鉄郎役・中川晃教「999、いよいよ走り出します」と気合い! 舞台『銀河鉄道999』~GALAXY OPERA~制作発表レポート
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銀河鉄道999 40周年記念作品 舞台『銀河鉄道999』~GALAXY OPERA~
2018年6月23日(土)から東京・明治座にて「銀河鉄道999 40周年記念作品 舞台『銀河鉄道999』~GALAXY OPERA~」が上演される。本作の制作発表記者会見が、3月27日(火)都内にて行われた。
裕福な人が機械化人となり永遠の命を謳歌する世界。主人公の星野鉄郎は宇宙海賊に憧れ宇宙を旅することを夢見る少年。機械伯爵による人間狩りで母を殺されてしまう。復讐を誓う鉄郎は機械の身体をくれるという星を目指し、謎の美女メーテルと共に銀河鉄道999号に乗り込む。旅の途中、アンタレス、エメラルダス、ハーロック、トチローらに出会い、それぞれの生き様や想いに触れて成長していく鉄郎。そしてついに、宿敵・機械伯爵との対決のときを迎える―
会見には星野鉄郎役の中川晃教、メーテル役のハルカ、リューズ役の矢沢洋子、大山トチロー役の入野自由、クイーン・エメラルダス役の凰稀かなめ、キャプテン・ハーロック役の平方元基が登壇し、最後に原作者の松本零士が姿を現すと、キャスト及びこの会見に参加を希望し、当選した一般オーディエンスからも大きな拍手が送られた。全員が揃ったところで本作のメインビジュアルが公開。舞台版に登場するキャラクターが一同に会するメインビジュアルを見ながら松本は思わず「皆さんが素晴らしいので、涙が出そうです」と大感激。その後も事あることに「嬉しい」「ありがとう」と感謝の言葉を口にしていた松本だった。
銀河鉄道999 40周年記念作品 舞台『銀河鉄道999』~GALAXY OPERA~
鉄郎役の中川は開口一番、「999、いよいよ走り出します!」と言葉に力を込める。「キャプテン・ハーロックに憧れる16歳の少年・鉄郎が、母の仇を取るため、そして永遠の命を求めて銀河鉄道999に乗り込みます。旅の中で彼は何に気が付くのか……彼の成長を描く物語です」と鉄郎の設定を説明し始めたが、「……35歳が16歳を演じます(笑)。その点にも期待していただけたら」と笑いを誘った。なお、メインビジュアルの撮影の際に、自分の衣裳を見たときは「『35歳です、僕』と現実を思い出しながらも、いざ着用したら「『きっといいことが待っているんだろう』って前向きな気持ちになれました」と期待に胸を膨らませたそうだ。
中川晃教
メーテル役のハルカは舞台初挑戦。「メーテルは私にとっても謎が多い人物。原作を読み、研究しながら作っていこうと思います。原作を読むとメーテルが自分に『こう演じてみたら?』と話しかけてくるようです」と語る。またメーテルの衣裳を身にまとってビジュアル撮影に臨んだときは、「長い金髪姿でロシア帽のような帽子をかぶり、ケープも羽織っているので本当に暑かったです。撮影でこんな状態なので舞台ではどうなってしまうんだろう」と話す。
ハルカ
声優としても活躍する入野は、自らが演じるトチロー役について「男の中の男、みんなが憧れる存在だと思います。鉄郎の旅の“導き手”となる大事な役ですし、アニメや劇場版では過去錚々たる先輩方が声を務めてこられました。緊張もありますが、楽しんで演じていきたいと思います」と想いを噛みしめるように言葉にした。
入野自由
中川晃教と入野自由が盛り上がる!
矢沢もハルカと同様、今回が舞台初出演となる。矢沢は「この中では唯一の機械化人役で、皆さんとは違う次元にいます。元々自分が歌手なので、舞台上でギターを抱えながら歌を歌う場面が出てきます」と期待を持たせた。囲み会見の場で父・矢沢永吉の話を振られると「舞台を観に来ると思いますが、最前列には座らないでほしい。緊張するから」と苦笑い。
矢沢洋子
女宇宙海賊、クイーン・エメラルダス役を演じる凰稀は、この役のオファーが来て二つ返事でOKを出したというくらい嬉しかったと語る。「顔の傷メイクを作るのが本当に大変でした」とビジュアル撮影を振り返りつつ、「舞台版がどうなるのかまだ分かりませんが、まず演じる私たちが楽しみながら作品を作り、そして観ていただくお客様にも楽しんでいただけるよう稽古をしていきたいです」と凛とした笑顔を見せた。
凰稀かなめ
なお、エメラルダスというキャラクターについて。松本が「エメラルダスという名前は(宝石の)エメラルドに由来するんですが、僕は当初エメラルドは赤い宝石だと勝手に思い込んでいたので、エメラルダスの衣裳を赤にしてしまったんです」と思いがけない発言をすると、観客からどよめきが起きていた。
凰稀かなめの美しさに場内からため息がこぼれていました!
キャプテン・ハーロック役の平方は「知人たちから『お前は世界でいちばん幸せなことをやる一方で、世界でいちばん危険なことになる』とプレッシャーをかけられました。世界中にごまんといるハーロックファンからボコボコにされるんじゃないか、って。初日に無事皆さんと会えることを楽しみにしています」と大役を務める喜びと緊張を表した。
平方元基
メインキャストたちは「銀河鉄道999」が誕生したときにはまだ産まれていない世代。それを踏まえてか、松本が「999」誕生秘話を語り出す。「私が18歳の頃、出版社に呼ばれて上京するときに乗った汽車がC62型の48号。49号までしかない汽車だったんです。そこから『999』というタイトルを思いついたんです。『999』は“1000に満たない未完成”という意味。あの汽車に乗っていなければ、私の運命は違ったものになっていたかもしれないですね」。その言葉一つ一つにキャストたちが真剣に耳を傾けていた。
御年80歳!松本零士先生
会見後半では本作の主題歌が初披露された。楽曲を聴いた松本は「胸に染みました」と感想を口にし、この主題歌を手掛けた中川は「『銀河鉄道999』っていうとゴダイゴさんの曲が誰しも頭のなかに流れると思うんです。今回の主題歌はゴダイゴさんへのオマージュも込めて作りました。旅立ちの時を歌った曲です」と説明した。
舞台版主題歌を熱唱する中川晃教、入野自由
ハルカも中川と共に歌唱披露
歌手としてのポテンシャルの高さを見せる矢沢洋子
ハーロック・平方とエメラルダス・凰稀も歌に加わる
6月から始まる公演に向け、汽車は今、走り出したばかりだ。
中川晃教、松本零士、ハルカ
取材・文・撮影=こむらさき
公演情報
■日時・会場
【東京公演】2018年6月23日(土)~30日(土) 明治座
【北九州公演】2018年7月21日(土)・22日(日) 北九州芸術劇場大ホール
【大阪公演】2018年7月25日(水)~29日(日) 梅田芸術劇場シアター・ドラマシティ
原作・総監修:松本零士
脚本:坪田文
演出:児玉明子
映像演出:ムーチョ村松
星野鉄郎:中川晃教
メーテル:ハルカ
機械伯爵:染谷俊之
リューズ:矢沢洋子
シャドウ:雅原慶
クレア:美山加恋
大山トチロー:入野自由
車掌:お宮の松
トチローの母、鉄郎の母、プロメシューム(声の出演):小野妃香里
アンタレス:塚原大助
クイーン・エメラルダス:凰稀かなめ(特別出演)
キャプテン・ハーロック:平方元基 ほか
■公式サイト:http://999-40.jp/