堂本光一「毎公演を大切に積み重ねたい」~単独主演記録を更新中『SHOCK』シリーズ上演1900回スペシャルカーテンコールレポート
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『Endless SHOCK -Eternal-』カーテンコールより
2000年11月に『MILLENNIUM SHOCK』(作・構成・演出ジャニー喜多川)を上演して以来、国内ミュージカル単独主演記録を更新し続ける堂本光一の『SHOCK』シリーズ。2020年からは主演に加えて作・構成・演出にもクレジットされ、コロナ禍においても作中で提示される“SHOW MUST GO ON”の精神を体現するように様々な取り組みを行なっている。
2022年の帝劇公演も、感染状況を踏まえて新演出の『Endless SHOCK -Eternal-』を上演。並行して『Endless SHOCK』本編の無観客配信公演を行った。アンサンブルキャストに新型コロナ陽性者が出たことから7公演を休止したものの、5月25日夜の部より再開。5月31日(火)昼の部においてついに上演1900回を達成した。大きな節目を迎えて、スペシャルカーテンコールとカーテンコール内での囲み取材が行われた。
MCを務めたのはふぉ〜ゆ〜・松崎祐介。堂本光一の「夜公演もあるから5分で終わらしてもらっていい?」という言葉に松崎が「いや、5倍!」と返すと、同じくふぉ〜ゆ〜のメンバー、越岡裕貴から「それ何分!?」とツッコミが。さらに通算1900回記念のくす玉を持ってきてほしいと言われた越岡が「嫌です!」と拒否。「(松崎が)なんか張り切ってるんですよ」というぼやきに堂本も「誰が司会に指名したの?」と言い出す。松崎が「司会っぽくします!」とメガネをかけると堂本から「それはC-C-Bか何か意識してるの?」とさらにツッコミが入るなど、和気藹々とした雰囲気でスタートした。
越岡が運んできたくす玉の紐が絡んでしまい、堂本自ら手伝うハプニングも起きつつ準備が完了。くす玉が割れると同時に、客席ではお客様一人ひとりが事前に配られたバラを掲げる。帝国劇場の座席約1900席が赤いバラで埋め尽くされ、壮観な光景に。また、キャストとオーケストラを代表して前田美波里とSexy Zone・佐藤勝利から堂本へバラの花束が贈呈された。
くす玉の垂れ幕には1900回のお祝いと共に「あと100回!」という言葉が書かれており、松崎の「3日に1回やらないとこの数字にはならないということです!」という説明に堂本は「どういうこと?」と不思議そうな顔に。越岡も「台本読んでるんだよね?」とツッコミを入れ、3人で台本を確認するなど、スペシャルカーテンコールは終始和やかに進んでいく。
客席を含めた記念撮影の後、堂本が出演したミュージカル『ナイツ・テイル-騎士物語-』のカンパニーメンバーから届いたお祝いも公開された。
井上芳雄は「僕もずっと帝劇で稽古していたので、なんなら一緒に『SHOCK』をやってる気分でした。何度か舞台に出て行こうとしたけどスタッフに止められました(笑)。『SHOCK』が素晴らしく進化していっていることを自分のことのように嬉しく思います」とお茶目にコメント。
音月桂は「皆さんの愛がたくさんこもった素敵な作品が1900回。お客様も皆さんが作る素晴らしい舞台からいっぱい愛を受け取り、笑顔になって劇場を後にしていると思います。観た方と出演者の皆さんの交流というか心の繋がりがあると感じます。Endless SHOCK、エンドレスということでこの後も2000回、3000回、1万回、1万5000回を迎えられることをお祈りしています!」とあたたかい言葉を寄せ、上白石萌音は「私がお仕事を始めたての中学生の頃に、勉強しておいでと言われて初めて『SHOCK』を観ました。総合芸術に本当に感動したのを覚えています。光一さんが階段落ちは痛いとおっしゃっていたので、体を労わりながら2000回に向けて皆さんで頑張ってください」とエールを送った。さらに演出家のジョン・ケアードからも「1900回はすごい数字だけど、2000回やっても僕は驚かない。光一くん、大好きだよ」と愛のあるメッセージが届いた。
続いて囲み取材が行われ、レポーターからサプライズメッセージに対するコメントを訊ねられた堂本は「ナイツテイルでご一緒したみんながそれぞれの場所で頑張っている中、こうしてまだ繋がっている感覚になれるのは嬉しいしありがたいことです」と笑顔を見せる。実は公演前に稽古中の井上と会ったそうだが、コメントのことは何も聞かされず、本当にサプライズだったとのこと。
客席一面のバラについても「だから俺の手元にあるバラが去年より少ないんだね」ととぼけつつ、「ちゃんと見えてます」と嬉しそうな表情を浮かべていた。
また、コロナ禍により一部の公演が中止になったが、「2年前はコロナが得体の知れないもので、完全に中止するしかなかったけど、今はある程度ノウハウができた。もちろん感染してしまった本人は辛かったと思いますが、その辛さもずっと一緒に共有しています。あとはお客様がすごく理解してくださっているのが我々としてはありがたいです。本当は1900回公演がもう少し前だったので、その回に観る予定だったお客様には申し訳ない気持ちもあります。でも自分にとっては1900回とかあまり関係なく、その日のその公演がいつも特別だと思っているので」と語る。
続いて2000回に向けた想いを聞かれると「いつも言っていますが、回数というのは自分だけのものではないし、やりたいからといってできるものでもない。とにかく皆さんの思いに応えるのが全てだと思っています。この先また本編ができるようになったらお見せしたいですし、丁寧に積み重ねて頑張ります」と話し、最後は「色々な理解と協力のもとで幕を上げることができています。思いの一つひとつにこれからも応えていきたいと思います」と、カンパニーやファンの方々への想いが感じられるコメントで幕を閉じた。
東京公演は5月31日の夜をもって千穐楽を迎え、2022年9月よりライバル役に北山宏光、オーナー役に島田歌穂を迎えて博多座での公演が行われる。
取材・文=吉田沙奈
公演情報
作・構成・演出・主演:堂本光一
佐藤勝利(帝劇)/北山宏光(博多座)
越岡裕貴 松崎祐介
高田翔 原嘉孝 大東立樹 今村隼人
石川直 綺咲愛里
前田美波里(帝劇)/島田歌穂(博多座)
会場:帝国劇場