舞台版『まいっちんぐマチコ先生』主演・椎名香奈江に聞く~ 舞台版史上、一番エッチな物語に「胸にマチコ先生を描いて気合い入れ」

インタビュー
舞台
2019.4.27
椎名香奈江

椎名香奈江

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えびはら武司原作の漫画「まいっちんぐマチコ先生」の舞台版最新作が5月に上演される。1980年から連載をスタートし、TVアニメ化では社会現象を巻き起こすなど現在もシリーズ連載中の人気コミックだ。私立あらま学園を舞台に女性教師マチコとその生徒達が繰り広げるエッチなドタバタ学園コメディは、数々の実写化や舞台化を重ね永くファンに愛されている。なお、この舞台版では、下から風を吹かせ、原作の「まいっちんぐポーズ」を忠実に再現することができる「まいっちんぐ台」が設置されることも名物となっている。今回は前公演と同じく、ステージ前のセンターと、舞台の右と左の、全部で3台が設置される。マチコ先生ファンにはたまらない趣向だ。

今回、主演のマチコ役を務めるのはグラビアアイドルとして活躍中の椎名香奈江。稽古場の様子をスチールでお届け、今の想いを語ってもらった。

■何かあった時に一歩引いて優しく見守るのがマチコ先生

――もうすぐ開幕ですが、稽古は順調ですか?

はい、順調に進んでいます。みんなそれぞれの役にも慣れいい雰囲気で稽古ができていて、稽古の段階から爆笑していて面白いです。

――風が吹くまいっちんぐ台には立ちましたか?

まいっちんぐ台は小屋に入らないとないので、まだ未体験ですが楽しみですね。

――では稽古では誰かが仰いだり?

それはまだないです(笑)。

――マチコ先生役の手応えはいかがですか?

マチコ先生の先生像といいますか、最初は感情が表に出ているようで出ていないキャラクターの様な気がしてその塩梅が難しくて。愛にあふれ、みんなを包み込みながらもスケベに寛容。実際にやってみると『こらー』と怒っているのに愛にあふれている所が難しくて。でも今は分かるようになってきました。
 
――本当に嫌がって真剣に怒っているのではなく、半分許しているような絶妙なところなのでしょうか?

“許している”になるとちょっと幼稚園児向けのしかり方になってしまうので、そうではなくて、もう少し年上の子に怒るような感じで愛がある…その表現が本当に難しかったです。

――しーなぱいの弾け具合は?

本番に向けて着々と90%くらい弾けていると思います!

――表現することについて、グラビアと舞台の違いや意識していることは?

グラビアは天候に左右されるので、それをあえて使うことはありますが、舞台もお客様の反応を見てあえて間を置き笑い待ちを変えたりとか対応をするので、臨機応変にやるという部分は一緒なのかなと。
違うようで結構リンクする部分も多い気がしますね。

――ボインタッチの演出にこだわりを持つというゴブリンさん。演出や言われたことなど印象的だったことはありますか?

ゴブさんから「何かあった時に一歩引いて優しく見守るのがマチコ先生なんだよ」と言われました。私はグイグイ近寄っていく方が良いと思っていましたが違いました。そしてゴブさんはボインタッチの指導がとても熱くて(笑)。胸の揺れにこだわりを持たれているので、「違う、そうじゃない、ばうんばうんとなるのが大事やねん」と、更にみんなも勢いよくタッチに来てくれるのでよろめきに耐え、けっこう体幹が鍛えられています(笑)。人によって揺らし方もいろいろで、「香奈江さんのおっぱいはこう」とか言ってて面白いです。やはりすーちゃん(田沢)は2回目ということもあり上手に揺らしてくれます。

――座長として心掛けていることは? 

全員と話すようにしています。あと稽古場にいるみんな一人一人と写メを撮っていて、Twitterなどで自分なりのキャスト紹介をしようと思っています。事前にみんなを知ってもらい、それによって自分のファンもみんなを応援してくれたら良い輪が広がって舞台自体も楽しめますよね。

――胸に絵を描く“パイアート”が得意な椎名さん、取材の日は朝早くからマチコ先生を描いてきてくれました!

このマチコ先生は鏡を見ながら10分くらいで書きました。道具はアイラインとポスカなんです。長時間置いておくと色がついてしまいますがメイク落としで取れるんですよ。

――作品の見どころについて教えてください。

日本人と海外の方それぞれの想い、そしてオリンピックにちなんでいるので、実際に劇中でもオリンピックをします。どんな風にオリンピックを実施するのか、留学生と私立あらま学園の学生達のバトルの様を見ていただけたら。あと、舞台版マチコ先生史上、一番スケベにするということなので、きっと男性が喜ぶシーンがあるやもしれません(笑)。ゴブさんたら、まったくもーな感じですね。妄想しながら駆けつけてほしいです。

――そんな稽古が佳境の中、交通事故に合われたそうですが今は大丈夫ですか?

そうなんです、首はもうだいぶ動くようになって、まいっちんぐポーズもとれているので全然大丈夫です。でも当時はめちゃめちゃ焦りました。相手の信号無視の正面衝突で一歩間違えたら~くらいの大きな事故でした。ゴブさんと乗車していて一緒にけがをしてしまい、その日の稽古は演出家と主演が欠席するという、とても迷惑な事をしてしまい本当に恐縮です。

ドライブレコーダーで何が起きたのか初めてわかったのですが、顔面から突っ込んで座席の下に落ちてしまいました。ガス漏れか何かで車の中はモクモクの真っ白状態、そこに閉じ込められましたが運よく白バイがすぐ駆けつけてくれてドアをこじ開けてくれて助かりました。爆発するかもしれないから早く出てください!と言われました。が、ゴブさんの帽子と携帯電話がすっ飛んでしまい、みんなで無い無いと言いながら探すという(笑)。いま稽古ができるようになって本当に良かったです。

――ご家族も心配されたのでは?

母は何が起きたのかと焦っていたようですが、5つ下の弟の交通事故歴がとても多く彼がプロなので(笑)。事故処理はどうしたらいいか聞きつつ、相手の方に連絡するのも女性ということと職業柄全部彼にやってもらってます。弟がこんなに役立つ日がくるとは(笑)。

――事故経験が多いということはヤンチャなんでしょうか(笑)。

正解です(笑)。

――ご家族は公演にはいらっしゃいますか?

はい、来ます!高校1年の弟と母とおばあちゃんの3人で観に来てくれるそうです。

――目線がバレないサングラスをかけて最前列に座っちゃうとか?

(笑)さすがに親族が最前列にいたら私が困っちゃうんで後ろの方にしてもらいます。そしてちょうど多感な時期の弟なので、ちょっとよろしくないかと(笑)。

■グラビアアイドルだからこそのプライドを持った見せ方を貫きたい

――今回は舞台に挑戦している椎名さん、グラビア活動でもいつも挑戦している印象があります。戸惑いや悩みも多いのでは?

そうですね、ショーレース系はファンの方に協力してもらわないと出来ないことで、ファンの方々を疲れさせてしまっては心配になるので、自分自身の頑張りプラス、ファンを引っ張らないといけないこととか、応援してもらえることをどう継続させていくか、自分自身も考えないといけないですし、さらにファンを疲れさせないようにケアしつつついて来てもらう、そういったことは常々考えなければいけないのでショーレースはすごく大変だと思います。

でもさんざんやってきたので、今はショーレースではなくて自分がやりたいお芝居をベースにグラビアも需要があればやっていく、そのくらいグラビアに対してゆとりを持った感じでやっていきたいと思っています。この方向になってからファンの皆さんも気軽に応援できるようになり、ファンイベントを開催するととても楽しい時間を過ごせていて良い関係になっているなと感じます。

――男性ファンはもちろん大事ですが、女性ファンも増やしたいですね

それはすごく考えます。パイアートをしているからこれを面白がってくれる女の子が増えたらいいなと。メイクやファッションのカリスマ性はまだまだなので、女の子ファンはどうしたら増えるのか課題ですね。

――パイアートが芸術的な方面へ発展していくとまた違うのでしょうか?

実は私の中でパイアートはくだらなくて笑えるというテーマがありまして、『またしょーもないことをしてるよこの子!』とクスっと笑ってくれる、これをずっとやっていきたいと思っているので、女の子に好かれるには程遠いいのかな(笑)でもみんなが笑ってくれたらそれでいいかなって。

――普通のアイドルもちょっとセンターなグラビアを撮る時代、表現が過激になって境界線がなくなってきている印象があります。

アイドルとして活躍されている方がキワドイ手ブラだったりを撮影することによって、本業であるグラビアの子達は『もっとやれるでしょ』と思われがちで。今DVDを出すと過激なものを求められることがあります。布の面積の問題もありますし、エロティックであればあるほどDVDの需要が上がるといいますか、そこを求められてしまうのでそれがグラビアアイドルの子たちの辛いところです。

そこに乗っかるのではなくて、どれだけ自分たちが布を守るかを考えている子たちが多いかもしれません。私もそうですし、自分の中で範囲を設けてやらないとどんどん布を取られていっちゃうので、自分で自分を守るしかないんです。こちらがプライドを捨ててしまうとそこで終わりになってしまうし、過激なものになることを止められないので、グラビアアイドルではあるけどグラビアアイドだからこそのプライドを持った見せ方を貫きたいです。エッチな表現でなくてもセクシーに素敵に見えるテクニックで勝負していくようにしています。

――アイドルたちはセクシーなポージングを指導されての表現が多数で、でもグラビアアイドルたちは自分たちで考え表現し発信している。そこに個性を見出し、プライドをかけて挑む意気込みを感じます。
5年~10年後、どんな自分になっていたいですか?

今はグラビアアイドルという肩書でお仕事をしていますが、徐々に女優として立っていけるように、舞台だけではなくドラマや映画にも関わってしっかり出ていけるような人間になりたいと思います。私がお芝居に触れた一番最初が舞台、舞台のお仕事は大切にしながらお芝居にずっと触れていけるようにがんばりたい。実は片桐はいりさんを拝見した時に、個性とキャラクターでTVに出続けることができるんだとすごく刺激をもらって、片桐さんのような役者さんになりたいですね。

――マチコ先生はホンワカしてますが、今後はどんな役に挑戦したいですか?

幅を決めず、サイコパスな人に興味があるのでクセのある役を演じてみたいです。

――最後にファンの方へメッセージをお願い致します。

繰り返しになりますが“一番スケベ”に仕上がっていると思いますのでそれを楽しみつつ、ひとりひとりキャラクターがとても立っていて28人みんなが面白いです。頭の中を空っぽにして純粋に作品を楽しみに来ていただけたらなと思います。

撮影・インタビュー=谷中理音

公演情報

舞台版『まいっちんぐマチコ先生~令和元年スタート!YOU タチニツグ!シン・ニホンジンハダレダ!の巻~』
 

■日程:2019 年 5月2日(木)~5月6日(月) ※全10回公演
■劇場:築地ブディストホール(東京都中央区築地3-15-1 築地本願寺内第一伝道会館2階)

■原作:えびはら武司
■脚本・演出:ゴブリン串田
■制作:舞台版まいっちんぐマチコ先生実行委員
■主催:株式会社 M-SMILE

■出演:
椎名香奈江(主演)
田沢涼夏、もりしょうこ、河口舞華、鈴原優美、﨑野萌、悠木ゆうか、なりた雛糸、だんしんぐ由衣、
水野以津美、ゼガ
徳江かな、西間木猛、石川竜太郎、水谷千尋、佐藤梨菜、片瀬美月、塚田綾佳、樹智子、 麻倉ひな子
インコさん、江里奈、関口ふで、尾崎礼香、熊谷藍、日向ちよ、西山美海
小堀裕之(2丁拳銃)、しいはしジャスタウェイ(御茶ノ水男子)

■公演日時 (全10回公演): ※公演時間は、約1時間45分、休憩無し、です
5/2(木)① OPEN 12:15 / START 13:00 ➁ OPEN 17:15 / START 18:00
5/3(金)③ OPEN 12:15 / START 13:00 ④ OPEN 17:15 / START 18:00
5/4(土)⑤ OPEN 12:15 / START 13:00 ⑥ OPEN 17:15 / START 18:00
5/5(日)⑦ OPEN 12:15 / START 13:00 ⑧ OPEN 17:15 / START 18:00
5/6(月)⑨ OPEN 11:15 / START 12:00 ⑩ OPEN 15:15 / START 16:00

・座席:
【指定席 3 種】 
●金(ゴールド)マチコ席 / 10,000円「全公演完売」
●銀(シルバー)マチコ席 / 8,000円 「全公演完売」
●銅(ブロンズ)マチコ席 / 6,500円
【自由席】 
●自由席 / 5,000 円 ※当日券+1,000円

■予約・購入方法:の予約は、公式ホームページ、CoRichシステム、または各キャストの個人ページにて販売。
公式ホームページからの予約URL https://ticket.corich.jp/apply/98236/001/


❤イントロダクション❤
1980年の大人気アニメ「まいっちんぐマチコ先生」が、2017年、そして2018年に実写舞台化され、満員御礼で幕になりました。そして、元号が変わる、今年2019年5月のゴールデンウィークに、3年連続での舞台化が決定致しました!今回も、客席の近くに『まいっちんぐ台(下から風が吹く)』を置く事により臨場感あふれる、まいっちんぐを再現します!そして、『撮影タイム』を織り交ぜ、お客様との一体感を取る事により、お客様参加型エンターテイメントを目指します!スケベな演出盛り沢山で、より一層ドタバタでエッチなコメディに仕上げます! 今回も濃いキャラ全開で笑い要素も満載!前回よりマシマシの全部のせでお送りします!!!

❤まいっちんぐ台とは??❤
下から風を吹かせ、原作の「まいっちんぐポーズ」を忠実に再現することができる「まいっちんぐ台」!!
前公演と同じく、ステージ前のセンターと、舞台の右と左の、全部で3台設置します!!

❤原作情報❤
「まいっちんぐマチコ先生」 / 原作:えびはら武司。
私立あらま学園の女性教師、麻衣マチコと生徒達が繰り広げるギャグ漫画。
1980年代前半にテレビアニメを中心に人気となり、「まいっちんぐ!」という セリフが当時ブームとなった。
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