鈴木拡樹×劇団チョコレートケーキで、数学者の視点から第二次世界大戦を描いた『アルキメデスの大戦』を初舞台化
2020年6~7月にシアタークリエにて、鈴木拡樹主演で『アルキメデスの大戦』が上演されることが決定した。
本作は、「ドラゴン桜」や「インベスターZ」などユニークな作品で鋭く時代に斬り込んできた漫画家・三田紀房が生み出した同名タイトル漫画の舞台化。原作は数学者の視点から第二次世界大戦を描くという、かつてない切り口の物語で、2019年の夏には映画監督・山崎貴によって映画化され、話題となった。
そんな本作が舞台化される。脚本と演出を手掛けるのは、読売演劇大賞をはじめ数々の演劇賞を受賞し、いま演劇界が最も注目する劇団のひとつ、劇団チョコレートケーキのクリエイター陣。独自の視点で史実に隠されたドラマを紡ぐ古川健の脚本と、骨太な作品の中に人間の心情を丁寧に描く日澤雄介の演出によって、どんな舞台になるのか。
主人公の天才数学者・櫂直(かい ただし)役に挑むのは、多くの舞台に出演し、近年では映像にも活躍の場を広げ、抜群の存在感と確かな演技力で観客を魅了する鈴木拡樹。巨大戦艦の建造に反対し、櫂に大和建造を阻止させようとする海軍少将・山本五十六役には、映像作品での名演が光るベテラン神保悟志。また、櫂を補佐する海軍少尉・田中正二郎役として、舞台作品を中心に人気と注目を集める宮崎秋人が出演する他、田中と共に櫂に協力する尾崎財閥令嬢の尾崎鏡子役を、東宝「シンデレラ」オーディションでグランプリを受賞後、話題作への出演が続く福本莉子が演じるなど、若手実力派キャストも参加。巨大戦艦の建造を推し進める海軍少将・嶋田繁太郎役には、作品ごとに七変化する姿と演技力が高く評価される小須田康人。そして、櫂が真っ向から戦うことになる嶋田派の造船中将・平山忠道を、繊細な演技で人間の陰陽を巧みに表現する岡田浩暉が務める。
漫画家 三田紀房(原作)コメント
映画化に続き舞台化が実現し、原作者としてこれ以上の喜びはありません。
この物語は難しい専門用語の台詞は多いし、詰襟の軍服で演技をしなくてはいけないし、その他俳優の皆様には大変ご苦労をおかけすると思います。
改めて感謝申し上げると共に、期待を胸に楽しみにしています。
映画監督 山崎貴(舞台原案)コメント
「アルキメデスの大戦」は映画が公開したときから舞台向きな話だと言われていたのですが、まさか本当に舞台にしていただけるとは驚きです。
でも確かにあの激しい議論の中で自分という存在の意味を見つけ、それを捧げていく櫂直の姿は舞台という場所ではさらに純度を増していくのかもしれないという予感があります。
舞台ならではの“この手があったか”という表現に期待します(ハードル上げ(笑))
櫂直役 鈴木拡樹 コメント
今年の夏に映画化され話題となったこの作品。
今回、舞台化するということでさらに注目を集められるよう努めたいと思っています。
会議シーンは、アクション作品のような迫力で、原作を読んだときにはアドレナリンが出てきました!
このシーンを舞台の生の迫力でお伝えしたいと思うので、ぜひ劇場でご覧ください。
一同、お待ちしております。
1933年、軍事拡大路線を歩み始めた日本。戦意高揚を狙う海軍省は、その象徴にふさわしい世界最大級の戦艦を建造する計画を秘密裏に進めていた。そんな中、航空主兵主義派の海軍少将・山本五十六は、海軍少将・嶋田繁太郎と対立。嶋田派の造船中将・平山忠道が計画する巨大戦艦の、異常に安く見積もられた建造費の謎を解き明かすべく協力者を探している。
そこで山本が目を付けたのは、100年に1人の天才と言われる元帝国大学の数学者・櫂直。しかし、軍を嫌い数学を偏愛する変わり者の櫂は頑なに協力を拒む。そんな櫂を突き動かしたのは、巨大戦艦建造によって加速しかねない大戦への危機感と戦争を止めなければならないという使命感。
櫂は意を翻し、帝国海軍という巨大な権力との戦いに飛び込んでいく。櫂を補佐する海軍少尉・田中正二郎や尾崎財閥の令嬢である尾崎鏡子の協力によって、平山案に隠された嘘を暴く数式にたどり着くまであと少し。決戦会議の日は刻一刻と迫っている。
公演情報
会場:日比谷シアタークリエ
※2020年7月全国公演あり
舞台原案:映画「アルキメデスの大戦」(監督 脚本:山崎貴)
脚本:古川健
演出:日澤雄介
鈴木拡樹
宮崎秋人、福本莉子、中村太郎、岡本篤、奥田達士
小須田康人、神保悟志、岡田浩暉 ほか
日比谷シアタークリエ 03-3591-2400