有澤樟太郎主演、”言葉”を届ける~TXT vol.1『SLANG』ゲネプロレポート

レポート
舞台
2019.6.21

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高橋悠也×東映 シアタープロジェクト TXT (テキスト)vol.1 「SLANG」が6月20日(木)、東京・よみうり大手町ホールにて開幕した。『仮面ライダーエグゼイド』などで知られる高橋が作・演出を手掛けた完全オリジナル作品。初日直前に行われたゲネプロと、本作が初主演となる有澤樟太郎らが登壇した囲み取材をレポートする。

仮面ライダーシリーズを手掛ける東映とタッグを組み「言葉を生業にする者の作品」を生み出すプロジェクトとして始動し、本作が第一弾となる。睡眠時に見る夢を配信できる世界で、ユーザーに様々なジャンルの夢を公開する「夢人(ユメジン)」たちの現実と虚構、異なる物語が交錯し、思いがけない真実の世界へとつながっていくストーリーとなっている。

舞台上には本、もしくはノートのような大型セットが鎮座している。腹の底に響くようなBGMに導かれると、眠っているバク(有澤)が現れた。ここはすでに夢人たちが夢を配信する世界。時に観客は配信を眺めるユーザーとなる。

ステージには次々と夢人が登場。子供向けニュースを配信する“正夢のお姉さん”ことオネム(井上小百合・乃木坂46)と“逆夢のお兄さん”ことムネオ(和田琢磨)、ドッキリなどの悪夢を扱うゴズ(北村諒)とメズ(赤澤燈)のコンビ、予知夢で未来を暗示するヨチムジン(岩永徹也)、夢人たちが所属するカンパニーを束ねるレム(谷口賢志)――それぞれ華やかでカラフルかつ個性的な衣裳に身を包んでいる。独創的な小道具の使いどころにもぜひ注目してほしい。

見どころ満載の本作だが、キャスト全員が二役を演じることがとりわけ注目を集めている。有澤演じる新堂紡(しんどう・つむぐ)、井上演じる町野伊都(まちの・いと)、和田演じる町野櫂、有栖川正(北村)や牟田衛(赤澤)、茨木有希人(岩永)や筧流司(谷口)たちが織りなす物語も目が離せない展開が続く。

全編を通して胸に刺さるのは各キャラクターが発する“言葉”。人物の個性を表すような語彙力や芯となるセリフが必ず心に残るだろう。

6月30日(日)にはニコニコ生放送にて千穐楽公演のライブ配信も決定している。詳細なストーリーはぜひその目で確かめてほしい。

ゲネプロ開始前には囲み取材が行われ、キャスト7名と作・演出の高橋が登場。見どころについて有澤は「稽古場では強力なスタッフ陣、素晴らしいキャストの皆さんと一から作るつもりでやってきた。その熱意と作品の大きなテーマである“言葉”というものが皆さんに届けられたら。今回、2役を演じていますが僕含めキャストの皆さんの今まで見たことのない新しい一面が見られるのでは」と語った。

井上は「言葉を大事にしている作品なので、SNSが多様化している今の時代にやる意味がある作品」とし、和田は「ラップのようにセリフを掛け合うシーンが多々ある。ラップバトルを見ているような技術と技術、気持ちと気持ちのぶつかり合いをお客様に感じ取っていただけたら」とアピールした。

北村からの「役、虚構と現実、人と人との関係性のコントラストが面白い。個人的にはゴズとメズのコンビを楽しみにしていただけたら」というコメントに対し赤澤からも「このコンビは最初の稽古一発目の勢いのまま劇場に乗り込んできてしまった感覚」との感想が。さらに、3度目の共演となる有澤の初座長についても「今まで見たことのないような、もがいている姿や役に向き合う姿だった」と振り返った。

続いて岩永は「高橋さんとご一緒するのは2度目。1回目のときに演じた『仮面ライダーエグゼイド』の檀黎斗のように、皆さんに好きになっていただけるキャラクターを生み出せたら」と話した。谷口は衣裳のサングラスについて触れつつ、「今年で役者生活20年。41歳、いろんな仕事に向き合わなければと実感しています」と笑いを誘い、作品について「誰も知らない国の誰も見たことない名物料理を出すレストランを開店するような気持ち。お客様の口に合うかドキドキですが、みんなで煮込んで作り上げてきた」と自信をのぞかせた。

脚本と演出を担当した高橋は「いままで脚本家として言葉に向き合い続けてきたなかで、どのメディアにも出せない自分の思いを舞台なら出せると思い、『SLANG』というタイトルで作らせてもらった。僕自身も脚本家でありながら、演出家という2役目にチャレンジしてこの作品を世の中に広めていきたい」と述べた。

質疑応答で初主演作への思いを聞かれた有澤は「お話を頂いたとき、涙が出るほど嬉しかった。僕のやりたいことにみんながついていく、と稽古場で皆さんからかけられた優しい言葉が助けになり、ここまで作り上げることができた。稽古場でもがいた痕跡を舞台の上に思い切りぶつけたい」と熱を込めた。

取材・文・撮影=潮田茗

公演情報

高橋悠也×東映 シアタープロジェクト   
TXT vol.1 『SLANG』
 
 
作・演出:高橋悠也 
出演:有澤樟太郎 井上小百合 (乃木坂46) 和田琢磨  / 
北村諒  赤澤燈 岩永徹也 谷口賢志 
黒川一樹 勝亦利恵 的場祐太 
 
会場:よみうり大手町ホール(東京都千代田区大手町1-7-1)   
日程:2019年6月20日(木)~30日(日)
チケット:
<全席指定>当日:7,800円(税込)   
※未就学児入場不可   
 
特設HP:https://www.txt-theater.jp/ 
企画・プロデュース:東映 
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