作品や大切にコレクションする作品やレコードなどを展示する「N's YARD」をオープンし、独自のスタイルでの新しいコミュニケーションを模索しはじめている。
【村上隆コメントより抜粋】
今回のKaikai Kiki ギャラリーでのレプレゼントによって、奈良美智さんのそのような複雑な想いをどのようにマーケットの中で具現化出来るのかが、テーマであると思っています。具体的に言えば、転売を前提とした業者への嫌悪からの迂回と、今一度、本物のファンとの自然な交流を取り戻せるようにしてゆきたい。そして奈良さんの創造の羽を思いっきり伸ばせるようにしたい。
そんな大志を抱いて、Kaikai Kikiギャラリーは奈良美智をレプレゼントし始めます。
In Los Angeles, 2008 Photo by: Yoshitomo Nara
本展では、奈良美智の学生時代から現在に至るまでの30年間を振り返るドローイング作品を展示。作家としての核の部分を探る内容となっている。
【奈良美智コメントより抜粋】
息をするように描いていた。メモするように描いていた。考えるように描いていた。そんな30年間だった。そして、31年目も、32年目も、そんなふうに描いていくのだと思う・・・のだけれど、実は、描くよりも歩いたり、撮ったり、はたまた書いたりすることが多くなっていく気もしている。だからこそ、こうして30年分の自分の吐息をさらすこと、すなわち自分でも確認せざるを得なくなる展示は、とても意義のあることなのだ。
日時:2018年2月9日(金)〜3月8日(木)
時間:11:00〜19:00
休館日:日、月、祝
会場:Kaikai Kiki Gallery 東京都港区元麻布2-3-30 元麻布クレストビルB1
レセプション:2018年2月9日(金)18:00~20:00