能楽界のトップスター達が集結、「能楽公演 2020 ～新型コロナウイルス終息祈願～」開催

公益社団法人能楽協会と一般社団法人日本能楽会は、当初予定していた「東京2020オリンピック・パラリンピック能楽祭」の名称および一部内容を変更し、新たに「能楽公演 2020 ～新型コロナウイルス終息祈願～」の開催を発表した。各流儀の宗家、人間国宝など能楽界のトップスターが一堂に会する豪華な番組編成で、計10日間に渡って繰り広げられる（下記参照）。

開催日程は、2020年7月27日（月）～7月31日（金）と8月3日（月）～8月7日（金）、全日14時より開演。会場は国立能楽堂（東京・千駄ヶ谷）。感染防止策の入場人数制限として、座席配置は前後左右を空けた市松模様型とする（よって収容率は50％半減）。

■番組内容

【第1日】2020年7月27日（月) 14:00開演（開場12:30）
能「翁」観世清和 三番叟 野村萬斎
狂言「末広」大藏彌右衛門
半能「石橋 古式」金春憲和

【第2日】2020年7月28日（火) 14:00開演（開場12:30）
舞囃子「高砂 八段之舞」武田宗和
狂言「釣針」三宅右近
能「清経」友枝昭世

【第3日】2020年7月29日（水) 14:00開演（開場12:30）
舞囃子「初雪」櫻間金記
狂言「二人大名」茂山千五郎、茂山忠三郎
能「葵上 古式」大槻文藏

【第4日】2020年7月30日（木) 14:00開演（開場12:30）
仕舞「菊慈童」佐伯紀久子・「巻絹 キリ」鵜澤久
舞囃子「松風」豊嶋彌左衛門
狂言「棒縛」野村万蔵
能「邯鄲」武田孝史

【第5日】2020年7月31日（金) 14:00開演（開場12:30）
舞囃子「鷺」野村四郎
狂言「月見座頭」山本東次郎
能「道成寺 古式」金剛龍謹

【第6日】2020年8月3日（月) 14:00開演（開場12:30）
能「翁」金春安明 三番三 大藏彌太郎
狂言「二人袴」山本泰太郎
半能「絵馬 女体」粟谷能夫

【第7日】2020年8月4日（火) 14:00開演（開場12:30）
舞囃子「葛城 大和舞」本田光洋
狂言「川上」野村萬
能「安宅 勧進帳 滝流之伝」観世銕之丞

【第8日】2020年8月5日（水) 14:00開演（開場12:30）
舞囃子「熊坂 長袴」香川靖嗣
狂言「茸」野村萬斎
能「西行桜 杖之舞」梅若実

【第9日】2020年8月6日（木) 14:00開演（開場12:30）
舞囃子「弱法師」大坪喜美雄
仕舞「花筐 狂」梅若万三郎・「鵜之段」観世喜之
狂言「木六駄」野村万作
能「船弁慶 白波之伝」金剛永謹

【第10日】2020年8月7日（金) 14:00開演（開場12:30）
舞囃子「乱」片山九郎右衛門
仕舞「鶴亀 クセ」髙橋章
狂言「棒縛」大藏基誠、善竹大二郎
能「道成寺」宝生和英

■公益社団法人能楽協会・一般社団法人日本能楽会コメント

　この度、既にご案内の「東京 2020 オリンピック・パラリンピック能楽祭」の名称及び一部内容を変更し、「能楽公演 2020 ～新型コロナウイルス終息祈願～」として新たにスタートする運びとなりました。
　能楽は 700 年間、災害や戦火、歴史の変革など幾多の試練を乗り越え、文化を紡いできました。オリンピック・パラリンピック競技大会は延期となりましたが、現能楽界最高峰の公演として、今だからこそ多くの方に能楽の豊かな舞台に触れていただきたいと思っております。
　又、国民の生命を守る為、新型コロナウイルスと日々最前線で向き合っておられる医療従事者の方々に、
最大限の敬意と感謝を表明すると共に、一日も早い終息を願い、能楽界として深い祈りを捧げる意味も込めて開催致します。
　尚、開催に際しては、ご来場のお客様に対する感染症防止策を実施するほか、舞台上の演出における対策も必要に応じて講じる予定です。
　能楽界は公演再開に向けて動き出しております。皆様に、日本人が育んだ豊かな祈りの芸術をお届け致します。