渡辺謙と大沢たかおが、ウエストエンドのミュージカル『王様と私』で夢の初共演

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2018.4.4
(左から)大沢たかお、渡辺謙 (c) Yasuko Arakawa

(左から)大沢たかお、渡辺謙 (c) Yasuko Arakawa

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渡辺謙大沢たかおが今夏、ロンドンはウエストエンドで上演されるミュージカル『王様と私(The King and I)』において初共演を果たす。また、現地でのチケット販売好調を受けて、9月29日まで3週間の公演期間延長も決定した。

ミュージカル『王様と私』は、リチャード・ロジャースの音楽、オスカー・ハマースタインⅡ世の脚本と作詞により1951年に初演。1860年代のバンコクを舞台に、シャムの王様と、傲慢な王様の王妃たち、王子・王女たちの教育係として迎えられたイギリスの教師アンナとの間で発展する、型にはまらず、感情が激しくぶつかり合う関係を描く。名優ユル・ブリンナーが王様を演じた初演舞台は1952年にトニー賞作品賞を獲得。その後も、リバイバル上演が重ねられ、1996年にはトニー賞リバイバル賞も受賞している。また1956年の映画版では、ユル・ブリンナーがアカデミー賞主演男優賞に輝いた。「Getting To Know You」「Hello Young Lovers」「Shall We Dance」「I Have Dreamed」「Something Wonderful」など誰もが知るクラシックなナンバーに溢れた名作だ。

ブロードウェイで19年ぶりのリバイバル上演となった2015年プロダクション(演出:バートレット・シャー)では、王様役を渡辺謙が、アンナ役をケリー・オハラが演じた。渡辺謙にとってはブロードウェーデビュー作となり、トニー賞のミュージカル部門で主演男優賞にノミネートされた。2016年の再演では渡辺が3月1日から出演予定だったが、胃がんの手術の影響で延期。同8日から復帰し、4月17日まで主演を務めた。

NY舞台写真 (c) Paul Kolnik

NY舞台写真 (c) Paul Kolnik

このプロダクションが、NYのブロードウェイからロンドンのパラディウム劇場へ移り、2018年6月21日にプレビュー公演が開幕する(本公演の初日は7月3日)。出演には、ケリー・オハラ、渡辺謙、ルーシー・アン・マイルズ(第一夫人チャン王妃役)に加え、今回あたらに大沢たかおがクララホム首相役で出演する。人気テレビドラマシリーズ「Jin-仁-」の主演を務めた他、映画やドラマで数々の受賞経験をもつ大沢たかおは、1995年に蜷川幸雄のシェイクスピア作品でイギリスにて舞台出演したこともある。

今回の公演で、渡辺・大沢共に、ミュージカルの聖地ロンドンのウエスト・エンドデビューとなり、しかも夢の初共演を果たすことで、期待度・注目度はきわめて高い。

また“若い恋人たち”ルンタ役とタプティム役にディーン・ジョン=ウィルソン(ディズニーオリジナル『アラジン』ウエスト・エンド公演主役)とチョン・ナヨン(Na-Young Jeon)の参加も決定している。多忙をきわまるスターをロンドンの舞台で観ることのできる最後のチャンスとあり、チケット販売は好調であり、これを受けて9月29日まで3週間公演期間を延長することも決まった。

NY舞台写真 (c) Paul Kolnik

NY舞台写真 (c) Paul Kolnik

渡辺と大沢からコメントが寄せられたので、ここに紹介する。

渡辺 謙

Q.大沢たかおさんとの初共演の意気込み

仕事は初めてですが、トレーナーが同じで話は聞いていたので、ある種の交流はありました。最初のNY公演の時に、日本でいい俳優はいないのか?と言われていたタイミングで大沢君が観に来てくれて、演出家が「彼はどうだろう?」という話になり、オーディションなども行ったのですが、2016年の時はスケジュールが合わず実現できませんでした。僕よりミュージカル経験は豊富だし、「日本の俳優はこれくらいのポテンシャルがあるんだ」ということを証明するいい機会になると思いますし、大沢君のある種の勇気と、こういった機会を作ってくれたロンドンのプロデューサーにも感謝したいと思います。日本の俳優同志として一緒にウエストエンドに立てるというのは、NYに一人で行くよりも誇らしい気持ちで行けるなという気がしています。

Q.お互いの印象

深く知ったのは、娘と一緒に出ていたミュージカル「ファントム」で初めて舞台で観たのですが、それまでのイメージと全く変わらない誠実な芝居をされるし、舞台に立たれる方だなという印象でした。それぞれの人生や考えもあるので海外でやるのが偉いとは思わないですが、自分を白紙に戻して何ができるのかを試すチャンスいい機会になるし、日本の仕事にもフィードバックしてくると思うので、キャリアも実力もあるし俳優として色んなチャレンジをしてほしいと思います。

Q.大沢さんへのアドバイス

セリフとして舞台で表現できるための英語なので全く一からやり直すくらいの分量になると思います。出来る限りの準備をしていっても結構バタバタすると思います。自分が納得できるところまでやってきてほしいと思います。僕自身も1年半くらい空いているので、1幕通して読むと結構意気が上がるし、セリフを言うために呼吸をするだけで結構体力が必要になりますので、準備をしているところです。

Q.今回の公演への意気込み

前回は NYで144ステージやったけど一からやるのは変わらないと思います。今日一日何ができるかをやり続けることには変わりなく、それが楽しみでもある。別なものを新たに作り上げる機会をもらったので、新鮮じゃないとだめだと思うので、どれくらいフレッシュに稽古に入れるか、どこまで 100%でやり切れるかを準備し、日々の生活を送りたいと思います。

(左から)大沢たかお、渡辺謙 (c) Yasuko Arakawa

(左から)大沢たかお、渡辺謙 (c) Yasuko Arakawa

大沢たかお

Q.渡辺謙さんとの初共演の意気込み

2015年のNY公演を観に行ったときに楽屋に呼んでくださり、そこで演出家から次の日から来てくれと言われて、「歌ってみてくれ、英語のセリフを言ってくれ」と予告なく言われて何日か行ったのですが、その時はスケジュールが合わなくてご一緒することができませんでした。時間が経って今回ウエストエンドで公演が決まった時に改めて声をかけてくださり、期待に応えたいという思いがあったので、受けさせて頂きました。

舞台デビューが蜷川幸雄さん演出のイギリス公演で、お客さんのレベルの高さや厳しさを聴いていたので、よりによってその厳しい場所なのかと思うのと、いい意味でも試される、自分の実力でしか期待に応えることができない本当の意味で挑戦できる場が訪れたなという感じです。

Q.お互いの印象

僕はNYに追いかけて観に行くくらいのイチファンなので、尊敬以外の何物でもないです。若い人たちがもっと頑張らなければいけないところを謙さんが一人で戦っているのを見ると言葉もないですし、どれだけサポートができるのかと考えさせてくれる素晴らしい先輩です。初対面でご挨拶した時に、紙に書いた電話番号を渡されて、「海外いつ来るの?来るとき絶対電話してね」って言われ    たのを覚えています。そういったことをそれまで言われたことがなく人生初めて声をかけて頂いて、改めて海外での活動について考えるようになりました。

Q.『王様と私』を観た感想

言葉失うくらいに素晴らしく、その後も当日券を買って観るほど感動しました。エネルギーやスピード感、楽曲や物語の素晴らしさ、人とのコミュニケーションや、生きること死ぬこと国を守ることという色んなメッセージが詰まった素晴らしい作品だと思いました。

Q.今回の公演への意気込み

初めてNYで観た時は本当のただの客として観ていて、まさか自分が出ると思っていなかったので、そこから公演へ向けて調整していくのが大変ですが、今回改めて声をかけて頂いて、言い訳ができない状況になっているので潔い気持ちで挑めると思っています。5月頭からのリハーサルに向けて準備は始めていますがなかなか思うようにいかないですし、通訳も入らず、その中でどれだけ挑戦できるのか、今はドキドキの方が強いです。

(左から)大沢たかお、渡辺謙 (c) Yasuko Arakawa

(左から)大沢たかお、渡辺謙 (c) Yasuko Arakawa

公演情報

The King and I(王様と私)
 
■会場:ロンドン・パラディウム劇場
■日程:
プレビュー公演:2018年6月21 日から
本公演:7月3日から9月29日まで

月~土=19:00、水・土=14:0/19:00
追加昼公演:木14:00=8/30、9/6、13、20、27
※8/28、9/4、11、18、25 公演なし
■チケット代金:€15~€82.50、プレミアムシート有
■問合せ:020-7087-7755
■公式サイト:http://kingandimusical.co.uk/

 
<STORY>
1860 年代のシャム(現タイ・バンコク)。イギリスの未亡人アンナは、西欧式の教育をするため王子・王女の家庭教師として、首相クララホムに連れられ、シャムの王宮に迎え入れられた。王様とアンナは、東洋と西洋の文化習慣の違いや立場の違いから、はじめは対立していたが、王子・王女、そして第一夫人とふれあい、国を思う王様の真摯な心を知るにつれ、次第に心を通わせ絆を深めていった。隣国から貢物として王様に献上されたタプティムには、実はルンタという恋人がおり、王様に隠れて密かに愛を育んでいた。アンナは、一夫多妻制が認められている王宮が理解できず、2 人の逢瀬の手助けをする。ある日、イギリスの特使ラムゼイ卿が突然バンコクにやってくるとの知らせが届く。シャム植民地化のための視察ではと苦慮する王様に、アンナは西欧式の晩餐会で特使を歓迎し、シャムが近代的な国であるように見せようと提案する。アンナの提案にのった王様の命令で、国を挙げての準備が始まった。その結果、晩餐会は大いに盛り上がり、ラムゼイ卿一行は大満足。そんな中、タプティムがルンタと共に脱走を図り、王様は激昂する。タプティムを捕え、鞭打ちの刑を下す王様に、アンナは怒りに震え激しい言葉を投げつける。ようやく分かり合えた二人に、別れの時がやってくる。
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