演劇カンパニー・屋根裏ハイツ、劇団を代表する作品『とおくはちかい(reprise)』『ここは出口ではない』を一挙上演
-
ポスト -
シェア - 送る
再建設ツアー メインビジュアル (C)屋根裏ハイツ
屋根裏ハイツが、2020年7月~9月、東京、京都、仙台にて、再建設ツアーとして『とおくはちかい(reprise)』『ここは出口ではない』を上演することを発表した。
屋根裏ハイツは、仙台を拠点に2013年に設立された演劇カンパニー。主宰で作家・演出家の中村大地は、『ここは出口ではない』で第2回人間座「田畑実戯曲賞」を受賞、「利賀演劇人コンクール2019」で観客賞、優秀演出家賞一席を受賞している人物だ。
今回上演するのは、屋根裏ハイツを代表する作品。『とおくはちかい(reprise)』は2017年に初演した記憶と忘却をめぐる会話劇で、今回の再演では全編改稿し、初演とは異なるキャストで上演する。また、『ここは出口ではない』は、2018年に初演。不意に再会を果たした生者と死者の一夜を描いた同作は、第2回人間座「田畑実戯曲賞」を受賞した。
現在、公演の中止を迫られる状況が続く中で、屋根裏ハイツは様々な方法を試みながら、劇場を開いていくことを決断。再建設ツアーを題した本ツアーは、劇場公演と並行して、東京公演を編集した映像作品を、8月より有料配信する。編集には映像作家の小森はるか、青年団でムニ主宰の宮﨑玲奈が名を連ね、劇場とは一味違う視点で味わうことができる。なお、観客がその時最適な方法を選択して作品を楽しむことができるよう、細心の注意を払って制作を進めていくとのこと。
本ツアーの出演者は、『とおくはちかい(reprise)』に三浦碧至、仙台シアターラボの渡邉悠生が初参加。『ここは出口ではない』に初演キャストの佐藤駿、宮川紗絵、屋根裏ハイツの村岡佳奈が続投、新たに瀧腰教寛が加わる。
上演日程は、東京公演を7月23日(木・祝)~ 8月2日(日)こまばアゴラ劇場、京都公演は8月28日(金)~ 8月30日(日)人間座スタジオ、仙台公演は9月18日(金)~ 9月22日(火・祝)せんだい演劇工房10-BOX box-1にて行う。
中村大地 コメント
『とおくはちかい』と『ここは出口ではない』という劇団の代表作をリクリエーションし、上演します。どちらも共にアパートのリビングを舞台にした、コインの裏表というようなとても近しい関係にある作品です。生きている人も死んでいる人もまざりあって、どうでもいいことも、忘れたくないことも語り合う。自然体に、日々と地続きに、不思議なことも、複雑なことも淡々と起こる。そんな小さな営みを劇場で、配信で、それぞれの方法で一緒に覗き見てもらえたら嬉しいです。
新型コロナウイルス感染症収束の目処が立たず、劇場に元のような形で訪れることができるようになるには長い時間がかかると思います。そうした中で、私たちは公演を中止するのではなく、むしろ様々な方策を試みながらこれからにむけて劇場を開いていくことが必要なのではないかと判断しました。
細心の注意を払ってクリエーションを進めていきます。皆様のご来場お待ちしております。
屋根裏ハイツ 公演によせて
再建設(再演)ツアーを実施します。新型コロナウイルス感染症収束の目処がたたない状況ではありますが、細心の注意をはらいながら東京、京都、仙台と3都市での劇場公演に加え、有料での映像配信という形態で上演します。
アパートのリビングを舞台にした、どこかの街で暮らす人々の淡々としたおしゃべり。ぼんやりと眺め耳を傾けているうちに、起こりうるはずのない不思議なことが起こったり、思いもよらない話が聞けたりするかもしれません。覗き見のような、つかず離れずの距離感をご体感いただければ幸いです。
劇場がお客様をこれまで通りの形態で迎え入れることができるようになるまでに、そう短くはない時間がかかります。現在の新型コロナウイルスに対するワクチンが開発されて、インフルエンザのような距離感で日常に存在するようになるまで。そうだとすると、私たちは公演を中止するのではなく、むしろ様々な方策を試みながらこれからにむけて劇場を開いていくことが必要なのではないかと判断しました。
重ねて、細心の注意をはらいながらクリエーションを進めてまいります。状況によっては公演の回数が減ることや、中止になることもございます。
ご期待いただければ幸いです。
公演情報
<東京公演>
2020年7月23日(木・祝)~8月2日(日)
会場:こまばアゴラ劇場
料金:予約 3,500円 当日 4,000円
<京都公演>
【8月28~30日に予定してた屋根裏ハイツ再建設ツアー京都公演は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を鑑み、全日程中止】
第2回人間座「田畑実戯曲賞」受賞記念公演
<仙台公演>
9月18日(金)~ 9月22日(火・祝)
会場:せんだい演劇工房10-BOX box-1
料金:予約 3,000円 当日 3,500円
舞台監督・照明プラン:山澤和幸
舞台美術:大沢佐智子
演出助手:宮﨑玲奈(ムニ/青年団)
衣装:佐藤立樹
制作統括:河野遥(ヌトミック)
現地制作:沢大洋(京都)
デザイン:渡邉時生(屋根裏ハイツ)
映像記録:小森はるか
『とおくはちかい(reprise)』出演:三浦碧至、渡邉悠生(仙台シアターラボ)
1組のカップルが暮らす部屋のリビングに、共通の知人がふいに現れる。彼女が死んでいることを2人はもう知っていて、けれどもそれを迎え入れる。つかの間の再会と乾杯。なぜか、家に帰れなくなったという見ず知らずの他人も後から合流して過ごしていると、生きるものと死んだものの境目が溶け合って、いつの間にか夜が明ける。
大きな地震があった町で暮らす知人を尋ねる男。2人は、何を話すわけでもなく、訥々と、寄り道をしながら言葉を重ねる。忘れていいことと、忘れてはいけないことと、忘れなくてはいけないこと。忘れたくても思い出せないこと。時が記憶を言葉にして、「言い切れなさ」も形を変える。
2017年初演の記憶と忘却をめぐる会話劇、『とおくはちかい』を全編改稿し、初演とは異なるキャストで上演。
※東京公演の映像を編集し、映像作品として、期間限定で有料配信。
『とおくはちかい(reprise)』 映像編集:小森はるか(映像作家)
<東京公演>
主催:屋根裏ハイツ
提携:(有)アゴラ企画・こまばアゴラ劇場
助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京
主催:屋根裏ハイツ
共催:人間座
主催:屋根裏ハイツ
共催:公益財団法人仙台市市民文化事業団(仙台舞台芸術フォーラム)
犬など、青年団、仙台シアターラボ、ヌトミック、ムニ
【お問い合わせ】
WEB:https://yaneuraheights.net/
Twitter:@Yaneura_Heights
Facebook: https://facebook.com/yaneuraheights