地域に愛され20年! 上野耕平率いるぱんだウインドオーケストラが『富士山河口湖音楽祭2022』に登場~「これまでに耳にしたことがない吹奏楽が聴けると思います」
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河口湖ステラシアター・河口湖円形ホールをはじめ河口湖畔の複数会場にて行われる毎年夏恒例の『富士山河口湖音楽祭』が、今年も2022年8月11日(木・祝)~8月20日(土)に開催される。川口成彦や原由莉子ら国内外で活躍する音楽家のリサイタルをはじめ、マスタークラスや朗読劇など様々なラインナップで贈る、地域に根差した音楽祭。8月20日(土)には、サクソフォン奏者・上野耕平率いるぱんだウインドオーケストラ(以下、ぱんだWO)が河口湖ステラシアターに登場する。
上野耕平
ぱんだウインドオーケストラ(C)Kosuke Atsumi
ぱんだWOとしては3回目の出演となる今回。20日(土)のコンサートでは、歴史的な作品から近年の作品まで幅広くプログラミングされており、「これを聴けば吹奏楽の本質がわかる!というくらい、楽しんで頂けると思う」と、上野は自信をのぞかせる。中でも、アッペルモントの「ブリュッセル・レクイエム」は、ぱんだWOとして今回初めて取り組む作品。昨今、愛好家の間で人気が高まっているというこの楽曲をぱんだWOがどう演奏するのか注目だ。
また、もうひとつの注目ポイントは、指揮に今回初共演となる田中祐子を迎えること。上野が出演をオファーした際、「私が指揮をすると吹奏楽っぽくならないけどいい?」と確認があったという。
「こちらとしては、『だからお願いしているんです』と(笑)。吹奏楽に先入観がない方ですから、これまで耳にしたことがない吹奏楽が聴けると思います」(上野)
ステラ吹奏楽団 指導の様子
『富士山河口湖音楽祭』には毎年、山梨県内から参加者を公募する「山梨県中学生特別バンド」や、この中学生バンドのかつての参加者で結成する「ステラ吹奏楽団」が出演しており、上野は近年、彼らの指導にも力をいれている。とはいえ、「指導」というよりも、「一緒に音楽を楽しむ」ためにどうするかと考えているという上野。「(演奏の上では)プロもアマチュアも関係ない。共演する人や場所、空気によって、同じ曲を演奏しても同じモノにはならないですから。今回の中学生がどういった感じなのか楽しみです」と期待を寄せる。
昨年・一昨年と、コロナ禍にあって、観客の前で演奏することが叶わなかったという彼ら。今年はついに観客を前にした演奏が予定されている。
「その場にいる人たちと(音楽を)共有することの素晴らしさ。予定通りであれば、プレ演奏会(※編集註:8月20日(土)14:30よりぱんだWOコンサートの前に実施される)の形でやっとお客さんの前で披露できます。待ち望んでいた瞬間ですから、ぜひ見届けて欲しいです」(上野)
音楽祭と富士急行線のタイアップ「音楽祭コラボ号」を記念し、ステラ吹奏楽団メンバーと上野がファンファーレを演奏した
音楽祭期間中は、音楽祭と富士急行線のタイアップで「音楽祭コラボ号」が運行する。コラボ号は、中吊りが全て音楽祭のポスターおよび、ぱんだWOメンバーが制作した公演ポスターに様変わりする(※一部列車)。また、電車が河口湖駅に到着すると、ぱんだWOのテーマソング「PANDASTIC!」が同地を訪れた観客を出迎える。
ぱんだWOメンバーによるポスター
ぱんだWOメンバーによるポスター
富士山河口湖音楽のまちづくり事業の一環として2002年にスタートし、今年で20年の歴史を誇る『富士山河口湖音楽祭』。「僕が小学校4年生、サックスを始めたくらいの頃から続いているものですからね」と笑いながら、それだけ定着しているってすごい、と感嘆する。
「ボランティアの方が沢山いて、一緒に創り、盛り上げる。地域で愛されているからこそできる、素晴らしいことだなと思います」(上野)
『富士山河口湖音楽祭』は、8月11日(木・祝)~8月20日(土)まで開催。無料公演も予定されているので、詳細は公式サイトにてチェックしてほしい。