「ミュージカルを好きになった理由がここにあった」初共演の山崎育三郎&濱田めぐみが語る、『ファインディング・ネバーランド』の魅力
――そんな作品を日本版として演出されるのが、小山ゆうなさんです。濱田さんはミュージカル『COLOR』(2022年9月上演)で小山さんとご一緒されていますよね。小山さんはどんな演出をされる方ですか?
濱田:小山さん自身の中にいろんなアイディア、感覚、インスピレーションが詰まっているんです。でもそれをバッと出すわけではなく、まずは役者に委ねてくれます。ある程度のガイドもいただけて、一緒に話し合いながら作っていくんです。役者の意見もすごく聞いてくれるんですよ。そして実際にやってみながら、その役者さんに合うようにどんどん演出を変えていってくれるんです。あと、一言でいうと演出の仕方がすごいロマンティック!
山崎:へえ〜!
濱田:現実的なところもありつつ、こういう風に見えたら素敵だろうなという青写真を常に持っていらっしゃるんですよね。結果的にお客様にこう見えたらいいなというものを、逆算しながら作っている印象です。
山崎:“ロマンティック”っていうのは、この作品にピッタリだろうなと思いますね。役者の意見を聞いて受け止めてくださるということもすごく心強いですし、一緒に新しい作品を作っていけるのが楽しみです。
――今日はビジュアル撮影で初めてお衣裳を身につけたそうですが、いかがですか?
濱田:シルヴィアってこういう感じなんだなというイメージが湧きました。衣裳としては比較的着慣れているタイプのものなので、着やすいですししっくりきていますね。
山崎:僕は、暑いなあと(笑)。
濱田:(笑)。でも、育ちゃんのこういう衣裳って珍しいよね。
山崎:確かに。これまでの作品の衣裳は、割と着飾っていたり派手な色だったりというイメージが自分にもあります。
濱田:髪型のニュアンスも、今までこういうのあまりなかったんじゃない? 『レ・ミゼラブル』のマリウスともちょっと違うし。育ちゃんも大人の役をやるようになったということだね。
山崎:そうですね。こういう落ち着いた衣装が自分自身もしっくりくるようになってきたというのはあると思います。大人になったんだなあ(笑)。普段生活していても、歳を重ねているんだなと感じることも多くなってきました。今日の撮影を通して、昔からお応援してくださっているお客様から見ても、めぐさんの隣に並ぶパートナーとして恥ずかしくないくらいには成長できたのではないかなと、実感できました。
>(NEXT)それぞれの役どころ、日本初演への思いは