泉鏡花の傑作を新進の演劇カンパニーが再創造 PRAY▶ 第2回公演『滝の白糸』の上演が決定
2020年11月5日(木)~ 11月8日(日)すみだパークシアター倉にて、劇団新派の若手俳優・桂佑輔(けい・ゆうすけ) が率いる演劇ユニット・PRAY▶が、泉鏡花の出世作「義血侠血」を原作とする新派劇 『滝の白糸』を新解釈で上演することが決定した。
PRAY▶ は、2019 年秋に旗揚げされた演劇ユニットで「呼び覚ます、無限の記憶。」という理念のもと、代表の桂を中心に若手のクリエイターが集結した。前回公演の「グリークス第一部『戦争』」では、西洋古典劇と日本の新劇の手法を掛け合わせた斬新な演出と、小劇場での旗揚げ公演では前段未聞の豪華なキャスティングが評価され、浅草九劇賞の2019年下半期浅草ニューフェイス賞に選出された。
PRAY▶版 『滝の白糸』には、総勢41名もの俳優が参加。主人公である水芸の女芸人「白糸」を演じるのは、劇団新派の最年少の女方として注目を集める 河合宥季(かわい・ゆうき)。そして白糸が恋に落ちる運命の男を、映画やドラマで活躍している阿部力(あべ・つよし)が演じる。
古典界からは、新内の新内勝一朗(しんない・かついちろう)など、ベテランが集まった。また、日本に二人しかいない ミゼットレスラーの一人であり、俳優としては蜷川組などで活躍するプリティ太田(ぷりてぃ・おおた)や、「日本一の巨人俳優」澤魁士(さわ・かいじ)、さいたまネクストシアター最年少合格の期待の若手、 銀ゲンタ(しろがね・げんたなど、個性豊かな出演者が名を連ねる。
スタッフ陣にも、世界で活躍するダンサー・三枝宏次(さえぐさ・ひろつぐ)がステージングを務めるなど、各方面で活躍する若手クリエイターたちが多数参加。古典の技法だけに捉われない、まったく新しい『滝の白糸』を作り出す。
また、公演期間終了後の11月25日(水)よりVR 動画配信サービス 「360Channel 」 にて配信されることも決定している。詳細は公式サホームページを確認しよう。
演出・桂佑輔コメント
ソーシャル・ディスタンスが求められるこの時代に、あらゆるディスタンスを越えてつながった人間の物語をやりたい、そう思いました。
人の美しさは、時を越え場所を越え、誰かの明日を願えることです。そしてこの「滝の白糸」というお芝居もまた、数十年もの間、人々が願いをこめて見守り続けてきた、日本の代表的な古典作品です。幻想文学にふさわしい夢のような時間を、劇場にて過ごしていただきたいと思っております。
また今回は、VR 映像と立体音響での配信も実施します。劇場に来られないお客様にも、劇場の最前列に座る体験を、いつでもどこでも何度でもしていただけます。劇場にいても、家にいても、素晴らしい演劇体験をお届けします。
2020年という激動の時に、我々が作り上げる「祈り」を、ぜひご覧になってください。