松尾スズキ、松たか子、瑛太が同級生を演じる音楽劇『世界は一人』フォトコールレポート

レポート
舞台
2019.2.24

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劇団ハイバイを中心に俳優として活躍する一方で、2013年に『ある女』で第57回岸田國士戯曲賞を受賞。今最も注目される劇作家の一人である岩井秀人が、初めて『世界は一人』で音楽劇に挑戦する。ミュージシャン・前野健太と組んで「ある悲惨な男の物語」を描く。2月24日(日)に東京芸術劇場プレイハウスで初日を迎えるのに先立ち、フォトコールが開催されたので紹介する。

フォトコールでは冒頭から20分間のシーンが公開された。本作品は松尾スズキ松たか子瑛太が同級生を演じることが話題となっているが、3人の小学生、中学生時代の様子が描かれていた。

まず舞台に登場したのは、マエキンという役名でナレーションを担当する前野健太。生バンドの演奏とともに物語が始まる。すると寝間着姿の吾郎(松尾)、美子(松)、良平(瑛太)が布団や枕で遊んではしゃいでいる。

 

かつてSPICEのインタビュー取材で松尾は「8歳をどう演じればいいのか」と言っていたが、それに対して演出の岸井は「全然変わらないでいい」と語っていた。そのとおり松尾は自然に8歳の子どもを演じており、おねしょをしたシーンでも、子どもらしい動きをしつつも、大人がショックを受けているような表情をしていた。

瑛太が演じる小学生は「小学校時代、こういう男子がいたなあ」と思わせ、松はちょっと寂しげで大人びた雰囲気を出していた。一体彼らにはどんな将来が待ち受けているのか、不穏な空気……とまでは言わないが、なんとなくドキドキしてしまうものがあった。

 

フォトコール最後のシーンでは、中学生になった3人が登場。吾郎と美子の淡い恋のシーンが描かれた。ここでは良平がマエキンと一緒に歌うのだが、瑛太の歌声が聞ける最初のシーンということで見どころの一つといえるだろう。

20分間のフォトコールを観ただけでいつもの音楽劇とは少し違う、何か独特の世界観を見たような気がした。そして何よりも「吾郎のどうしようもない運命と、それを取り巻く吸い込まれゆく落ち葉のような人々の物語」と謳っている本作品で、吾郎、美子、良平はどうなっていくのか。ぜひ劇場で見届けたいと思った

最後に松尾スズキ、松たか子、瑛太、岩井秀人からコメントが発表されたので紹介しよう。

松尾スズキ
ああ、楽しいなあ! 演劇って楽しいなあ!
台本を読んで、のけぞり、稽古に入って、慌てふためき、だからこそ、常に自分に言い聞かせてます。
ときどき、白目をむきながら、ときどき、泡を吹きながら。
いつか、本気でそう思えるときが来る日を信じて。
きっと、できる。いつも最終的にはできる男です。
この芝居のオリジナリティに、身を捧げたい。

松たか子
また新しい芝居が生まれる、
その世界にいられることを、とっても幸せに思っています。
こわい、けどおもしろい、けどこわい……この感じを
ずーっと持ち続けたいと思います。

瑛太
岩井秀人は天才だ!
不気味で、ものすごく面白い。
この作品に対する皆様の期待と想像を
いい意味で裏切っていくと思います。
稽古を重ねていくうちに、たくさんの発見や
感動がボンボン生まれてきて、皆さんが楽しめる
作品になっていることを確信しています。
歌の力は松さんだけではと思われがちですが、
それよりもカンパニー全体から魅せる音の力が
伝わると思います。

岩井秀人(作・演出)
今まで出会った人々の人生から題材を集め、1年ほどかけて台本を書き、それから随分経って、ただいま劇場での最終調整をしています。
台本を書いていた時の、真っ黒な中をさまよっているような感覚が、舞台上で命に変わっていく様子を眺めています。俳優、スタッフ、そしてバンドメンバー。これ以上の面々が揃うことも、まあないと思います。なんだか相当なものができたようなので、楽しみにしててください。

取材・文・撮影=秋乃 麻桔

公演情報

パルコ・プロデュース『世界は一人』

日程:2019年2月24日 (日) 〜2019年3月17日 (日) 
会場:東京芸術劇場 プレイハウス
作・演出:岩井秀人
音楽:前野健太
出演:
松尾スズキ 松たか子 瑛太/
平田敦子 菅原永二 平原テツ 古川琴音
演奏:
前野健太と世界は一人
(Vo,Gt.前野健太、B.種石幸也、Pf.佐山こうた、Drs.小宮山純平)
 
チケット料金(全席指定・税込)
S席:8,500円 A席:7,500円
 
長野・上田公演:2019年3月23日 (土) 〜24日 (日) 
会場:サントミューゼ 上田市交流文化芸術センター 大ホール
 
大阪公演:2019年3月28日 (木) 〜31日 (日) 
会場:シアタードラマシティ
 
仙台公演:2019年4月5日 (金) 〜6日 (土) 
会場:電力ホール
 
三重・津公演~開館25周年記念事業:2019年4月9日 (火)  
会場:三重県文化会館中ホール
 
北九州公演:2019年4月13日 (土) 〜14日 (日) 
会場:北九州芸術劇場
 
企画制作:パルコ/quinada /ニベル
共催:東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団)
製作:パルコ
 
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