英国ロイヤル・バレエ団プリンシパルのL・モレーラ&バレエ・マスターの R・セルヴェラがROHシネマシーズンの醍醐味を解説

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2018.12.7
(左から)リカルド・セルヴェラ、ラウラ・モレーラ

(左から)リカルド・セルヴェラ、ラウラ・モレーラ

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バレエ、オペラともに世界最高の名門歌劇場、英国ロイヤル・オペラ・ハウス(ROH)の人気公演の最新舞台映像が『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2018/19』と題され、東宝東和株式会社配給のもと、TOHOシネマズ系列を中心とした全国の映画館で上映される。今シーズン1作目は、ハプスブルグ家をめぐる陰謀と愛欲に彩られたドラマティック・バレエの傑作『うたかたの恋』。2018年12月7日(金)より公開となる。

【動画】ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』予告編


この『うたかたの恋』に出演するプリンシパルのラウラ・モレーラと、バレエ・マスターのリカルド・セルヴェラの特別インタビュー映像が到着した。英国ロイヤル・バレエ団のプリンシパルで、演技力にも定評があるラウラ・モレーラと、英国ロイヤル・バレエ団の元ファースト・ソリストで、現在はダンサーのトレーニングやリハーサルなどの指導を行うバレエ・マスターであるリカルド・セルヴェラが、『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2018/19』の見どころを解説する。

今シーズンのバレエ演目のラインナップについてラウラは、「演目が変化に富んでいるのがすばらしいと思う。『うたかたの恋』はマクミランの見事な振り付けがとてもドラマチックよ。『ラ・バヤデール』はロイヤル・バレエ団では久々の上映で楽しみだわ。そして現代的なトリプルビルに『ドン・キホーテ』とバラエティ豊かよね」とコメント。リカルドも「クリスマスの『くるみ割り人形』はとても華やかで美しい作品だ」と、それぞれ注目作の見どころについて語っている。

スペインの映画館で『ロミオとジュリエット』を鑑賞したことがあるという二人。シネマシーズンの魅力についてリカルドは「カメラが近くて舞台のすぐそばにあるから、観客も舞台にいる気分になる。ダンサーの目線と変わらないから、観客にも喜ばれると思う。自分も作品の一部のように感じるからね。遠くからだと分からない衣装の細部まで見えるのもいい。観客にも凝った衣装の細部を見てもらういい機会だ」と映画館で鑑賞する醍醐味を解説。ラウラは「実際に見て感じたのは、バレエをよく知らない人も映画館なら来てくれる。そういう観客の反応がすてきだった。何かを見て驚いたり新鮮な体験なのだと分かる」と、演じる側の視点で魅力を述べた。

また、ロイヤル・バレエ初心者の観客に向けた鑑賞ポイントを問われると、ラウラは「ロイヤル・バレエは優雅だわ。それにドラマチックな活力と自然さを追求した演技が特徴だと思う。女性らしさも表現される。スピードや足さばき、そういう抑制のきいた技巧に私は魅力を感じるわ」と、続けてリカルドも「英国人気質と同じように繊細なんだと思う。控えめだけどとても美しくて上品だ」とロイヤル・バレエ団の魅力を解説。さらに、「ユーモアとドラマと美しい音楽と衣装が一体となり、特別な作品を生み出すの。そんなロイヤル・バレエ団を映画館で見てもらい、多くの人に魅力を体感してほしい」とラウラは熱い想いを語っている。また、本インタビューでは日本の好きな場所や食べ物についても言及しており、来日公演やダンス指導で何度も日本を訪れている二人ならではの楽しみ方も教えてくれた。

【動画】ラウラ・モレーラ&リカルド・セルヴェラ インタビュー


ラウラ・モレーラとリカルド・セルヴェラが熱く魅力を語る『英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン2018/19』の開幕を飾る演目は、12月7日(金)公開の『うたかたの恋』。怪我を克服し並々ならぬ意欲で皇太子ルドルフ役に挑んだスティーヴン・マックレーや演技力とテクニックを併せ持ったサラ・ラムらが魅せる、ロイヤル・バレエならではの演劇性がたっぷり味わえる重厚な人間ドラマ。ルドルフを立ち直らせようと腐心する元愛人ラリッシュ伯爵夫人役でラウラ・モレーラも出演している。映画館の迫力ある大画面で、豪華ダンサー達による演技と、重厚で華麗な舞台装置や衣装にも注目だ。

ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』より  (c) ROH, 2017. Photographed by Alice Pennefather.

ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』より (c) ROH, 2017. Photographed by Alice Pennefather.

ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』より  (c) ROH, 2017. Photographed by Alice Pennefather.

ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』より (c) ROH, 2017. Photographed by Alice Pennefather.

【あらすじ】
オーストリア=ハンガリー帝国皇太子ルドルフと、ベルギーのステファニー王女との結婚を祝う舞踏会が華々しく開かれるが、ルドルフは新妻ではなく、その妹に魅かれたそぶりを見せる。宴の後、ルドルフは元愛人のラリッシュ伯爵夫人に、ヴェッツェラ男爵夫人とその娘、マリーを紹介される。そこへ割り込んできたルドルフの友人の高官たちが、ハンガリーの分離独立運動について囁く。ルドルフは政略結婚した妻ステファニーを愛しておらず、母、皇后エリザベートに同情を引いてもらおうとするが拒絶される。初夜のベッドでルドルフは新妻を拳銃と骸骨で脅す。妻を伴って居酒屋に気晴らしに出かけたルドルフは、なじみの高級娼婦ミッツィ・カスパーに心中を持ちかけるが拒絶される。追い込まれたルドルフは、マリーに心中を持ちかけたところ、愛と死の甘い幻想に魅せられたマリーは同意する。マイヤーリンクの狩猟小屋で最後に激しく愛を交わした二人は、破滅へと突き進んでいく。
 
ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』より  (c) ROH, 2017. Photographed by Alice Pennefather.

ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』より (c) ROH, 2017. Photographed by Alice Pennefather.

ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』より  (c) ROH, 2017. Photographed by Alice Pennefather.

ロイヤル・バレエ『うたかたの恋』より (c) ROH, 2017. Photographed by Alice Pennefather.

上映情報

英国ロイヤル・オペラ・ハウス シネマシーズン 2018/19
ロイヤル・バレエ「うたかたの恋」

 
■上映劇場:
北海道 ディノスシネマズ札幌 2018/12/7(金)~2018/12/13(木)
宮城 フォーラム仙台 2018/12/7(金)~2018/12/13(木)
東京 TOHOシネマズ日比谷 2018/12/7(金)~2018/12/13(木)
東京 TOHOシネマズ日本橋 2018/12/7(金)~2018/12/13(木)
東京 イオンシネマ シアタス調布 2018/12/7(金)~2018/12/13(木)
千葉 TOHOシネマズ流山おおたかの森 2018/12/7(金)~2018/12/13(木)
神奈川 TOHOシネマズららぽーと横浜 2018/12/7(金)~2018/12/13(木)
愛知 TOHOシネマズ名古屋ベイシティ 2018/12/7(金)~2018/12/13(木)
京都 イオンシネマ京都桂川 2018/12/7(金)~2018/12/13(木)
大阪 大阪ステーションシティシネマ 2018/12/7(金)~2018/12/13(木)
兵庫 TOHOシネマズ西宮OS 2018/12/7(金)~2018/12/13(木)
福岡 中洲大洋映画劇場 2018/12/7(金)~2018/12/13(木)
※上映時間について、公開日が近づきましたら上映劇場へ直接お問い合わせ下さい。
 
■振付:ケネス・マクミラン
■音楽:フランツ・リスト
■指揮:クン・ケセルス
■出演:
ルドルフ(オーストリア=ハンガリー帝国皇太子):スティーヴン・マックレー
男爵令嬢マリー・ヴェッツェラ(ルドルフの愛人):サラ・ラム
ステファニー王女(ルドルフの妻):ミーガン・グレース・ヒンキス
オーストリア=ハンガリー帝国皇帝フランツ・ヨーゼフ(ルドルフの父):ギャリー・エイヴィス
エリザベート皇后(ルドルフの母):クリステン・マクナリー
伯爵夫人マリー・ラリッシュ(皇后付きの女官、ルドルフの元愛人):ラウラ・モレーラ
男爵夫人ヘレナ・ヴェッツェラ(マリー・ヴェッツェラの母):エリザベス・マクゴリアン
ブラットフィッシュ(ルドルフの個人付き御者、人気者の芸人):ジェームズ・ヘイ
ゾフィー大公妃(フランツ・ヨーゼフの母):ウルスラ・ハジェリ
ミッツィ・カスパー(ルドルフの馴染みの高級娼婦):マヤラ・マグリ
ベイミードルトン大佐(エリザベートの愛人):ニーアマイア・キッシュ
四人のハンガリー高官(ルドルフの友人):マルセリーノ・サンベ、リース・クラーク
トーマス・モック、カルヴィン・リチャードソン
ルイーズ公女(ステファニーの妹):アナ・ルイーズ・オサリヴァン
ラリッシュ伯爵:トーマス・ホワイトヘッド
カタリーナ・シュラット(独唱):キャサリン・カービー
 
■上映時間:3時間15分(予定)
■公式サイト:http://tohotowa.co.jp/roh/
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