『NEC軽井沢72』の主役は比嘉真美子! 全英女子オープン4位を引っさげて連覇なるか!?

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2018.8.6
昨年、4季ぶりに復活優勝を飾った比嘉真美子。『全英リコー女子オープンゴルフ』でも堂々の4位入賞で、今大会の連覇の期待もかかっている

昨年、4季ぶりに復活優勝を飾った比嘉真美子。『全英リコー女子オープンゴルフ』でも堂々の4位入賞で、今大会の連覇の期待もかかっている

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夏の軽井沢といえば避暑地として人気の場所。別荘も多く点在し、大型リゾートホテルも次々と参入し、日本屈指のアウトレットもあり、連日多くの観光客で賑わっている。まさに夏場の観光地として、国内屈指の人気スポットなのである。

その避暑地としてシーズンピークといえる8月の軽井沢では毎年、その涼しさを吹き飛ばすようなホットな戦いが繰り広げられている。『NEC軽井沢72ゴルフトーナメント』(以下、軽井沢72)がそれ。百花繚乱の女子プロたちが、今年も夏の軽井沢を熱くする。

同トーナメントは、毎年実力者とともにNECの所属プロが上位に顔を出すことでも有名だ。この5年間の優勝者は、昨年の比嘉真美子、一昨年の笠りつ子、テレサ・ルー(2015年)、イ・ボミ(2014年)、成田美寿々(2013年)などそうそうたる顔ぶれが揃っている。特に、先週の『全英リコー女子オープンゴルフ』で堂々4位入賞し、大相撲・勢(いきおい)関と婚約発表した、公私ともに絶好調の比嘉真美子の連覇に注目が集まる。

ドライバーイップスで長いトンネルから出られなかった比嘉は、昨年のこの『軽井沢72』で涙の復活優勝。このトーナメントには特別な思いがあるはずだ。昨年の前半戦の主役だったキム・ハヌル(韓国)とのプレーオフを制したのは、かねてから評価の高かった抜群のショット力だった。そのショット力に、自信が蘇ったドライバーショットが加わり、クオリティの高いプレーが見て取れる。全英で悔いのない4位入賞もさらに自信を深めるには十分で、今大会第一の優勝候補と言っていいだろう。懸念は疲れのみ。比嘉が軽井沢でどんなプレーを魅せてくれるか本当に楽しみだ。

ママさんゴルファーとなった元NEC所属の福嶋晃子は、1996年、2002年、2003年、2007年と4勝をあげているほど、このトーナメントとは相性が良い。45歳で子育て中のため、ほとんどトーナメントに出場していない状況だが、2016年にはホールインワンも達成し、今でも並みいる若手をオーバードライブするその飛距離は魅力的だ。現在、NEC所属プロの原江里菜も、2008年大会を制していて、冠スポンサーとしては嬉しい結果が付いてきている。

同大会を4度制している福嶋晃子の豪快なドライバーを見たい人も多いだろう

同大会を4度制している福嶋晃子の豪快なドライバーを見たい人も多いだろう

ホステスプロの原江里菜もここで復活の狼煙をあげたいはず

ホステスプロの原江里菜もここで復活の狼煙をあげたいはず

また、青木瀬令奈、小祝さくらなど、同大会で毎年上位に入っているプロたちにも注目したい。今季2勝で賞金ランクが2位の成田美寿々や、彼女と仲の良い青木も今シーズンは絶好調だ。青木は7月の『サマンサタバサ ガールズコレクション・レディーストーナメント』で11アンダーの2位タイに入ると、先週の『北海道 meiji カップ』でも最終日(最終組)に68で回って12アンダー・3位入賞と、上位に入るだけでなく、ビッグスコアも出るようになった。

その『北海道 meiji カップ』で2勝目あげた福田真未とは、1992年(93年)生まれの同級生。勝みなみや新垣比奈ら、1998年(99年)生まれのいわゆる“黄金世代”がスポットライトを浴びがちだが、この年代は「私たちが主役」と(黄金世代への)ライバル心を隠さない。それもそのはず、成田、福田のほか、イ・ミニョン(韓国)、葭葉ルミと、“女子プロ92年会”には実力者がずらりと顔を並べている。青木も「今度は私の番」と同トーナメントに賭ける意気込みは高いはず。福田に一歩先を譲った形だが、“初優勝組”からの脱却を狙っている。

黄金世代といえば、この人・勝みなみ。最終日を上手くまとめられれば、優勝の美酒を味わえる日も近いはずだ

黄金世代といえば、この人・勝みなみ。最終日を上手くまとめられれば、優勝の美酒を味わえる日も近いはずだ

多くのファンから「そろそろあの笑顔が見たい」と思われているのは、2016年、2015年の賞金女王イ・ボミだろう。ここ数年、正確なショットとアプローチで優勝を重ねてきたが、昨年来の不調から脱却できていない。しかし、2016年の欠場以外、2014年の優勝を筆頭に、2017年は7位タイ、2015年は12位タイ、2013年は15位タイ、2012年は16位タイと相性抜群の大会。この『軽井沢72』で復活の狼煙を上げたいと思っているだろうし、誰よりも多くのファンがそれを望んでいるに違いない。

イ・ボミ選手の復活を望むファンは多い

イ・ボミ選手の復活を望むファンは多い

昨年、プロテスト合格し、主催者推薦で出場した小祝さくらも、このコースを得意にしている一人だ。2017年は7位タイで、2016年はベストアマチュアの15位。今年はトップ10に7回入っているが、『中京テレビ・ブリヂストンレディスオープン』『センチュリー21レディスゴルフトーナメント』では2位タイと初優勝が秒読み状況となっている。1998年生まれの黄金世代でもあり、新垣比奈に続く2人目の優勝を狙っている。

そのほか、今年のプロテスト合格組も多く参戦する。先週の『北海道 meiji カップ』で2位に入った申ジエ(韓国)、『大東建託・いい部屋ネットレディス』で優勝した黄アルム(韓国)と同組で回ったトップ合格のエイミー・コガ(米国)は、この2人から多くのことを学んだに違いない。そのほか、ジャンボ尾崎の秘蔵っ子・原英莉花や大里桃子らの合格組も『軽井沢72』に出場予定で、この“新人プロ”たちの奮闘にも期待したいところだ。

飛距離もアンダー数もレベルもどんどん上がってきている女子プロゴルフ界。猛暑の今年に熱き女性たちの戦いを直に観るには、涼しい軽井沢は絶好のシチュエーションになるだろう。

イベント情報

『NEC軽井沢72ゴルフトーナメント』

 日時:8月10日(金) 第1日(予選ラウンド)
    8月11日(土) 第2日(予選ラウンド)
    8月12日(日) 最終日(決勝ラウンド)
 場所:軽井沢72ゴルフ 北コース(長野県北佐久郡軽井沢町)

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