世界最高齢のアカウミガメに会える!? 「日和佐うみがめ博物館 カレッタ」
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世界でも珍しいウミガメ専門の博物館
「日和佐うみがめ博物館 カレッタ」(徳島県海部郡)は、アカウミガメの産卵地として知られる大浜海岸の目の前にあります。カレッタとは、アカウミガメの学名。同館がある美波町では、1950年に始まった日和佐中学校におけるウミガメ研究に端を発し、アカウミガメの保護研究に町ぐるみで力を入れています。同館では、ウミガメの生態や進化の過程などを、実際に泳ぐカメを見ながら楽しく学習できるように展示。屋外には飼育プールもあり、ウミガメにエサをあげることもできます。
博物館の前に広がる景色
写真撮影スポットとしても人気の公衆電話
1階には、亀の進化や歴史についての展示や、生きたウミガメの生態が観測できる水槽があります。「子ガメ水槽」には、同館で飼育している0歳~3歳までの子ガメを公開。水槽ごとに生まれた年が書かれているので、1年でどれくらい成長しているかなど、大きさを比べてみることができます。
2014年生まれのアカウミガメ
ウミガメの産卵について、詳しく解説しているコーナーもあります。ウミガメは、涙を流しながら産卵するといわれていますが、正確には、体内に取り込んだ余分な塩分を目から排出させているそうです。海中でも常に出ているので、「苦しみの涙」ではないとのこと。そのほか、オスになるか、メスになるかがどうやって決まるかなど、いろいろと知ることができました。
ウミガメの産卵について解説
2階には、「ウミガメ博士」に挑戦できるクイズコーナー、日和佐とウミガメの歴史や産卵の様子を収めた映像が見られるハイビジョンシアターなどがあります。
ウミガメが頭上を泳ぐ「ただよううみがめ館」
別棟の「ただよううみがめ館」では、ウミガメが頭上を泳ぐ様子を見ることができます。ウミガメのお腹を、下から観察してみましょう。
ウミガメにあげる固形のエサ
屋外の飼育プールでは大きなカメたちが泳いでいて、おやつのペレット(固形のエサ)をあげることができます。
世界最高齢のアカウミガメ「浜太郎」
飼育プールで注目したいのが、アカウミガメの「浜太郎」。浜太郎は、年齢がわかっているアカウミガメの中で世界最高齢です。浜太郎が生まれたのは、1950年。この年、日和佐中学校の生徒が、産卵のため大浜海岸に上陸したウミガメが無残に殺されているのを発見しました。「ウミガメを保護するためには、ウミガメのことを知らなければならない」との考えから、生徒たちはウミガメの生態研究を開始。その研究が同館設立の基礎となり、1985年に同館がオープンしました。浜太郎は、同時の中学生がふ化させて育てたウミガメの中で、生存している唯一のカメなのです。
土日や祝日、夏休みなどには、カメたちにエサをあげながら飼育員さんが解説をするイベントも行われます。「ウミガメのことをもっと知りたい!」という人は、ぜひ参加してみましょう。
※カメの状態などによって、変更や中止する場合があるので、スケジュールは同館の公式サイトや館内でご確認ください。
営業時間:午前9時~午後5時
休館日:毎週月曜日(国民の祝日にあたる時はその翌日)、12月29~31日