末満健一のオリジナル戯曲『天球儀』 ソウルで行ったリーディング公演を日本語字幕つきで配信
ソウル・リーディング公演『天球儀』
2022年3月28日(月)より、イープラス「Streaming+」にて、ソウル・リーディング公演『天球儀』を日本語の字幕をつけて配信することが決定した。
2021年12月27日、韓国・ソウルの大学路にあるハンソンアートホールで『天球儀』のリーディング公演が上演された。今回は、その公演映像の配信となる。
ソウル・リーディング公演『天球儀』
ソウル・リーディング公演『天球儀』
本公演は、『TRUMP』シリーズや、舞台『刀剣乱舞』『鬼滅の刃』などで人気を集める末満健一のオリジナル戯曲で、2016年に紀伊國屋ホールで上演。再演が待望されている作品。リーディング公演では物語の舞台を韓国に置き換えて上演。実力派俳優がそろう見ごたえのあるリーディング公演となった。演出のイ・ウンヨン、翻訳・脚色のイ・ホンイのコンビは、これまで韓国で末満健一氏の『Equal』も上演している。
末満健一
出演者は、カン・スンホ、ユン・ミギョン、イ・ヒョンジン、イム・ジンヒョ、キム・ドゥボン、ゴ・ヨンミン、チェ・ソクチャン、ホ・ジュン、イ・ウソン、アン・テジュン。
ソウル・リーディング公演『天球儀』出演者
山荘『天球儀』に集められた7人の招待客たち。そこではある人物の葬儀が行われるという。
姿を見せぬ山荘の主からの要求はただひとつ、『ソ・ウジュの死を悼むこと』。
だが、招待客は誰ひとりとして『ソ・ウジュ』という人物を知らないと言う……。
人間の記憶が脳ではなく、『スフィア』と呼ばれる外装置に置き換えられたパラレルワールドを舞台に繰り広げられる、殺人事件の起こらないミステリー。
イ・ウンヨン(演出) コメント
イ・ウンヨン
朗読公演『天球儀』を終えて
世界が一瞬でひっくり返っても、人は生きていく。記憶を失うことなく生きている一人一人の人物と向き合い、『人間らしく生きて人間らしく死ぬために、我々は何をどうすればいいのか』『正しい生き方とは何だろうか』を想像しながら戯曲を読んだ。
稽古をしながら、私たちは絶望と希望と同時に向き合い、まるで沈んでいくような奇妙な感覚を共有した。人を完璧に理解することは不可能だし、自分が自分のことを理解するのも不可能だと、改めて気づいた。『私』が不慣れに感じられて、『私』という存在は自分から一番遠い存在のように感じられた。
この作品の中の人物はポジティブで、またネガティブな感覚を繰り返して発していた。いつの間にか、私たちはその人物たちから慰められていた。弱いけど偉大なる、驚くほど切ない人たちだ。彼らの慰めは、私たちにとって希望になりきらめいていた。
私たちはまだ同じ質問を問い続けている。正解を見つけるのは難しいかもしれないが。作品の中で一緒に存在しながら、お互い共有してきた奇妙な感覚と、心をあたためる慰めの瞬間は、時が過ぎて記憶や感覚が薄らいできても、必ずどこかで鮮明にキラキラと輝いているだろう。
配信情報
【発売期間】2022年3月26日(土)10:00~4月3日(日)21:00
【配信】2,500円(税込) 3月26日(土)10:00~発売開始
【配信場所】イープラス「Streaming+」
ハン・スンジュ(春海宗太郎):カン・スンホ
ソン・ドヒ(富柊子):ユン・ミギョン
イ・ユミ(大師堂由惟):イ・ヒョンジン
チャン・ウソン(出口園):イム・ジンヒョ
チョ・ファンヨン(鏑木和土香):キム・ドゥボン
ゴ・ヨンミン(剛立忠実):チェ・ソクチャン
ホ・ジュン(國枝世寿見):イ・ウソン
ト書き:アン・テジュン
※( )は日本版の役名
【スタッフ】
脚本:末満健一
翻訳・脚色:イ・ホンイ
演出:イ・ウンヨン
作曲:ソン・ユダム
照明:チョン・グホン
音響:ハン・ムンギュ
撮影:DDJ Contents
グラフィックデザイン:T. Fallingwater
プロデューサー:ユ・ハンナ
制作:aSociety 国際交流基金ソウル日本文化センター
お問い合わせ info@ae-on.co.jp