【DPF 2018 クイックレポ】HEY-SMITH 「デッドポップの歴史上、一番ヤバいライブしに来たぞー!」宣言通りに魅せた盟友
HEY-SMITH
DEAD POP FESTiVAL 2018【CAVE STAGE】 HEY-SMITH
『TRIPLE AXE TOUR』のTシャツを着た猪狩秀平(Gt/Vo)をはじめ、メンバーの顔がやけに赤いのは、「朝から観とったけど、ヤバいバンドいっぱいおるなあ!」と話していたように、オーディエンスと同じような気持ちで遊びまくっていたからなのか。それとも、盟友の晴れ舞台に華を添えるため、気合いが漲りまくって頭に血が上っているからなのか。おそらくその両方だが、そこにこのバンドが愛される理由があるような気がした。HEY-SMITHは2015年、『DEAD POP FESTiVAL』が野外フェスとして生まれ変わって以来毎年出演していて、つまりDPFには欠かせないバンド。というか、ここに限らず、全国各地から引っ張りだこなわけだけども。
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「デッドポップの歴史上、一番ヤバいライブしに来たぞー!」(猪狩)と叫んでから、「Come Back My Dog」でスタートすると、そのまま、管楽器隊による最初の一音だけで歓声が上がった「Dandadan」へ。「Download Me If You Can」ではドスドスと響くバスドラに合わせて笑顔でステップを踏むオーディエンスの姿も多く見受けられた。ここで猪狩がこの日に懸ける想いを改めて言葉にし、「Don’t Worry My Friend」へ繋げる。
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ファスト&ショートな曲が連投されるなか、中盤には異彩を放つ楽曲も。ひとつは、「実際、ほとんどの仲間がいなくなっていった。だけどまだまだこんなステージ作れるなんて、俺の友達はカッコいいと心の底から思ってます。ありがとう!」(猪狩)と捧げられた「Longest Day」(2009年リリース『Proud and Loud』収録曲)。そしてもうひとつ、「Summer Breeze」は明るいけどもちょっぴりセンチメンタルな響きをした曲で、時折吹き抜ける海風によく似合っていた。
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「俺はさあ、絶対、音楽を金とか権力のためには使わないからさ! 俺たちのこと、SiMのことデッドポップのこと、信じて人生賭けてついてきてくれ! よろしく!」という猪狩の頼もしく、そして目の前の相手のことを信頼しているからこそ言える言葉を経て、「Endless Sorrow」で終了。スカ&パンクに根差したサウンドのパーティー感など、彼らがフェスで歓迎される要因はいくつか挙げられるが、一番は人間味なんじゃないかと、改めて思わせられた。
文=蜂須賀ちなみ 撮影=kohei suzuki
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セットリスト
1. Come Back My Dog
2. Dandadan
3. Download Me If You Can
4. Don’t Worry My Friend
5. 2nd Youth
6. Radio
7. Let It Punk
8. Longest Day
9. Summer Breeze
10. I’m In Dream
11. Goodbye To Say Hello
12. Endless Sorrow