SHISHAMO『RUSH BALL 2022』ライブレポートーー3人がいなければ、『ラシュボ』がなければ夏は終わらない!
SHISHAMO 撮影=田浦ボン
『RUSH BALL 2022』SHISHAMO
ニコニコ顔の吉川美冴貴(Dr)がタオルを掲げて入場し、それに松岡彩(Ba)、宮崎朝子(Vo.Gt)が続いて、SHISHAMOがこの夏も『RUSH BALL』に帰ってきた!
「タオルを回す準備はいいですか?」(以下、宮崎)とくれば、もちろんイベント時のお約束「タオル」へと突入。フロア一面がぐるぐるタオルで埋められた様子に、「後ろの方も見えています。『RUSH BALL』最高です!」と破顔し、「君と夏フェス」へなだれ込むという鉄板の流れには、イントロ時から大きな歓声が湧出! それに応えるかのように3人もエネルギッシュなアンサンブルを響かせ、宮崎の歌声も透明感たっぷりに大観衆へと届けられていく。
SHISHAMO
MCでは、「楽しんでますか?」との問いかけに、熱気たっぷりにレスポンスするオーディエンスに宮崎が「びっくりしちゃった!」なんて驚くチャーミングな一幕も。「『RUSH BALL』がないと夏が終わらない、それぐらいSHISHAMOにとっては大切なフェスです」との言葉からは、今まで止まることなく歩み続けてきた『RUSH BALL』の存在が、私たち観客にとっても、アーティストにとっても大きなものなんだと改めて実感させてくれる。また、大阪が地元である松岡も「『RUSH BALL』は二人と出会えた地で、お客さんとしてもたくさん来ていた場所なので、こうやってライブをしに来ることができてうれしいです!」と声を弾ませる。
SHISHAMO
宮崎がアコギに持ち替え、儚い一瞬を歌う「夏の恋人」へ。吉川の重厚なリズムが楽曲が持つドラマを一層引き立たせていき、オーディエンスも横揺れでじっくりと没入。かき鳴らすギターに静かな激情を託した最新曲「ハッピーエンド」へとなだれ込み、SHISHAMOのリリカルな表情に触れられた一幕となった。
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最後には「私たちSHISHAMOは、今年の11月からCDデビュー10周年イヤーに突入します。来年3月4日(土)には大阪城ホールでのライブが控え、他にもツアーがあるので、またお会いできたら!」と、新たなフェーズへの歩みを宣言してくれた彼女たち。歌謡ロックのフレーバーをまとう「狙うは君のど真ん中」でさらに熱気を高め、曲中には気分の悪くなった様子のオーディエンスを気遣うシーンもありつつ、等身大の言葉を爽やかに綴った「明日も」でフィナーレへ。イノセントなSHISHAMOの世界観にじっくり浸りながら、夏の終わりを感じたひとときとなった。
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取材・文=後藤愛 撮影=田浦ボン
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