屋良朝幸主演 ハートフル音楽劇『イキヌクキセキ~十年目の願い~』開幕 ゲネプロ場面写真&取材会コメントが到着
ハートフル音楽劇『イキヌクキセキ~十年目の願い~』出演者 撮影:曳野若菜
2021年7月2日(金)~11日(日)KAAT神奈川芸術劇場<ホール>、7月16日(金)~18日(日)COOL JAPAN PARK OSAKA WWホールにて、ハートフル音楽劇『イキヌクキセキ~十年目の願い~』が上演される。初日に先立ち、公開ゲネプロと取材会が行われた。
東日本大震災から10年が経った被災地が舞台となり、主人公の鈴木大樹を演じる屋良朝幸が歌う本作のために書かれたオリジナル曲「ありがとうは幸せの言葉」をはじめ、生バンドの演奏と共に名曲歌唱や心温まる音楽、ダンスなどを織り交ぜ、震災から10年を経た被災での仲間たちとの絆を描いた作品となる。
ハートフル音楽劇『イキヌクキセキ~十年目の願い~』 撮影:曳野若菜
ハートフル音楽劇『イキヌクキセキ~十年目の願い~』 撮影:曳野若菜
浜中文一、松本明子、松下優也、ヒデ(ペナルティ)、隅田美保、松平健が出演し、「ひまわりダンス」と称した被災地の人々を元気づけるダンスシーンや、フィナーレでは、被災地の卒業式で歌い継がれている合唱曲「群青」を出演者全員で歌い上げる。
ハートフル音楽劇『イキヌクキセキ~十年目の願い~』 撮影:曳野若菜
ハートフル音楽劇『イキヌクキセキ~十年目の願い~』 撮影:曳野若菜
あの日、あの時、救われた命、そして、時間と共に積み重なった気持ちを幸せな気持ちになれる「ありがとう」という言葉と共に伝え、震災に関わった多くの人たちの気持ちに寄り添い、エールを送る作品だ。なお、横浜公演千穐楽のライブ配信も行われる。
ハートフル音楽劇『イキヌクキセキ~十年目の願い』取材会コメント
ーーまずは主演の屋良くんなんですけども、初日を迎えるということで、この作品に出演される思いを込めて、意気込みをお願いします。
屋良: そうですね。正直、この話を頂いた時に、どうして自分が主役なんだろうなっていう思いは凄く、ありました。それはやっぱり、自分がじゃあ、出身が東北なのか、親戚がいるのか、とか。全くそういう関わりは正直なかったので、自分がやるにあたって何をこの作品に還元出来ればいいかなって思ったんですけど。まあその答えは正直ずっと見つからなくてこの間、東北の方に文ちゃんと一緒に行かせてもらって。実際に震災があってから、行ったことなかったんですね。実際に10年が経ってたのでどういう形なのかなあって見に行ったときに、もちろん自分はメディアの情報しか知らない状態で行ったんですけども、やっぱり現地に行かないと分からないこともたくさんあるし、地元の人とかの話を聞いて、逆にこっちが凄く元気をもらったんですね。というのはやっぱりそういうつらいこと、思い出を抱えているにも関わらずそこで前に進んでいるっていう。その経験をしてることの強さっていうのを自分は頂きまして。で、やっぱりこういう題材を作品にしたエンタメを作るって時に、「じゃあこの作品を地元の人が見るとして、どう見てくれるんだろう」って考えすぎてた部分があったんですけども、直接地元の人に聞いたら、「いや、私たちはもちろんリアルと違うエンターテインメントってものになってるかもしれないけど、それでもこういうことがあったんだよっていうことを今の若い子だったりとか知らない人に、私たちは伝えてほしい」って言われたことが物凄く勇気になってですね。自分はエンタメ、エンターテインメントに関わる人間として、しっかりステージの上から伝えていくっていう仕事かもしれないし、その想いを見に来てくれた皆さんに伝える役目っていうそれもまたひとつ、人間力として光栄なことで。そういう地元の人の想いだったりとか、大変な思いをしてる人の気持ちを汲んだ上で、しっかり皆に伝えていけることは伝えていければいいな、と思います。ただそれだけだと凄く、固くなってしまうので。やはりこれはエンターテインメントとして、来てくれた人は、本当に楽しんでもらえるように、ダンス、音楽、たくさんあるので。そこもショーとして楽しませる部分と、このリアルさと、を融合した作品を皆さんにお届け出来ればいいなと思ってます。
屋良朝幸 撮影:曳野若菜
ーー今までとはちょっと違うダンスシーンっていう感じにもなりましたよね。
屋良: そうですね。今までとは違いますよねやっぱり。割とモトイキさんは等身大の自分を乗っけてくれたと思うので。ダンスっていうものがありますけども。俺はダンスってものが1個の核になってますけども、そうじゃなくって、ダンス以外のことでもみんなが楽しめる、前に進むって意味でも捉えてもらえればいいかなと、思ってます。
ーーありがとうございます。浜中くんお願いします。
浜中:この舞台に携わらせて頂いて、こういう大きいテーマというか、ものにご縁があって、出させて頂けるっていうのは僕にとっても、毎回舞台に出る度に「この舞台にご縁があったのはどういう意味なんだろう」って考えるんですけど、今回も今考えてはいるんですけど。凄くいい意味で、色んなことはすごく広がったかなって。凄い良い経験をさせて頂いたっていう思いと、この舞台で僕自身、何か出来る訳ではないですけど、この作品を通して少しでも、何かを伝えれたらなっていう・・・、ただただ、一生懸命やるしか僕には出来ないんで、頑張りたいと思います。
浜中文一 撮影:曳野若菜
ーーありがとうございます。松本さんお願いします。
松本: この誰もが忘れられない、忘れてはいけない震災から10年。それぞれの運命、それから生かされた命、それから「ありがとう」をテーマにお届けする、本当にハートフルな音楽劇で、お芝居もあって、歌もあって、ダンスもあって、笑いもあって、涙もあって、もう本当に盛りだくさんの3時間。たっぷりの舞台に参加させて頂けるだけで本当に嬉しく思っています。台本もギリギリまで、スタッフの皆さんが何稿も何稿もセリフを変えて、皆さん、出演される皆さん、屋良さん浜中さん色んな方が皆さんアイデアを出しあって、セリフも皆さん本当に大切に、一言もなくさない、忘れないように一生懸命ストイックに頑張って、是非皆さんに、少しでも元気になって、明るくなって、見てよかったなあと思える舞台になるように努めていきたいと思っておりますので。1人でも多くの方に。バスタオルをお持ち頂いて、涙の量が半端ないですからね。
ヒデ: 誰も泣いてなかったじゃないですか。
松本: えぇー!
一同:(笑)
松本:思いっきり泣いて、帰って頂きたいと思います。
ーー松本さんの歌うシーンでバスタオルを振るっていうのも、ありますよね。
松本:(笑)。
ヒデ: 湘南(の風)みたいになりますけどね。
ーーとても気持ちよさそうだったので。
松本: ありがとうございます。アイドルのとき歌えなかったもので。
ヒデ: 色々ありましたもんね。
松本:すみません、ありがとうございます。ありがとうございます。
ーーヒデさんお願いします。
ヒデ: はい。十年一昔とは言わず、まずは区切りではあるんですけども。風化させないことが大事かなと。我々ができることはこうやってエンターテインメントの要素を残しつつも、事実に基づいた脚色ですから、それをちゃんと後世に伝えていくと。それと、座長もおっしゃってましたけど、若い世代の方にもう一度、とか知らない世代に知っていただく作業なのかな、と。あとは僕自身も、演じながらも当時のことを思い出すんですけども。新たに、自分自身も笑顔にしたいなっていうことで、アキラさんこと松平健さんとの毎回2人でやりとりする歌のシーン。僕が無茶ぶり的な感じで、「あの歌好きなんですよねー」って言うと、毎回芝居の度に歌を変えてるんです。でもその歌に対して的確なツッコミをする松平さん。ご本人は気づいてないんですけども、ほぼ芸人向きです。実は、はい。M-1を2人で目指して。
屋良: 見たいですね。
ヒデ: 僕がシンゴなんで、「シンゴとアキラ」。もしくは、「ヒデちゃんケンちゃん」。僕が名前、語呂的に先にいきますけども。全部アドリブですから。
松平: 何言ってんだ。(笑)
ーー今お伺いしていいですか、松平さんいかがでしょうそういうお話が出ましたが。M-1という。
松平: 私はもう、毎日ドキドキしてやっております。
ヒデ: 本当あの、失礼ながら懐の広い方なので遊ばせてもらってるんですけどそれをちゃんと受け止めてくれるので。僕も安心してやらせて頂いてるんですけども。
ーーまたそこも、見どころになりますよね。
ヒデ: そうですね。「暴れん坊芸人」みたいな感じですかね。
松平: それが見どころじゃあ困るなあ。(笑)
ヒデ:是非皆さん、こういうご時世ですけども、感染対策は私たちなりにしっかりやっておりますので、足を運んで頂けたらなと。そして生配信もありますので、ぜひご覧頂けたらなと思います。
ーー松下くんお願いします。
松下: 本当に皆さんに、この震災を風化させないようにするということも大事だと思うんですけども、皆さんに本当に元気になってもらえるように少しでも、僕は元気にやってます。10年前、僕も既に上京していて東京に居たので、東京であの日を迎えることになりましたけども、自分個人的には初めての記憶が阪神大震災で、当時4歳。たぶんショックな出来事だったからきっと記憶にまだ残ってるんだろうなって思うんです。その当時、おばあちゃんとかと一緒に暮らしてて、水道とか止まったんで、汲みに行ったりもした記憶も残ってます。普段有り得ない事が起こってるからこそショックなことと同時に覚えてるんだなと思うんですけど。なので、3.11からは、10年経って、変わってしまったものもあるけど、変わらないものもあるんだっていうものを、自分の役を通してこのお芝居を通して表現出来たらなと思って、元気にお芝居をしております。なので、こういうコロナ禍ということもあって、さらにこの世の中が暗い方に行きがちだと思うんですけども、このお芝居を見てもらって、楽しんで貰えたらなと思いますし、ひまわりを持って踊るということは初めてなので、多分この先もひまわりを持って踊ることないと思いますので、楽しんで精一杯やりたいと思います。
ーー隅田さんお願いします。
隅田: 私も関西出身で。阪神大震災を、ちょうどたぶん高田早百合、早百合ちゃんが学生のとき、歳と同じくらいに阪神大震災を。年齢だったので。その頃の自分を思い返しながら、早百合ちゃんを演じてはいるんですけど。ひとつちょっと心配なのは、私45なんですけど。
松下: え、そうなの?...「え~」っていうの、正しい?正しくない...?
隅田: 45歳なんですけど。28歳くらいの役を演じてるのが・・・。
屋良: いいね~。(笑)
隅田: アレなんですけど。見どころとしては、普段よりちょっと高めな声で、隅田、やっておりますので、そこを。
松下: あぁ~。だからなんすね!
ーー皆さん、同級生ですからね。
隅田: そうなんです。同級生...あなた(屋良)も結構ね...!
松下: 確かに一緒にお芝居してて、普段より声のトーンが高めやなって凄いずっと思ってたんですよ。今解決しましたね。
隅田: うそ、屋良くんだって...。
屋良: 僕30後半だし。
隅田: でも、ぶっちぎっていってるから。ぶっちぎっていってんだ。
ヒデ : 演じてますからね。
屋良: 頑張ってください。
ーー演じているということでは、お芝居を本格的にもやり始めたということで、それも今回のこの舞台という形にもなりますよね。
隅田: そうですね。ご縁を頂いてありがとうございます。
ーーその辺はいかがですか?
隅田:そうですね、これからの人生いっぱいひまわりを咲かせていきたいと思います。
ーー安寿さんお願いします。
安寿:やっぱりこういう状況の中でぜひいらしてくださいということを声を大にして言いたいんですけども中々言える状況でもなく。また、エンターテインメント界も厳しい状況なんですけども。今屋良くんが「東北の方も、エンターテインメントとして楽しんで、待ってらっしゃる」ということをお聞きして、ご覧頂けて分かられたと思うんですけども、凄く心の琴線に触れるような、どんどんどんどん後半に行くに従って感動的なお芝居になってるんじゃないかなと思うので。ぜひ、ぜひ見て頂きたいと思いますし。個人的には、息子役の文ちゃんが、日に日に可愛くなってくので。私は子供をもったことがないんですけども、この子凄い可愛いなあと思って見ております。
ーー何かこう、具体的にそんな仕草ですとか、あるんですか?
安寿:舞台稽古でも、ちょっと目を合わせてこう手を振ったりとか、振り返してくれたりとか...
ーー浜中くんどういう風に、こういう話ありましたけどもいかがですか?
浜中:そうですねなんか。僕からはなかなか、手を振るって失礼かなと思いながらも。でもチラッと見たときに手を振ってくださったんで、ちょっと嬉しくて僕も、振りました。
屋良:可愛いなあ。
ーー松平さんいかがでしょうか。
松平:皆さんたぶん同じ思いだと思いますけども。風化させることなく、こういう震災があったことを伝えていきたいと思いますけども。今回この舞台で屋良さん演じてる役に、元気になってもらう、もう一度希望を持って頑張ろうというそんな力強いメッセージをあげられたらいいなと思って頑張ってやっております。
ーー松平さんは、今回踊られないという。
松平: はい、踊りたかったんですけど。
一同: えぇー!そうだったんですか?
ヒデ: 今からやれば千秋楽には...
隅田: カーテンコールは...?
松平: (首を横に振る)
ーーまだもしかしたら変わる、変更の余地はある...
松平: (安寿さんと)2人で踊ってるんで大丈夫です。
ーー今回主役の方が「ひまわりボーイ」っていうあだ名だと思うんですけども、稽古中で、普段の生活で「ひまわりボーイ」とか「ひまわりガール」な方って稽古中いらっしゃったりしますかね?
屋良: キャストの中で...ひまわりボーイ...ヒデさんでしょ
一同: ひまわりおじさん(笑)。
ヒデ: いやなんか、皆さんあの...凄く楽しくやらせてもらってて。ただ一番可愛いのは松平さんです本当に。
松本: ですね、そうですね。
ーー松平さんちょっと困った顔をされてましたけど...
松平: えぇ...毎日、お芝居が変わるんで、ちょっと心配です。
ヒデ: 固めておきます。
ーー最後にもう一回屋良さん、初日を迎える意気込みを改めてお願いします。
屋良: 本当に素晴らしいキャストが揃ったと思いますし、見に来てくれる皆さんには感動だけじゃなくて本当に笑いもあるし音楽、ダンス、全てのエンタメを楽しんでもらえる作品になってるのでぜひ、劇場でお待ちしてます。
ーーありがとうございました。
一同: ありがとうございましたー!