SUPER BEAVER、満員御礼ブリッツで迎えた「サシ飲み」ツアー千秋楽

レポート
音楽
2015.11.28
SUPER BEAVER(Photo by MAYUMI -kiss it bitter-)

SUPER BEAVER(Photo by MAYUMI -kiss it bitter-)

SUPER BEAVERが昨日11月27日に東京・赤坂BLITZにて全国ツアー「『都会のラクダ』Tour 2015 ~秋味、サシ飲み~」を締めくくるワンマンライブを行った。

このツアーは10月より全国8カ所で行われたもの。千秋楽の赤坂BLITZ公演はがソールドアウトし、会場を埋め尽くすファンが彼らのライブを見届けた。開演時間になるとオープニングSEが流れる中、まず柳沢亮太(G)、上杉研太(B)、藤原“27才”広明(Dr)が定位置に着き、最新アルバムの表題曲「愛する」を奏で始める。バンドロゴが入ったステージバックドロップが徐々にステージ後方に掲揚される中、渋谷龍太(Vo)が登場。マイクを掴んだ渋谷は開口一番で「本日のサシ飲み相手は、紛れもなくあなた! 赤坂、準備はいいか!」と煽ってから歌い始めた。

4人は「歓びの明日に」「わたくしごと」と序盤にそれぞれ観客に近付いてプレイしたり、激しく頭を振ったりとフルスロットルのステージングでハイテンションなナンバーを届け、場内の熱気を引き上げた。また渋谷は早口で楽曲の世界観に寄り添った言葉を畳み掛けるなど、彼らのライブのだいご味である“渋谷節”を次々と炸裂させる。彼は満員の観客に向けて感謝を伝える際に“みんな”ではなく“あなた”という言葉を使っており、1人ひとりに語りかけるような姿勢を見せていた。

またバンドが今年4月に結成10周年を迎え、この10年で起こったさまざまなできごとを振り返り、つらいことや解散を考えた時期もあったということを明かした渋谷。しかしその苦難を乗り越えて赤坂BLITZのステージに立てていることについて「支えてくれた仲間、そしてあなたがいたからです」と素直な気持ちをファンに伝えた。さらに渋谷は今回のツアーがリリースツアーなど何かに紐付いたものではなく、「ただただあなたの前でライブがしたかった、それだけのツアーなんです」と話し、「音楽が好きっていう気持ちだけで今日、ここでライブができることが証明できた。本日の主役は紛れもなく“あなた”です!」とファンを讃えた。バンドは自分らしく生きることの意味を問いかけるメッセージ性を持ったナンバー「らしさ」を披露。観客は腕を突き上げたり、歌詞を口ずさんだりしつつ、メンバーの熱いパフォーマンスを思い思いに楽しむ。その後新曲「ことば」を初披露した彼らは、渋谷の「言いたい言葉があるならその場で言えって話だ!」という言葉を挟んでから疾走感あふれるナンバー「言えって」を届けるなど、ストーリー性を感じさせるようなセットリストを展開していく。

ライブ中盤に彼らはしっとりしたアルペジオから始まる「生活」を演奏して一旦クールダウン。そしてメンバー全員のコーラスから始まる「おかげさま」は徐々に激しいサウンドへと変化し、それに乗じて会場の熱気も再び高まっていく。勢い付いたバンドは「それでも世界が目を覚ますのなら」へとつなぎ、壮大かつ開放的なアンサンブルで会場の空気をひとつにまとめ上げていく。ライブ後半には「あなた」「鼓動」と人気曲を連投。続く「ルール」ではこの日の公演の中で最もカラフルな照明がダンサブルな楽曲に華を添えた。ひとしきりライブ定番曲を演奏したあと、彼らは新曲「うるさい」を披露してラウドなサウンドを響かせた。

ステージを真っ赤な照明が彩る中、柳沢、上杉、藤原による攻撃的なインストナンバー「→」に続けて、彼らが原点回帰を果たし、新たな一歩を踏み出したことを歌ったという「361°」が届けられた。そしてライブ終盤、人気曲「東京流星群」では銀テープが発射され、さらにミラーボールの光が場内を照らすといったきらびやか演出で楽曲の世界観が表現されたほか、観客による合唱が沸き起こった。そしてバンドは会場の一体感を保ったままドラマチックなナンバー「証明」を最後に届けてステージをあとにした。

本編終了後、スクリーンに映像が映し出され、1~3月に3カ月連続でシングルがリリースされることと、4月に東京・Zepp DiverCity TOKYOでワンマンライブ「SUPER BEAVER 10周年記念〆『都会のラクダSP ~スーパーフィーバー~』」が行われることが発表された。上映後にはメンバーが笑顔でステージに再び登場し、渋谷は「Zepp DiverCity TOKYOでのワンマンが決まりました。あまり多くは語らぬ。楽しい1日にしようぜ! 間違いなく最高の日にします!」と宣言。その後バンドは3カ月連続リリースされるシングルの中から新曲「青い春」をプレイし、最後にファンへの最大限の感謝を込めて「ありがとう」を披露。渋谷はステージを去る前に「これからも最高の日々を作る。だからこれからも俺らについてこい! ありがとうございました!」と今後のさらなる飛躍を高らかに宣言してツアーファイナルを締めくくった。

SUPER BEAVER「『都会のラクダ』Tour 2015 ~秋味、サシ飲み~」
2015年11月27日 赤坂BLITZ セットリスト

01. 愛する
02. 歓びの明日に
03. わたくしごと
04. ヒカリ
05. サイレン
06. らしさ
07. ことば(※新曲)
08. 言えって
09. 生活
10. おかげさま
11. それでも世界が目を覚ますのなら
12. あなた
13. 鼓動
14. ルール
15. うるさい(※新曲)
16. →
17. 361°
18. 東京流星群
19. 証明
<アンコール>
20. 青い春(※新曲)
21. ありがとう

SUPER BEAVER「ことば」収録曲

01. ことば
・11月27日@赤坂BLITZライブ音源収録予定(前編)

SUPER BEAVER「うるさい」収録曲

01. うるさい
・11月27日@赤坂BLITZライブ音源収録予定(中編)

SUPER BEAVER「青い春」収録曲

01. 青い春
・11月27日@赤坂BLITZライブ音源収録予定(後編)

SUPER BEAVER 10周年記念〆「都会のラクダSP ~スーパーフィーバー~」

2016年4月10日(日)東京都 Zepp DiverCity TOKYO

音楽ナタリー
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