すとぷり “全力で楽しませ、楽しむ”信念を貫く6人によるバーチャル生配信ライブをレポート

レポート
音楽
2021.4.6
すとろべりーめもりー in バーチャル!

すとろべりーめもりー in バーチャル!

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すとろべりーめもりー in バーチャル!
2021.4.3

いつかまた、会える日のために。

6人組エンターテインメントユニットのすとぷりが、4月3日にユニットとしては初となるバーチャル生配信ライブ『すとろべりーめもりー in バーチャル!』を開催。2020年3月のナゴヤドーム公演、8月の東京ドーム公演を断念して無観客ライブに切り替え、2021年1月に予定していた武道館公演は中止になるなど、コロナ禍にあって6人の心は何度も折れそうになったことだろう。しかし、制約がある中でも新たなエンターテインメントの形を模索し続け、莉犬、ななもり。、ころん、さとみ、ジェルが次々とソロでのバーチャルライブに挑戦。その上で開催された6人そろっての『すとろべりーめもりー in バーチャル!』は、YouTubeのほか、TikTok、bilibiliのすとぷり公式チャンネルにて全世界同時生配信された。

ドームクラスの大きな空間に、豪華なステージセット、メンバーカラーの6色のペンライトが瞬く客席。バーチャル空間ではあっても、そこは紛れもなくライブ会場だ。

すとろべりーめもりー in バーチャル!

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ドキドキとワクワクが止まらないカウントダウンから、「盛り上がっていこうぜ!」という声に導かれたのは、2020年9月にリリースされた3rdアルバム『Strawberry Prince』のオープニングナンバーでもある「Streamer」。2020年末に公開された「Feel Free!」のミュージックビデオでメンバー全員の3Dモデルが披露されてはいたが、揺れる髪の毛や細かな表情、動作など、VR(バーチャルリアリティ)やAR(拡張現実)のテクノロジーを駆使した映像は驚くほどにリアル。

続く「スキスキ星人」では、大きく手を振りながら歌って、<近くにおいで>という歌詞に合わせて手招き。メンバーにぐっと近寄ったり、客席後方からの引いた目線でステージの全体像をとらえたりするカメラワークも、ツボを心得ている。

すとろべりーめもりー in バーチャル!

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バーチャルライブ初参戦のるぅとが画面に向かって“ファンサ”すれば、すかさず5人が総ツッコミ。6人がそろった初めてのバーチャルライブだけに、「めちゃめちゃテンション上がってる!」と興奮を隠さない。

コメント欄にメンバーの名前を書くと、キュートな“あにまるぬいぐるみ”がステージ上に降ってきたり、メンバーがさまざまなポージングをしてスクショタイムを設けたり。突然のブリッジや素早すぎるアクション、動きしりとりなど、相変わらず遊び心を発揮するメンバーに対応できず、時折トリッキーな絵面になることもたまにあるけれど、今しかできないことを全部やろう、というチャレンジングな姿勢は実にすとぷりらしいではないか。

すとろべりーめもりー in バーチャル!

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また、すとぷりの最新作『Strawberry Prince』、ころんが2021年1月にリリースしたソロ1stアルバム『アスター』、ジェルが2021年2月にリリースしたソロ1stアルバム『Believe』に収録のナンバーがたくさん聴けたということも、メンバーに直接会う機会を1年以上奪われているすとぷりすなー(すとぷりファンの呼称)にとって嬉しかったはずだ。

ななもり。が「次は伝説のあの曲」と、ころんが「これは歌ったら感動する」と前振りをしたのは、ころんのソロアルバム『アスター』に収録の「パンピじゃないのよッ!!」。ユーロビートに振り切った曲調にしろパラパラ的な振りつけにしろ、世代によって新しかったり懐かしかったり、幅広い層に刺さってしまう。

すとろべりーめもりー in バーチャル!

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「Very」は、一際トガっているナンバー。ななもり。がジェルの肩に手を回したり、さとみとるぅとが背中合わせになったり。画面の前で、リスナーそれぞれ、高まっていることだろう。

さとみ×ころん、ななもり。×ジェル、莉犬×るぅというおなじみの組み合わせによるコラボパートでは、フロアのペンライトも、ちゃんとその組み合わせに合わせたカラーに。

まずは、さとみ×ころん。「恋は Just In Me」で、甘い歌声のころん、艶っぽい歌声のさとみへとていねいに歌をつないで、そんな2人の歌声が重なって、叙情がとても美しい……と思ったら、「レベリング」では、さとみのうしろでころんがピョンピョンはねる場面も。エモーショナルな歌声&パフォーマンスで魅せた「スピール」から一転、「空想エレクティカ」で愁いを帯びた歌声を響かせたななもり。×ジェル。「エンキョリクライ。」で思いきりキュンとさせたのは、莉犬×るぅと。ところが、「行け!僕らのスクールフロント!」では、逃げる莉犬をるぅとが追いかけたり、寝そべった莉犬をるぅとが起こしてあげたり。

どの組み合わせもさんざんギャップ萌えさせて、歌う前のジャレ合いはいつにも増して自由奔放。同じ空間にいることはできなくても、全力で楽しませたいし自分たちも全力で楽しむ!という信念に貫かれたメンバーへの愛は、深まるばかりだ。

すとろべりーめもりー in バーチャル!

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すとろべりーめもりー in バーチャル!

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再び6人そろった最初の曲は、「ストロベリー・レボリューション」。ころんの足の間からさとみが顔を出したり、ななもり。やるぅとが寝そべったり、寝そべるななもり。の上にジェルが乗っかったり。カオスな光景もすとぷりならでは。

そして、<肌の色とか> <どこの国の生まれとか 言葉 文化 関係ないよ>と高らかに歌う「Prince」。アカペラで始まり、<はじめは片方でいいから まぶた開いてみてほしい> <一緒に行こう>とメッセージする「マブシガリヤ」にしても然り、“違い”に苦しんだり、新しい扉を開けることに臆病になっていたりする人々に、いつだって寄り添ってくれているのがすとぷりだ。

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「明けない夜はない、止まない雨はない。きれいごとかもしれないけど、その言葉を信じます」という言葉も印象的だったジェルのソロ曲「Believe」の、<繋いだ手は離さない>というフレーズも。「Feel Free!」の、<少しの勇気で変わっていく未来> <どんな世界だって君は君でしかない>というフレーズも。最後までとびきりの笑顔で届けてくれたすとぷりのおかげで、なかなか晴れない空の下でも、希望を見失わずに歩いていくことができる。

もちろん、有観客のすとぷりライブは待ち遠しいけれど。ネット上でもリアルのイベントやライブでも、イラストでも3Dでも実写でも、いかようにもリスナーを楽しませることができるすとぷりは、やはり最強のエンターテインメント集団である、と言わざるを得ない。


文=杉江優花

セットリスト

すとろべりーめもりー in バーチャル!
2021.4.3
 
未掲載カット含む全ライブ画像は【こちら
 
01. Streamer(全員)
02. スキスキ星人(全員)
03. パンピじゃないのよッ!!(全員)
04. Very(全員)
05. 恋は Just In Me(さとみ×ころん)
06. レベリング(さとみ×ころん)
07. スピール(ななもり。×ジェル)
08. 空想エレクティカ(ななもり。×ジェル)
09. エンキョリクライ。(莉犬×るぅと)
10. 行け!僕らのスクールフロント!(莉犬×るぅと)
11. ストロベリー・レボリューション(全員)
12. Prince(全員)
13. マブシガリヤ(全員)
14. Believe(全員)
15. Feel Free!(全員)
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