シンセ番長齋藤久師が送る愛と狂気の大人気コラム第二十五沼(だいにじゅうごしょう) 『化学の実験沼!』
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「welcome to THE沼!」
沼。
皆さんはこの言葉にどのようなイメージをお持ちだろうか?
私の中の沼といえば、足を取られたら、底なしの泥の深みへゆっくりとゆっくりと引きずり込まれ、抵抗すればするほど強く深くなすすべもなく、息をしたまま意識を抹消されるという恐怖のイメージだ。
一方、ある物事に心奪われ、取り憑かれたようにはまり込み、その世界にどっぷりと溺れることを
「沼」
という言葉で比喩される。
底なしの「収集」が愛と快感というある種の麻痺を伴い増幅する。
これは病か苦行か、あるいは究極の癒しなのか。
毒のスパイスをたっぷり含んだあらゆる世界の「沼」をご紹介しよう。
第二十五沼(だいにじゅうごしょう) 『化学の実験沼!』
起爆させるものはさまざま
「発破(はっぱ)をかける」。
山や廃墟を爆薬によって合理的に破壊するシーンを見た事があるだろう。
化学反応を起こし、爆発的なエネルギーを発散させる。
いわゆる爆弾だ。
爆弾にも様々な種類が存在する。
100メガトンを叩き出す世界最大の破壊力を持つ「ツァーリ・ボンバ」などの水素爆弾から、夏の風物詩である「花火」まで人々を悲しませる物から幸せにするものまで用途は様々だ。
ある日の事。朝起きると、おでこにニキビのような塊をみつけた。
滅多に顔にデキモノなど出来ない体質のため、私は自身のソレを研究する事にした。
2日ほどすると、ソレはさらに大きくなり、直径2mmほどの凸状にな成長していた。
「いまだ!」化学実験の始まりだ。
Saitoラボ開設、初検体は自分?
まずはおもむろに、両手の人差し指でその凸状の物体に両サイドから思い切り圧力をかけてみた。
すると、あっけない程簡単に「ポロン」と白い球体が飛び出しテーブルに着地した。
用意してあったピンセットで丁寧にソレを顕微鏡に乗せ、外観を調べると、美しいほどの真っ白い球体が確認された。
真っ白い球体。
まるで、小さく白い星のようだ。
質感は思ったよりも硬く、BB弾を更に小さくしたようなプラスティックのような肌触りだ。
そして待ちに待った実験のクライマックス「加熱」の工程へ。
道具は試験管では無い。灰皿とチャッカマンだ。
ガラス製の透明な灰皿の中心に安置されたソレはどこか神々しい。
最も熱いといわれる青く光る外炎をジリジリと白玉に近づけていく。
しばらくの沈黙のあと、、、
っパンッ!!!!!!!!!!!!!!
強烈な破裂音とともにソレは爆発した。
しばらく呆然としていたが、やっと正気にもどり、人間兵器である自分に脅威を感じるのであった。
化学実験から紐解くSaito的エネルギー進化論
実験結果を目の当たりにし、ふとエネルギー革命が脳裏を過ぎった。
ガソリンや電気などのエネルギーはマネーを呼び、環境を破壊し、
人々をおろかな戦争へと導いたりもした。
さらには、事故による大惨事を引き起こしてしまった。
もしかしたら宇宙的なサイクルバランスを保つためのメガデスへ繋がっているのかもしれない。。。。。。
しかし、この自己抽出エネルギーを使えば、世界中が平和になるのではないのだろうか。
もしも、世界中の人々がソレを一個づつおでこから取り出して集めたら、25mプールで換算するとどのくらいになるのか。
いや、東京ドームに収まりきれないくらいの白玉エネルギーができるかもしれない。
・・・・しかしまてよ。
個人差もあるよな。
琵琶湖が埋まるくらいになるかもしれない。
まあ、とにかくだ。
実験は成功にオワタ。
難しいことは他力本願、実験は続く・・・
頭のいい人へ、このエネルギーを環境にやさしく少しパワーアップしてみようではないか。
きっとノーベル賞ものだぜ。
私ならこう使うな。
シンセサイザーのモジュールにソレを入れる穴が空いてて、自分から絞り出したエネルギーで稼働させるだろうな。
あ!そうだ!
一昨年、摘出した胆石があった!
コレに加熱したらどうなるだろう!
さあ、実験の開始だ!
ゲイジュツは爆発だ!
脂肪は爆弾だ!
よいこの皆さんはマネしないようにね。
追伸
余談だが、数日前に全く違う物を爆破させた。
ユーロラックのシンセサイザーモジュールだ。
けっして白玉をいれたわけではないのだが、自然に爆発した。
その音はまさにあの時と全く同じ
「っパンッ!!!!!!!!!!!!!!」
という破裂音であった。
以上