動画配信サービス戦国時代!料金、特徴を徹底比較
通信インフラの発達により、映画やドラマを実店舗でレンタルするのではなく、家に居ながら配信サービスで楽しむ人が急増中。ただ、そうなると困るのが配信会社の多さ。テレビCMなどではこぞって“定額見放題!”とうたっているが、一体どれを選べばいいのか分からず迷っている人も多いはず。そこで今回は自分に合ったサービスを見つけるために、各サービスの内容を紹介しよう!
動画配信サービスが世に広まるきっかけを作った草分け的存在といえば「U-NEXT」と「Hulu」だ。「U-NEXT」は2007年、「Hulu」の日本版は2011年にサービス開始といずれも早く、「U-NEXT」は約12万本という配信数の多さ、「Hulu」は海外ドラマに強いなどそれぞれにカラーがある。
ところが、この二大巨頭に殴り込みをかけてきたのが、今年9月から配信をスタートさせた「Netflix」や「Amazonプライム・ビデオ」。なかでも「Netflix」は、すでに約50カ国、6500万人以上のユーザー数を誇る世界最大の配信サービスで、この“黒船”の襲来があらためて日本における動画配信サービスのブームをもたらしたとも言える。
■ 配信数や最新作への対応は?
では、まずそれぞれの特徴について。配信数の多さと最新作への対応が早いのが「U-NEXT」。最新作はPPV(ペイ・パー・ビュー)の有料配信コンテンツとなっているものの、毎月もらえるポイントで購入できるので安心。また、映像以外にコミックや雑誌といった電子書籍も取り扱い、経済誌も多くそろっているので社会人におすすめと言える。「Amazonプライム・ビデオ」は、もともとプライム会員だった人であれば、手続きや追加料金ナシで楽しめるのが魅力。「Hulu」も海外ドラマ作品が多く、「Netflix」もオリジナルコンテンツが豊富という強みがある。
■ 料金プランを比較
次に、当然気になる料金プラン。「Hulu」は月額933円(以下一部を除き税別)、「U-NEXT」は1990円とおよそ倍の開きがある。ただし、「U-NEXT」は1000円分のPPVのポイントがここに含まれ、ポイントで作品の購入や映画館で使える割引サービスなどもあるため、それほど割高感はない。「Amazonプライム・ビデオ」は年会費3900円(※税込)なので月額にすると325円となり、最も低額だ。
そして、「Netflix」は3つの料金パターンを用意。自宅の大画面テレビなどで見る人向けのスタンダードは950円だが、スマホ使いがメインでそれほど画質を気にしないライトユーザー向けにはベーシック(650円)、4K画質を堪能したい人にはプレミアム(1450円)と、ライフスタイルに合わせて選択することができる。
■ Netflixが注目される理由
さて、ここからは9月から日本での配信サービスを開始し(なんとアジアでは初!)、現在世間を賑わせている「Netflix」にスポットを当てて紹介。
まず配信数だが、残念ながらこちらは未公表。しかし、アメリカでDVD宅配レンタルサービスを行っていた会社が元となっているため、その数は膨大だと予測できる。また、今年発売された国内の4Kテレビには「Netflix」へのトップ画面に瞬時に飛べるボタンがリモコンに設定されているなど、各電機メーカーも高い関心を寄せている。とはいえ、百聞は一見にしかず!ということで、実際にその使用感を試してみた。
最初に驚かされたのは、先にも述べたようにオリジナルコンテンツの多さだ。「Netflix」では、有名監督や才能ある若手クリエイターたちとタッグを組み、新作ドラマを次々と生み出している。その代表的な作品が、デヴィット・フィンチャー監督、ケヴィン・スペイシー主演による「ハウス・オブ・カード」。このドラマは、エミー賞やゴールデングローブ賞を受賞し、今なおシリーズ作品が作られるなど大きな支持を得ている。また、日本でも又吉直樹原作の小説「火花」を独占制作・配信されることが決定済。こちらもさらなる注目を集めること間違いなしだ。
もう一つの特徴は、レコメンド機能の性能の高さ。「そんなの昔からよくある機能っしょ!?」と思うことなかれ。「Netflix」は全世界6500万人以上のユーザーを持ち、すべての利用者の視聴履歴や一日の平均視聴時間、ジャンルの嗜好などを集積している。そうした膨大なデータを分析することで、ユーザー一人一人にピッタリ合った作品を選んでくれるのだ。すなわち、「何万本も動画数があったら、逆に見たい作品を探すのが面倒くさい」という人にとっても、新たな作品との出会いを期待する人にとっても、最高の機能と言える。
さらに魅力的なのが、選択できるデバイスの多さ。テレビやPC、スマホなどはもちろんのこと、ゲーム機などにも対応している。また、1450円のプレミアムコースに登録すると、最大4つのデバイスで同時に視聴が可能となる。ユーザーアカウントは最大5人まで登録できるため、友人たちとシェアして、1人あたり300円ほどで利用する……なんて賢い使い方もできるのだ(ただし、同時視聴だと一人あぶれてしまうが……)。
■ 動画配信業界は新規参入ラッシュ
その他、動画配信業界は現在、上記以外にも新規参入ラッシュとなっている。今年4月には「dビデオ」から新たに生まれ変わった「dTV」が月額500円で新たにサービスを開始。「TSUTAYA」も月額933円の「TSUTAYA TV」に加え、宅配レンタルサービス・TSUTAYA DISCASとセットになったプラン(月額2417円)を開始。さらには民放のキー局が結集し、放送からおよそ一週間の期間限定で番組を無料配信する「TVer」も話題を集めている。
さぁ、どれを選ぶかはアナタ次第!サービスをうまく利用して、映画・ドラマ三昧の年末年始を過ごしてみてはいかがだろうか?【東京ウォーカー/記事提供=週刊ジョージア】
※記事の内容は、無料スマホマガジン「週刊ジョージア」から一部抜粋、再構成したものです