宝塚大劇場の新春公演は朝夏まなと率いる宙組の新作2本立て!

レポート
舞台
2015.11.13
左から、真風涼帆、朝夏まなと、実咲凛音

左から、真風涼帆、朝夏まなと、実咲凛音

シェイクスピアを巡るドラマ&33年振り”全場大階段”のショー!

2016年の元日から開幕する宝塚歌劇宙組公演の製作発表が12日、兵庫・宝塚バウホールで開かれた。ミュージカル『Shakespeare~空に満つるは、尽きせぬ言の葉~』(作・演出:生田大和)はシェイクスピアの没後400年の節目に、シェイクスピア自身を主役に据えて描くドラマティックなオリジナル・ミュージカル。ダイナミック・ショー『HOT EYES!!』(作・演出:藤井大介)は、トップスター・朝夏まなとの“瞳”に想を得たエレガンスかつダイナミックな構成で、宝塚では33年振りとなる全場で大階段を使った意欲的なステージを展開する。

『Shakespeare~』の主人公シェイクスピアは、彼の作品群ほどには語られることが少なく、「じつは複数人いた」など数々の憶測や説が飛び交う“謎めいたキャラクター”だ。そこを逆手に、作・演出の生田は伸びやかに想像の翼をはためかせる。

パフォーマンスを披露する朝夏まなと(右)と実咲凛音

パフォーマンスを披露する朝夏まなと(右)と実咲凛音

「18歳で26歳のアン・ハサウェイと結婚したシェイクスピアは、当時の常識からすると多分に勇気のいる決断だった。逆に言えばそこにロマンスがあったとも仮定できる。例えば、彼が残した最もメジャーでロマンチックな作品の一つに『ロミオとジュリエット』がありますが、もしもこれが2人のロマンスを基にしたものだったら……もちろん、僕が思い描くフィクションですが(笑)。キャラクターを紐解くヒントは作品の中にあるんじゃないかと。同時に清廉さやタレント性、チャーミングさなど、演じる朝夏さん自身の魅力に基づいたシェイクスピア像になるだろうと思います」

その言葉を受けて、朝夏は「私自身『ロミオとジュリエット』が大好き。いつか作品に出たいと思っていましたが、まさか本人役をやることになるとは。一人の男としての部分と、作家としての部分の二面性を大事に演じたい」と笑顔で語る。

パフォーマンスを披露する朝夏まなと

パフォーマンスを披露する朝夏まなと

一方、ダイナミック・ショー『HOT EYES!!』では、1983年の花組公演『オペラ・トロピカル』以来、33年ぶりに全場で大階段が登場する。『オペラ~』に衝撃を受け「いつかやるのが夢だった」と語る演出の藤井。「宙組さんはダイナミックで長身ぞろいなので、全場大階段だったらカッコいいなと。朝夏さんの魅力は伸びやかな手足、歌声、優雅なダンスと多々ありますが、一番は大きくて真っ直ぐな瞳がチャーミングで印象的。今回は瞳をテーマになるべくバラエティに富んだ構成で、様々な音楽とダンスを使って今の宙組の若さと魅力あふれるホットでゴージャスなショーにしたい」

事実、幼いころから瞳がチャームポイントだと言われてきたという朝夏。「でも、まさかショーのタイトルになるとは、思いませんでした(笑)。タカラヅカと言えば大階段。高いところは好きではないですが、大丈夫です! 藤井先生には『大好きなダンスをいっぱい踊ってもらいます』と言われているので、その辺りもとても楽しみです」

また、当日はシェイクスピアの妻、アン・ハサウェイを演じる娘役トップの実咲凛音と、シェイクスピアの後援者となるハンズドン卿ジョージ・ケアリー役の2番手スター・真風涼帆も登壇。「年上の女性ということで、ウィリアムにとって何かインスピレーションを与えられる女性なのかなと。今年は様々な女性役を演じさせて頂き、得るものもたくさんありました。来年も朝夏さんを中心に、甘えることなく向上心を忘れずに挑みたい」と実咲。真風は「今年は10年目にして組替えという貴重な経験をさせて頂き、学ぶことの多い忙しい日々を過ごしています。先日の全国ツアーでも朝夏さんと色々お話しをさせて頂いたのですが、『宙組を観たい!と多くのお客様に言ってもらえるような組にしたいね』との言葉には、本当にそうだなと感じて。私も微力ながら宙組がもっと魅力的になるように尽力したい。ただ、(今回のショーでは)高い所は全然好きじゃないので、落ちないように気を付けます(笑)」と、それぞれ意気込みを語った。

イベント情報
宝塚歌劇宙組公演
ミュージカル『Shakespeare ~空に満つるは、尽きせぬ言の葉~』、
ダイナミック・ショー『HOT EYES!!』​


■[ミュージカル]スーパーバイザー:小田島雄志、作・演出:生田大和
[ショー]作・演出:藤井大介
■出演:朝夏まなと、実咲凛音、真風涼帆ほか


<兵庫公演>
■日時:2016年1月1日(金)~2月1日(月)
■会場:宝塚大劇場
■問合せ:宝塚大劇場 0570-00-5100(10:00~17:00水曜定休)※一部の携帯電話、IP電話等からはご利用いただけません<

<東京公演>
■日時:2016年2月19日(金)~3月27日(日)
■会場:東京宝塚劇場
■問合せ:03-5251-2001(10:00~18:00月曜定休)

公式サイト:https://kageki.hankyu.co.jp/​
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