村井良大、甲斐翔真、髙橋颯「新作を作るような気持ち」で挑む オール新キャスト『デスノート THE MUSICAL』

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2019.10.15
(左から)甲斐翔真、村井良大、髙橋颯

(左から)甲斐翔真、村井良大、髙橋颯

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大ヒット漫画「DEATH NOTE」を元にした2015年初演のミュージカルが、オール新キャストで上演される。フランク・ワイルドホーンの作曲、栗山民也の演出で立ち上がり、韓国キャスト版の上演や、台湾公演など、国内外で愛されてきた人気作だ。デスノートを拾う秀才高校生・夜神月役の村井良大甲斐翔真、月と対峙する名探偵Lに扮する髙橋颯の、フレッシュなクロストークを、2020年1月の公演に先駆けてお届けしよう。

ーー『デスノート THE MUSICAL』に出演が決まったときの、率直な感想を教えてください。

髙橋:うれしかったです!

甲斐:小学生か(笑)!

村井:素直な感想で、いいじゃない(笑)。

村井良大

村井良大

髙橋:「DEATH NOTE」は、映画版(06年)でLを演じた松山ケンイチさんのモノマネをしていたくらい、大好きな作品。決まったときは本当にうれしかったです。世界的に人気のある物語で、皆さんのイメージを壊してもいけないし……など、いろいろと考えてしまうけれど。

甲斐:僕はオーディションで、どうにか月役を勝ち取ることができたんですけど、「合格したのがこいつだったら落ちても仕方なかったな」と思ってもらえるくらいになりたい、ならなきゃいけないと思ってます。もちろん、決まった瞬間は頭の中が真っ白になるくらい驚いたし、うれしくて、今は少し時間が経って、大役への責任を感じてきています。来年の1月にどういう風に舞台に立っているかを想像しながら、今はレッスンを受けたり、いろいろなミュージカルに触れたり、準備をしている段階。芝居を一から見直して、演劇のメソッドを学んでいます。正直今、焦ってます。

村井:焦ってるの?

甲斐:はい、できることを、どんどんやらないと。

甲斐翔真

甲斐翔真

村井:まあそうだよね。僕も最初に『デスノートTHE MUSICAL』の話を聞いたときは、すごく驚いたよ。僕自身、自分ではあまり月っぽくないと思うし、大丈夫かなって。ただ、役者を続けるにあたって、自分のイメージを崩すことを大事にしていて。だから、まさかこの役が来るとは! という役をいただけたときはうれしい。村井ならどう演じるんだろうっていう予想を超えていかないと、っていうプレッシャーはあるけど、役者としての幅を見せたいと思いますね。

ーーミュージカル版は3度目の上演となる今回、新しいものが生まれるのでは? とワクワクします。

村井:今回のチームがベストだね、って言われるくらいになりたいよね。

髙橋:たしかに!

甲斐:自分が納得するまで狂いまくりたいです。『デスノートTHE MUSICAL』に出会ったからこそ生まれる感情が、稽古中にたくさんあるだろうし、本番が始まってからも進化して行くと予想しています。僕は初舞台なので、経験したことがないからこそのパワーや、アグレッシブさを出していきたい。

髙橋:初演・再演で創り上げてくださったものを大切にしつつ、僕たちにしかできない、新しいものも見せたいって思ってます。僕、エゴサーチをよくするんですよ。自分の名前とか、今回だったら“デスミュ”とかで。

髙橋颯

髙橋颯

甲斐:そうなんだ!

髙橋:僕らの公演ビジュアルが解禁になった時に、世間の評判が気になって、エゴサしてみたんです。改めて、初演と再演がすごく好きという人が多いなって感じて。もちろん今回のビジュアルにいい評価もあって、「絶対に観に行く!」と書いてくれている人もいた。ただ、「ちょっと微妙だな」っていう内容を書いている人もいたんです。今回のビジュアルや、先日公開になったミュージックビデオを見て、「今回は、観に行かなくていいや」って思われるのが、すごく悔しくて。今後のプロモーションで、デスミュの世界観や稽古中のメイキング的なものはもちろん、僕ら自身のことも発信していけたらいいなって思っています。公演のTwitterやInstagramを通して、僕らにも興味を持ってもらえたらうれしいな。

村井:舞台のリニューアルって難しいんだよね。作品の世界観を知っているキャストを数人残して、新加入した出演者でパワーアップさせるっていうのが多いんだけど、今回は全キャストが新しくなる、大幅なリニューアルだから。今回プロデューサーが「新作を作るような気持ちで」と言ってくれているので、僕も新たな気持ちでやりたいなと思っています。

ーー先日、「ヤツの中へ」のミュージックビデオが公開されました。映像を見てどんなことを感じましたか?

髙橋:僕、Lを演じている間は、役に入り込んで、周りの人に対しての興味がなくなっちゃうんです。ミュージックビデオの撮影のときに、本当は甲斐君といろいろコミュニケーションを取りたかったんだけど、そうするとLの芝居ができなくなっちゃうから、甲斐君とほとんど喋らなかったし、見てなかったんです。だから、映像が公開されて初めて客観的に全体像を見て、素直にかっこいいな、面白い映像だなって思っちゃいました。

(左から)甲斐翔真、村井良大、髙橋颯

(左から)甲斐翔真、村井良大、髙橋颯

甲斐:撮影してから早く公開されないかなって、ずっと楽しみにしていました。映像を見た友達から、いいね! って連絡をもらってうれしかったんですけど、このままじゃダメだなとも思っていて。早い段階で公開したからこそ、1月にはこの映像が恥ずかしいって思えるくらいに成長していたいです。僕も髙橋君と一緒でエゴサーチをするんですけど、ネガティブなコメントがあると、スクリーンショットをして、とっておくんです。これをいつか肯定的なコメントにするぞ、って思って。……逆境を乗り越えるため、というか。

村井:逆境が好きなの?

甲斐:好きですね。ずっとサッカーをやってたので、体育会系っぽいところがあるかも。

村井:何くそ根性、みたいな感じ?

甲斐:今はこう言われてるけど、寝返らせてやる! みたいな。

髙橋:あはは、甲斐君がキラ化してる(笑)。

村井:確かに。そういう幅広い意見を受け入れるのって、大事だよね。

(左から)甲斐翔真、村井良大、髙橋颯

(左から)甲斐翔真、村井良大、髙橋颯

ーー本作が初舞台となる甲斐さんから、プレイからミュージカルまで、数多くの舞台に出演されてきた村井“先輩”に聞いてみたいことはありますか?

甲斐:素朴な疑問なんですけど、芝居や歌っている途中で、痰が絡んだらどうするんですか?

髙橋:ハハハハハ。

村井:喉がガラガラしちゃうってこと? 咳が出そう、とか?

甲斐:そう。ないんですか?

村井:あるある!

村井良大

村井良大

甲斐:こうしたらおさまる、みたいなのがあれば教えて欲しいな、と。

村井:正直、気合いかな。きっと甲斐君もいずれその時が来るよ。

甲斐:うわー。心配。

村井:僕が、本番中に息がウッ……てなっちゃった時は、苦しそうに歌うっていう芝居に切り替えてなんとか乗り越えたんだけど、逆にお客さんからは今日は一段と感情がこもって良かったねと言われたことが……。芝居ってすごく不思議で、例えば、「今日のご飯何にしようかな」と考えて芝居していたら、今日は良かったねと言われたり、すごく頑張ったぞという時でも、お客さんから見るとそうでもなかったりする。ただ、どんなことがあっても、自分の中で確固たる信念がブレなければいいんじゃないかと思うよ。

髙橋:体力も大事じゃないですか? 僕は普段ライブをやっていて、体力って本当に大切だなって感じます。

村井:ああ確かに。体力的に余裕があったら、もし舞台上で何かあっても、心に余裕が持てる。

甲斐:これから肉体づくりもしないと!

甲斐翔真

甲斐翔真

村井:そうだね。特に舞台は体が資本だから。

ーー最後に、読者の方々を劇場に誘う言葉をいただけますか?

甲斐:早めにをとったほうが、いい席が取れます!

村井:確かに。今買っとかないと、席がなくなっちゃうかも。

甲斐:根強いファンの方が多い作品だからこそ、ね。

村井:プレミアにするつもりでいるので、早めにゲットしておいてください!

髙橋:この記事を読んで、僕らのことを知ってくれた人がいたら、公演までに僕ら自身のことも知っていただいて、実際に劇場に足を運んで欲しいです。

髙橋颯

髙橋颯

甲斐:うんうん。

村井:初演、再演があって、キャストを一新してリニューアルする3演目の今回、作品の歴史の中で、きっと一番しんどい時期になんじゃないかと思っていて。今後『デスノートTHE MUSICAL』が続いて、リニューアルしたときのみんなの頑張りのおかげで今があるよねって言われるようにしたい。今後長く愛される作品にするために、今僕らが頑張らないとだよね!

甲斐・髙橋:そうだね!

(左から)甲斐翔真、村井良大、髙橋颯

(左から)甲斐翔真、村井良大、髙橋颯

Road to デスノートTHE MUSICAL 2020 PV

取材・文=永瀬夏海 撮影=山本 れお

公演情報

『デスノートTHE MUSICAL』
 
■公演日程:2020年1月20日(月)~2月9日(日)
※静岡、大阪、福岡公演あり
■会場:東京建物 Brillia HALL (豊島区立芸術文化劇場)
 
【2月29日(土)~3月1日(日)大阪公演中止】
2月26日に発表された新型コロナウイルス感染症対策本部での首相の要請に従い、
感染拡大防止の観点から、以下の梅田芸術劇場主催公演を中止とすることを決定いたしました。
公演を心待ちにしてくださっていた皆さまには、多大なるご迷惑をおかけいたしますこと、心よりお詫び申し上げます。

 

【3月6日(金)~3月8日(日) 福岡公演中止】
新型コロナウイルス感染症に対し、博多座では公演を続けるため衛生対策を重ねてまいりましたが、2月26日の政府見解を受け、感染拡大を防ぐため、苦渋の決断ではございましたが、公演を中止させていただきます。
公演を楽しみにお待ち頂いているお客様には、大変申し訳ございませんが、何卒ご理解賜りますようお願いします。


■料金:S席:13,500円 A席:9,000円 B席:6,000円(全席指定・税込)
※未就学児入場不可
※本公演のは主催者の同意のない有償譲渡が禁止されています。
 
■音楽:フランク・ワイルドホーン
■演出:栗山民也
■作詞:ジャック・マーフィー
■脚本:アイヴァン・メンチェル
■翻訳:徐賀世子
■訳詞:高橋亜子
 
■キャスト:
村井良大 甲斐翔真 髙橋颯
吉柳咲良 西田ひらり
パク・ヘナ 横田栄司 今井清隆
 
川口竜也 小原悠輝 金子大介 鎌田誠樹 上條駿 長尾哲平 廣瀬真平 藤田宏樹 本多釈人 松谷嵐 渡辺崇人
石丸椎菜 大内唯 コリ伽路 華花 浜平奈津美 妃白ゆあ 町屋美咲 湊陽奈 森莉那
 
■主催:日本テレビ  ホリプロ
■企画制作:ホリプロ
■作品HP:https://horipro-stage.jp/stage/deathnote2020/
■公式SNSアカウント Twitter/Instagram:@dnmusical
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