綾野剛演じる男の頭蓋にドリルで開けられる穴、そこから覗く怪しい“眼” 映画『ホムンクルス』から2分20秒の冒頭映像を解禁
映画『ホムンクルス』冒頭映像より (C)2021 山本英夫・小学館/エイベックス・ピクチャーズ
4月2日(金) 公開の映画『ホムンクルス』から、本編映像の一部が解禁された。
『ホムンクルス』は、山本英夫原作で2003年から2011年まで『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で連載された漫画だ。記憶も社会的地位もなくした男が、頭蓋骨に穴を開ける実験“トレパネーション”を受けたことがきっかけに、人間の心の歪みを異形として見るようになり、自らの記憶に隠された真実に向かい合う姿を描いたサイコミステリー作品。初の実写映画化プロジェクトとなる本作では、TVドラマ『MIU404』や映画『ドクターデスの遺産-BLACK FILE-』などの綾野剛が主演。記憶をなくしてホームレス状態となり、トレパネーション(穿頭手術)を受けたことで、人間の心の歪みを異形として見る能力を得た男を演じる。また、主人公にトレパネーションを薦める医学生・伊藤学役で成田凌のほか、“謎の女”役で岸井ゆきの、主人公に関わっていく高校生役で石井杏奈、主人公に意外な深層心理を見られてしまうヤクザの組長役で内野聖陽らが出演している。メガホンをとったのは、『呪怨』シリーズや、映画『犬鳴村』などの清水崇監督。なお、本作は劇場公開ののち、Netflixで全世界へ独占配信されることも決まっている。
公開された映像は、本編冒頭から2分20秒を切り取ったもの。常田大希率いる音楽集団・millennium paradeによるメインテーマ「Trepanation」をバックに、伊藤(成田凌)が名越(綾野剛)の頭蓋骨に穴を空ける“トレパネーション(穿頭手術)”を施すシーンから始まる。ドリルによって開けられた穴から覗く怪しい“目”に続いて、『ホムンクルス』を象徴する様々なアイテムが次々と映し出されていく。
さらに、公開を控えた主演の綾野と清水監督からのコメントも到着している。
コメント全部は以下のとおり。
綾野剛
――自分のホムンクルスは何だと思いますか?
僕が“ホムンクルス”だとしたら、見えるのはその時に自分が生きている役だろうなと。役が変わるたびに僕の“ホムンクルス”も変わっていくと思います。
――これからご覧になる方へメッセージをお願いします。
清水監督が真剣に原作漫画に向き合った結晶が映像化されています。完全オリジナルでもなく、原作をなぞっただけの完全原作モノでもない。だからこそ映画化した意味があるんだと言える作品になりました。映画館でも、Netflixでも、皆さんによきタイミングと状況で目撃してもらえたら幸せです。また劇伴や主題歌も素晴らしいので、音楽好きにはぜひ映画館という爆音の中で体感してもらえたら幸いです。
清水崇(監督)
――自分のホムンクルスは何だと思いますか?
6~8歳くらいの、ずっと一人で遊んでいる男の子だと思います。
おそらく6歳の頃、幼稚園の砂場で遊んでいる時に生まれ、性分も14歳頃にはほぼ定まっていたと思います。
その頃に僕は大切な何かを置き忘れたまま、今に至ってしまっている気がしています。ずっとです。
周囲の人の言動や振る舞いを窺い、同時に存在する幾つかの世界を探り、怖がりながらも時に強がり、見えた感情や吸収した感覚を砂や粘土で自分色に形作っていく。手前味噌ですが…拙作『呪怨』の白い男の子:俊雄、たぶんあんな姿ではないかと。
――これからご覧になる方へメッセージをお願いします。
これは、少し変わった毛色の映画です。
皆さんが今まで観てこられたどんな作品とも違うかもしれません。
でも、皆さんの誰にでも触れ、エグって、寄り添ってくると思います。
“心の距離感や触れ合い”に怯え、閉ざし、癒され、開いて…
皆さんの、身近にいてくれる人や世界の見方や感覚に少しでも何かしら生み落とせたら幸いです。
『ホムンクルス』は2021年4月2日(金) より期間限定公開。