韓国の若手実力派オ・ルピナ、演出を手がける『キングアーサー』について語る

2022.9.14
インタビュー
舞台

日本の俳優たちとのクリエイション

――韓国ミュージカルのパワーは観ていてときに圧倒されるものがありますが、ルピナさんが今回、日本の俳優と共にどのような舞台を作り上げるのか、楽しみです。

韓国版『キングアーサー』をご覧になった方が、私を日本版の演出に呼んでくださった。その理由の一つもそこにあるのかもしれませんね。(日本の)俳優の皆さんの優れたところを活かしつつ、韓国ミュージカルのパワフルなところも試してみたいと思っています。自分の演出スタイルは、俳優の皆さんにどんどん試してもらう、挑戦してもらうというところなんです。今回、皆さん一人ひとりに合わせた形で、パワフルなところもどんどん引き出していって、韓国版とはまた違う場面も作っていきたいと思っています。

これまで、演出の際にはコミュニケーションをもっとも大事にしてきました。役者の皆さんと個人的な話や雑談なども多くしてきたんです。だから今、日本語の勉強をしているのも、皆さんとコミュニケーションをとるためで、一人ひとりの性格を把握して、どのようにしたら皆さんが私の演出についてきてくださるか、悩み試行錯誤しながら一緒に作品を作り上げていきたいと思います。

プレイベント(制作発表)の様子:アーサー役の浦井健治

――プレイベント(製作発表)でも流暢な日本語でご挨拶されていたのが印象的でした。このプレイベントでキャストの皆さんと初めてお会いになったそうですが、印象はいかがでしたか。

皆さん、キャラクターにぴったりな方々で、楽しみだなと思いました。アーサーを演じられる浦井健治さんは、『デスノートTHE MUSICAL』(日本版)の際にお会いしたことがあるのですが、愉快で明るいところも、悩んで何かを深く表現するのもお上手な俳優さんだなという印象をもちました。今回、年齢を重ねられた浦井さんが、アーサー王を深く表現してくださるのではないかと楽しみにしています。

プレイベントの歌唱披露については、私からは特にアドバイスはしておらず、音楽監督からのアドバイスを受けて皆さん歌ってくださいました。もちろん、音楽監督とは前々からコミュニケーションも取っていますし、演出のイメージもわかってくださっているので、それに沿ってアドバイスしてくださっていると思います。キャラクターの分析もまだそんなには進んでいないであろうところ、ここまでしっかり歌ってくださったので、稽古を重ねたらすばらしい舞台になるだろうなと思いました。

メレアガンを演じる伊礼彼方さんと加藤和樹さんも、難しい歌を、キャラクターによく合うように歌ってくださったので、とても楽しみです。メレアガンは、この作品の中で、「この人を見ると、つらいな……」と思わせるキャラクターのうちの一人です。それは、彼が最初から悪人ではなく、運命によって悪人へと変わっていくキャラクターだからなんです。

プレイベント(制作発表)の様子:左から 伊礼彼方、加藤和樹

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