『アクアマン』『死霊館』のジェームズ・ワンに見出された新たな才能 『ラ・ヨローナ~泣く女~』マイケル・チャベス監督とは何者か?
左、マイケル・チャベス監督 『ラ・ヨローナ ~泣く女~』(C)2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
『アクアマン』『死霊館』のジェームズ・ワン監督が製作を務めた映画『ラ・ヨローナ~泣く女~』が5月10日に公開される。同作は、中南米の民間伝承「La Llorona」(The Weeping Woman=泣く女)を題材としたホラー映画。1970年代のロサンゼルスを舞台に、我が子を溺死させてしまい川に身を投げた母親の霊“ロヨーナ”に襲われる一家を描いた作品だ。
本作でメガホンをとったのは、『死霊館』第3弾の監督に抜擢されたマイケル・チャベス監督。主人公のソーシャルワーカーの女性・アンナを『アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン』『グリーンブック』のリンダ・カデリーニが務め、彼女が助けを求めるペレス神父(『アナベル 死霊館の人形』にも登場)をトニー・アメンドーラが演じている。
『ソウ』や『インシディアス』シリーズ、『死霊館』シリーズなどを手掛け、『アクアマン』をDCコミックス映画No1のヒット作へと導いたヒットメイカー=ジェームズ・ワン。そんな彼が見出したマイケル・チャベス監督とは何者なのか?
『ラ・ヨローナ ~泣く女~』 (C)2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
チャベス監督は、映画製作への道を志したきっかけを、「映画が自分を友達や親と繋げてくれたものだからという理由が大きいかな。両親との楽しかった思い出が一緒に映画を観たことなんだ! 父はスポーツが大好きで、僕はアートやコミックオタクで趣味は全然違ったけど、父と唯一一緒にできることが映画館に行くことだった。誰かと映画館に一緒に行くという経験はとてもマジカルなことだと思うよ。特に社会が分断されている現在の世の中において、同じ空間で同じものを見ながら同じ恐怖や希望などの感覚を味わうということは、大切なことだと思う」と熱く語る人物。2016年製作の短編映画『The Maiden』(原題)がシュリークフェスト・ホラー映画祭超短編映画作品賞を獲得したことで、ジェームズ・ワン監督の目にとまり、今回の『ラ・ヨローナ~泣く女~』抜擢につながったという。また、チャベス監督自身もジェームズ・ワン監督の大ファンで、連絡が来た時にはワクワクが止まらなかったとのこと。
マイケル・チャベス監督 短編『THE MAIDEN』
ジェームズ・ワン監督が見出した才能といえば、『ライト/オフ』のデイビッド・F・サンドバーグ監督だ。抜擢するなど、サンドバーグ監督は、その後、『アナベル 死霊人形の誕生』を手掛け、まもなく日本でも公開される『シャザム!』でもメガホンをとるなど活躍中だ。
中央、デイビッド・F・サンドバーグ監督 『シャザム!』(C)2019 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.
サンドバーグ監督同様の道をたどってきた新鋭・チャベス監督は、『THE MAIDEN』以外にも、短編『REGEN』や、ビリー・アイリッシュのMV「bury a friend」など、多数の作品を手掛けてきた。それらの作品群からは、チャベス監督がドラマ、アクション、ホラーなど、あらゆるジャンルに対応できる、非凡な映像センスを持ち合わせていることがわかる。
マイケル・チャベス監督 ビリー・アイリッシュMV「bury a friend」
マイケル・チャベス監督 短編『REGEN』
果たして、『ラ・ヨローナ~泣く女~』ではどんな演出を見せるのか。2020年に予定している『死霊館』第3弾の出来も気になるところだ。
『ラ・ヨローナ ~泣く女~』は2019年5月10日公開。