ドラマ監督デビューの城田優に直撃インタビュー!

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城田優

城田優

「自分で何かを作り出すのが子どもの頃から好きだった」

女性チャンネル♪LaLaTVで毎週水曜23:00から好評放送中の「私たちがプロポーズされないのは101の理由があってだな」(略して「わたプロ」)のシーズン2。 “未婚のプロ”ジェーン・スーの原作を、人気の俳優とスタッフでドラマ化。“未婚のプロとその予備軍”たちが知らず知らずのうちにやってしまっているアレコレを、笑って泣いて喋って楽しむ101通りの“逆”結婚指南ドラマだ。

今回この第8話の監督に初挑戦したのがミュージカル「ファントム」「エリザベート」など、大作舞台で主役を張る俳優の城田優。本シリーズの第4回では主人公を演じたばかりの城田が、 監督としてどのような想いで作品作りに挑んだのか、話を伺ってきた。

――以前、ホラー作品のショートムービーを作っていらっしゃいましたが、今回は一転、コメディ寄りな作品ですね。この登場人物のキャラクターはどこから生まれたんですか?

自分の中からですね。自分の経験値や恋愛観、自分という人間や、周りの環境だったり…そこから想像しました。自分自身、心理学が好きなのに女性の嘘が見抜けないんです!そういうところもそのまま描かれています。「心理学が好きな男が女に騙される」というこの物語の大筋に。他人の心配をしているのに実はいちばん自分が騙されている…「灯台下暗し」ってね。

コメディ寄りな恋愛ドラマですが、とはいえコメディタッチに音を付けたりはせず、普通の物語で“実はコメディだ”ということを随所にちりばめています。

――映像ものやストーリーものを作りたいと思ったはいつ頃からですか?

小さいときに“監督になりたい”と思ったことはないですね。ただ、小さい頃からお話を作っていましたね。家にあるおもちゃを使って怪獣ごっこを作ったりしていたんです。

“この人がさらわれてしまったり、この人が倒されてしまったのでこっちの人がやっつけにいく…でも途中にこういう奴らがいて…”

ちゃんとそういうストーリーを作って1~2時間、ずっと遊んでいるんです。
小学生の頃も漫画を描いて、そこでまたストーリーを作って…まさに脚本ですよね。漫画クラブみたいなところに入ってましたよ。もう当時描いたものは何も残ってませんが。

――今につながる要素がその頃にいっぱいありそうですね。

今思えばそのころから裏方にも興味があったのかも。ただ当時は好きでやっていた。やれって言われてやってる訳じゃないので、単純に遊んでいることが楽しかった。そして今、当時を振り返ると、自分は物語を作るのが好きだったんだな、自分で何かを作り出してそれを観るのが好きだったんだなって思います。

――さて、今回原案・監督を務めたドラマですが、メインキャストを演じた渡部豪太さんと黒川智花さんのイメージはいかがでしたか?

渡部くんはイメージ通りでしたが、黒川さんは正直なところ「ン!?」と思いました。何しろ黒川さんは素敵な女性で…演じてほしかったのは“悪女”ですから。彼女は“悪女”じゃないので…そういう役が似合う人って他にもいるでしょ?でも、この作品の<桜>は、ピュアでインターネットが大好きでハマってしまっている、男性から見るとそれがイライラする女性なんです。リハーサルを積み重ねていくうちに僕のイメージを汲んでいただきました。

「私たちがプロポーズされないのは101の理由があってだな」 女性チャンネル♪LaLaTV

「私たちがプロポーズされないのは101の理由があってだな」 女性チャンネル♪LaLaTV

――演出をしていく上で、ご自身が役者ですとやはり演技指導も…

かなりやってましたね。「ここはこんな感じで」とか、動きもセリフの言い方も。特に黒川さんに対して(笑)<桜>は、難しい役なんですよ。静かな役やクールな役っていかようにもできるんですが、感情がいっぱい動く人の役って難しくって…彼女が演じる役はとても難しかったと思うんです。ご本人は普段から平常心を保っている時間のほうがおそらく長い方だと思うんです。僕の予想でしかないのですが。今まで演じてこられた役もおそらくそういう落ち着いた役が多かったと思うんです。ところが<桜>は、針が振り切れてる性格で、喜んだり落ち込んだり、周りが見えなくなったり…携帯電話を見始めると「わあ、AがBになってる!ていうかCがDになっちゃったー!」って次々と話題が変わっていくタイプの子。この言動がポンポンポーン!と変わっていくそのスピード感が欲しかったので、そういう演技をたくさんやっていただきました…いや、(自分が)やらせていただきました(笑)。ここで畳みかけて、とか、セリフを気にしなくていいからそのまま思った感じでやって、とか、ここの間(ま)を詰めてパッと言って…とか。

城田優

城田優

――完成度はいかがでしたか?

「120%でいいモノができました!」とは言えないんです。僕の監督としての実力がまだ足りなくて。
コメディタッチの芝居って、中途半端にやるとケガをするじゃないですか?本当にちゃんとやらなきゃならない。そのツメが僕自身まだ甘いかなって思っています。

――ではその反省を次回作に…

次回作…(取材場所に同席するスタッフに意味深な視線を送りながら)「●●・ザ・ムービー」を(笑)!
映画を撮りたいですね。時間をかけて一つの作品を撮りたいです。

連続ドラマは、最初から台本が最終話まで完成しているときもありますが、9割がた、作りながら物語が変わっていくので、演じる側もわからないし、作り手もどうなるかわからない。例えば(放送中や撮影中に)何かの事件が起きると、「あの事件を彷彿させるからこのエピソードはやめましょう」ってことにもなるし。でも映画は基本変わらない。もちろん途中を編集で切ったり足したりはあってもゴールは変わらない。TVドラマが犬かき状態で懸命に泳いでいる感じに例えるなら、映画は平泳ぎで水の上の状況を悠然と見ながら泳いでいる感じ。

――ゴール地点を見据えながら泳ぐ感じですね。

そう。そしてじっくり時間をかけてね。手の込んだセッティングをして、手の込んだ芝居をしたいです。

――ちなみに監督として携わるときは、その作品に出演する、という発想になりませんか?

僕は出演しませんね。以前「オモクリ監督」で監督をやったときに「出演もしてもらいたい」と依頼があって、仕方なく両方やったんです。でも、僕がそのとき(監督として)やりたかったことが長回しの撮影で!そう何度も撮影できることじゃなかったんです。ヨゴシを入れたり弾着をつけたり…でも役を演じながらだと、撮影中のちょっとしたズレを修正できない。反省しましたよねー。自分が出演しないで「もうちょっとここはこうして!」とその場で言えればなぁって。気になる場面で「ストップ!」って言うのと、「カット!」って言って止めてから言うのとでは時間の使い方も変わるし。

となると、やはり僕は演出をしているときはドラマに出るべきではないと思うんです。少なくとも主演はできない。ちょい役やワンシーンだけとかならまだしもね。監督をやりながら主演を張れる人、本当に尊敬しますね!

城田優

城田優


“作る話”になると、端正な顔を崩し、嬉々とした表情で身振り手振り交えながら熱く語る城田。長編映画を手掛けるのもそう遠くない話かもしれない。

…と思っていたら、なんと来年5月にはミュージカル「アップル・ツリー」の演出を務めるという。「わたプロ」で得たことが次の作品でどういかされるか、今から楽しみだ。
 
放送情報
「私たちがプロポーズされないのは、101の理由があってだな」シーズン2 第8話
日時:2015年10月21日(水)23:00~ほか放送
放送局:CS放送 女性チャンネル♪LaLa TV
監督・原案:城田優
脚本:ふじきみつ彦
出演:渡部豪太、黒川智花 ほか
「わたプロ」シーズン2特設サイト:
http://www.lala.tv/watapro2/index.html
 
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