Another Story、新体制での1年8ヶ月ぶりとなる活動再開を語る
Another Story
新メンバーを迎え1年8ヶ月ぶりの復活を発表したAnother Story。4月30日に開催される渋谷club asiaでの再始動ワンマンライブが即日SOLD OUTするなど、復活を待ち望んでいたファンは少なくない。これまで沈黙を保っていた彼らに、このタイミングだからこその心境や復活までの経緯を語っていただいた。
ーー1年8ヶ月前のメンバー脱退、所属事務所からの退所をした後は元々のメンバーであるKeiGoさんと寛-hero-さんにとってはどの様な時間でしたか?
寛-hero-:活動休止を宣言したわけではなかったので、直ぐにメンバー探しもしてましたし、新曲の作成はひたすらに行っていました。コロナが広がり始めた直後だった事もあり、いずれにしてもライブは当分できないだろうと考えていたので、ライブができるようになった時にはどんな事をしたらファンのみんなを驚かせられるか?そんな事をワクワク考えていたら割とあっという間の期間でしたし、正直ずっと楽しかったですよ。(笑)
KeiGo:え?楽しかったの?(笑) 僕は結構荒れたり、擦れたり、落ちたり、怒ったり忙しかったですね。曲と向き合う時もライブが見えない中で何を表現したいのか分からなくなってしまって......色んな価値観が根底から揺らぎました。結局2年近い時間の中で分かった事は、僕はライブをするために音楽をやっていて、曲を作るのも全てはライブで表現したいモノを具現化するための作業。当たり前のように感じてしまっていたライブというものが、自分の人生のど真ん中にあるものだったんだな、という事を厳しい方法で再確認できました。
ーー新メンバー3人との出会いや、Another Storyに誘うにあたっての決めてなどをご紹介頂きたいです。
寛-hero-:AKIとTAKEMITZに関しては、KeiGoから是非こいつらとやっていきたいと相談されました。AKIは古い付き合いだし界隈でもそのベースの技術に関しては周知の事実でしたし、TAKEMITZも僕が影響を受けたギタリストの1人だったりと何も文句はなかったですね。あと、KeiGoが謎の自信を見せる時って、今までもおもしろい結果がついてきてるのでそれに賭けた部分もあります。YUSEIに関しては、動画を上げて頑張ってるのを以前から観てて、当時まだ高校生ではあったけど気になるドラマーの1人でした。それから去年の夏頃に上京するって事を知って、即声をかけてスタジオに入る事になり、そこからはトントン拍子で今に至ります。
KeiGo:AKIは昔からベースだけはすげーなー!ベースだけは!って思っていました(笑)。ベース以外の部分では色々不器用なところがあるので、きっと色々苦労してきたんだろうなと。でも、僕ならその不器用な部分を時に華麗に無視しながら、時にコテンパンに叩き直しながら強みであるベーシストとしての能力を活かせると思って誘いました。TAKEMITZは逆にかなり器用に何でもいい感じにこなせてしまう所があり、それは彼の強みであると同時に弱点としても僕は捉えています。器用が故に内に秘めたものが人に気付かれにくいのかな?って、だけどそこも僕みたいな歩く拡声器型ボーカルとやる事で、きっといい相乗効果が生まれるはずだと思って誘ってます(笑)。そして誰よりも飢えているのを僕は知っています。
ーーYUSEIさんはどうですか?
KeiGo:YUSEIはとりあえず干支一周を超えてしまうくらい歳も離れているという事で、最初は僕も初めて見る小動物を恐る恐るつつくような気持ちでいました(笑)。何週間かスタジオで合わせていくうちに、物凄い吸収力と向上心で僕の中のドラマーへのハードルを何度も突破してきたんです。オールドスクールな気合いをガンガン見せてくるので、今ではドラマーとしてはもちろん、年長組にSNSの使い方を指導するなどバンドにとっても既に欠かせない存在となっています(笑)。
ーーこれを読んでる皆さんは初めましての方も多いと思いますので、新メンバーのお三方から簡単な自己紹介とAnother Storyに加入しての意気込みをお願いします。
YUSEI:初めまして! この度、ドラマーとして加入しましたYUSEIです。僕が最年少という事なので、Another Storyにとって今までにない新しい風をビュンビュン吹かせたいと思います。宜しくお願いします!(笑)
AKI:対バンしてもらってた時からアナスト先輩には色々とお世話になってきてたので、加入のオファーが来た時は嬉しかったです。今までの自分+新しい自分を全て使って、アナストのベーシストとして恥じないピースになり、コイツで良かったとメンバーとお客さんに思ってもらえる事が当面の目標です。宜しくお願いします!
TAKEMITZ:皆さんはじめまして。歌って踊れるギタリストのTAKEMITZです。意地やプライドは居酒屋に置いてきました。ツアー先ではメンバーに置いていかれないように気を付けます。
ーーありがとうございます。メンバーチェンジがあったことによって既存曲の雰囲気も変わるかと思います。始動ライブとなる4月30日はどの様になると思いますか?
寛-hero-:面白いくらいに本当に感じ方が変わりました。なので従来のままのセットリストでもかなり見え方が変わると思うのですが、時世を鑑みて作り方をガッツリ変えてみたので、僕ら的にも結構な挑戦だと思っています。いかんせん2年ライブしていないので......(苦笑)。
KeiGo:同じ曲なのに属性が変わるんですよね。攻撃的な鋭い曲が広がりを見せたり、暗い擦れた曲に温もりを感じたり、作ったはずの寛-hero-と僕でも知らなかったような一面がどんどん見えてきて改めて音楽の奥深さを知りました。ライブに関してはいい意味で今まで通り挑戦を楽しんでいこうかなと。僕らがライブ活動を休止する前とは状況が違いすぎて正直色々分からないですが、ただ言えるのはこのメンバーと、このバンドについてきてくれるファンの人達とで、色々規制のある今の状況下でも新しい形の「最強」を作り上げていける自信があります。
ーーファンの期待が期待するであろう新曲や未発表曲のお披露目はあったりするのでしょうか?
寛-hero-:秘密です! 本当に感じ方見え方が全然変わると思うので全部新曲みたいなものかもしれないですね。音も全曲綺麗に再構築しましたし、アレンジも加えたりしているので既存曲こそ一音も聴き逃して欲しくないです!
KeiGo:秘密っぽいです。僕は口がふわっふわなので黙っておきます。
ーー1年8ヶ月の間に新しいバンドが続々と出てきたり、同時期に活動してきたバンドの解散や活動休止、メンバー脱退などがあったかと思いますが皆さんから見た現在の音楽シーンはどの様に見えますか?
寛-hero-:音楽シーンというかバンドシーンに関しては、純粋に音楽センスの高いバンドが着実に上がっていってると思います。厳しい状況ではあるのに、そういう奴らって活動のセンスもあるんですよね。アンテナの感度が高いからだと思うんですけど、頭が良いというか情報の取捨選択が上手だから洗練されてるのかなと。かく言う僕は熱量だけで動いてるような感じなんでただのがむしゃらですが!(笑)
KeiGo:僕は嫉妬心が抑えられなくなってしまうのであまり見ていませんでした!薄目でした!(笑) 薄目で見ていても鬱陶しいくらいキラキラした輝きがあっちこっちに......復活したからには僕らもキラキラどころかギランギランと下品なくらいに輝いていこうと思います!
ーー今後のリリースやライヴなどが決まっていましたら伝えられる範囲で教えてください。
寛-hero-:ライブは既にいくつも決まっています、東京以外へも早く行きたいですね。公式から随時お知らせしますので、それをお待ちいただければと!リリースに関しては新メンバーと新しいAnother Storyの形をたくさん作っていますので、近い未来のお知らせを楽しみに待っていて下さい!
KeiGo:です!!
取材・文=田村 公平
ライブ情報
2022年4月30日(土)渋谷club asia