藤井フミヤが28年ぶりにチェッカーズ「涙のリクエスト」を解禁! 全国ツアー『ACTION』が大阪で開幕
『CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION』フェスティバルホール
藤井フミヤの全国ツアー『CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION』が10月31日(土)の大阪・フェスティバルホールからスタートした。
新型ウイルス感染症拡大防止を受け、この日のコンサートは客席をひと席づつ空けた市松模様の仕様で、通常の半分の人数で行われた。また、観客にはマスク着用の上で声を出さないことをお願いしての開催となった。
『CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION』フェスティバルホール
客席が暗転すると、いよいよコンサートが始まる。いつもなら大きな歓声が上がるところを、拍手と色とりどりのサイリウム・スティックを振って、藤井フミヤの登場を迎え入れる。静かに盛り上がっていく中、オーディエンスの反応を探りながら演奏も進められていく。いつもとは勝手が違う環境にフミヤも「イェーイ!とはいえないか……」と戸惑いながらも、「コロナの世の中に、ようこそ!ここにきてくれたことで、君に会えることができました」と先ずは会場に足を運んでくれた観客に感謝の挨拶。そして、「みんなマスクをしてると、誰がだれかわからないから、年齢不詳だな!なんだか若いぞ!」と少々固くなっていた客席をほぐす。
『CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION』フェスティバルホール
『CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION』フェスティバルホール
前半は最新アルバム『フジイロック』や『大人ロック』収録曲などを、サポート・バンドとの盤石のコンビネーションでじっくりと聴かせていく。いい感じで客席が温まった頃を見計らい、中盤は「ジュリアに傷心(1984)」「星屑のステージ(1984)」「WANDERER(1987)」と、80sチェッカーズ・ナンバーを畳み掛ける。これには会場も総立ち。各々の座席で体を揺らしたり、クラッピングしたりと嬉しさと興奮を全身を使って懸命にステージに伝える。それぞれの心の中の喝采を受け止めたフミヤは「1回座ろっか!声を出せないつらさはあるよね」と客席を気遣う。
『CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION』フェスティバルホール
『CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION』フェスティバルホール
後半は「TRUE LOVE」や「ALIVE」などの鉄板ナンバーを怒涛ごとく続けていく。オーディエンスも再び大興奮。ツアー・タイトルに"ACTION"とあるが、これは心の中で"ACTION"して欲しいという想いを込めた。メンバーもいつものような激しい動きは抑え気味。この特殊なスタイルとなったコンサートを振り返って『そんなに汗をかかないな。俺もだいぶ大人になったから、これくらいがいいかもな』と話すと客席も大きく同意!とその場でうなずく。みんな、新しいカタチのコンサート・スタイルを楽しんでるようにみえる。
『CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION』フェスティバルホール
『CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION』フェスティバルホール
アンコールでも、客席は静かな興奮と感動に満たされ手拍子だけが響き渡る。そこへ大きなネズミの耳型のカチューシャを頭に装着してフミヤがステージにあらわれる。ちょっと恥ずかしそうに「ハッピー!ハロウィン!」と告げたあと、「ハロウィンなんで、そして今日はFFなんで、特別に一曲」と歌い出したのは、なんと「涙のリクエスト」!「もうアカン!!!」とばかりに我慢しきれない客席の心の悲鳴が広い会場を埋め尽くす。それもそのはず、この曲がライブで披露されるのは1992年12月28日のチェッカーズ・ファイナル公演以来なのだ。大阪・フェスティバルホールの1,300人は、フミヤの“ACTION”に合わせて大きく右腕を振りながら、表情はこれ以上はないほどの嬉し涙でいっぱい。ファンが待ち望み、恋い焦がれた「涙」のリクエストにフミヤがついに応えた瞬間であった。
『CONCERT TOUR 2020-2021 ACTION』フェスティバルホール
様々な制約の中で、藤井フミヤは2時間・約20曲のステージを踏ん張った。コンサートはこの日を皮切りに、年内は12月24日の東京まで続く。の詳細は公式サイト参照しよう。また、2021年のツアー日程は近日発表される。