開幕迫る ダイワハウスSpecial 地球ゴージャスプロデュース公演Vol.14『The Love Bugs』公開稽古レポート
総勢34名の昆虫たちが歌い踊る最新作。開幕間近!
2015年12月21日。都内・某スタジオにて、岸谷五朗と寺脇康文が率いる演劇ユニット・地球ゴージャスの新作舞台『The Love Bugs』の公開稽古が行われました。
結成21年目を飾る&14作目となる本作の登場人物たちは、なんと昆虫。城田優、蘭寿とむ、大原櫻子、平間壮一、マルシアほか、歌って踊れる豪華メンバー全員が昆虫に扮するというこの最新作は、人間の住む世界の隣の「小さな世界」を舞台にした、「命」と「愛」がテーマ。
昆虫という限られた命を通して、改めて見えてくる命、恋、愛や人生が、壮大なスケールで描かれる模様です。ただし、これ以外の詳細は、まだ未発表。ということで本日は、舞台本番の様子を想像しながら、一部の楽曲が披露された稽古場の模様をレポートします。
(左から)岸谷五朗、マルシア、大原櫻子、城田優、蘭寿とむ、平間壮一、寺脇康文
主演の城田優、大原櫻子によるド迫力の歌に注目!
物語は、一族の予選を勝ち抜いた、種の誇りを背負った代表者たちが集う、100年に一度の伝説の祭典から始まる模様。ということで、この日最初に披露されたのが、オープニングナンバーの「THE TOP OF THE BEST!」。ビートが効いたナンバーに乗って、昆虫に扮した出演者たちが舞台にゾロゾロと集まってきます。メインボーカルを担当するのは、大原櫻子。流石は2015年紅白に出場が決まったミュージシャン。今回がミュージカル初出演とは思えないほどの、堂々とした力強い歌声に注目です。タイトルの『The Love Bugs』は、「愛らしい」「胸キュン」のスラングだそうですが、小さくて愛らしいルックスながら、胸に刺さる、キュンキュンくる声を持つ大原櫻子さんが、まさにこの作品のテーマを体言しているかのようで、早くも引き込まれました。
大原櫻子@『The Love Bugs』稽古場
さて、そんな彼女と恋に落ちる?のが、誰もが憧れる孤高の大スターに扮する城田優。お稽古開始前までは、冗談を言いながら稽古場を歩き回り、場を盛り上げていたサービス精神旺盛な城田さんでしたが、自身がメインボーカルをとる「伝説の雄」のシーンが始まると雰囲気は一転。より深みを増した歌声で、大人数のダンサー陣、食い入るように見つめる報道陣を圧倒しながら、スターの輝きを放っていました。数々の舞台で活躍中の城田さんですが、ここまで「ザ・スター」的な役を演じる姿を見るのは初めてかも。そのスターっぷりにも注目したいところです。
城田優 @ 『The Love Bugs』稽古場
ミステリアスな謎の美女、蘭寿とむ、マルシアの活躍にも注目!
さて、この記念すべき昆虫たちの祭典を、かきまわす役まわりで登場するのが、謎の美女の2名。この日はまずは、世界中を渡り歩いてきたという、グローバルかつエキセントリックな女昆虫に扮したマルシアが、「Birthplace The Earth」というナンバーを披露してくれました。愛嬌たっぷりな動きで、ゴキゲンなナンバーを歌う彼女の周囲を、地球儀デザインのボールや国旗、花型のスケボー、フラフープなどを器用に操る出演者達が盛り上げます。そういえば、演出の岸谷五朗は、今回は、バク宙やアクロバティックな動きが得意な出演者を集めたと話されています。今作では、随所でこのようにエキサイティングな演出やダンスナンバーも楽しめるのかも。
(左から)平間壮一、大原櫻子、マルシア、城田優 @『The Love Bugs』稽古場
続いて登場したのが、宝塚退団後、初の本格ミュージカル出演となる蘭寿とむ。サラサラのセミロングヘアとなり、満面の笑顔で出演者たちと談笑する蘭寿さんは、すっかりキレイなお姉さん風の雰囲気。スタイリッシュなスーツ姿&キラースマイルで、女性ファンをトリコにしていた男役・蘭寿さんを見慣れた者としては、新鮮な驚きがたくさんあったのですが、今回扮するのは、「オーディション荒らし」、または「涙を知らぬ男殺しの美女」との異名をとる美女の役。宝塚時代はほとんど観ることができなかった女役で、どんな悪女っぷりを見せてくれるのでしょうか。ハードなダンスナンバーも披露されるそうなので、お楽しみに!
蘭寿とむ @『The Love Bugs』稽古場
そして、この日の公開稽古のラストを飾ったのは、寺脇康文メインによるアクションシーン。結構、傾斜のあるセットの上で、軽々とアクロバティックな動きを見せる男性出演者の方々の身体能力の高さにも驚かされましたが、寺脇さんはその中央で、巨大なスティックを振り回しながら、ド迫力の大立ちまわりを見せてくれました。改めて間近で拝見すると、この寺脇さん。日本人俳優さんにはなかなかない、包容力と存在感の持ち主なのだなあという感じ。ジャージ姿で登場されただけでも、相当カッコ良かったです。今回、寺脇さんが扮する役に関しての詳細は、このシーンだけではわかりませんでしたが、寺脇さんも昆虫役なのでしょうか。個性豊かな出演者たちと、どう絡んでいかれるのか。その活躍にも期待したいと思います。
寺脇康文 @『The Love Bugs』稽古場
ということで、2016年には21年目を迎える、地球ゴージャス。若々しく生命力溢れる昆虫たちから、そして個性豊かな出演者たちから、存分にパワーとよい刺激をもらえそうなエネルギッシュな舞台となりそうです。公演は1月から3月末まで、全国4都市で上演されるそう。地球ゴージャスは、基本、再演はせず、その時ならではの舞台を作ることをモットーとされているそうなので、この機会をどうぞお見逃しなく!
(中央)平間壮一 @『The Love Bugs』稽古場
(左端)取材陣に挨拶をする岸谷五朗
(右端)取材陣に挨拶をする寺脇康文
(文/華川瑶香)
■期間:2016/1/9(土)~2016/2/24(水)
■会場:赤坂ACTシアター (東京都)
■作・演出:岸谷五朗
■出演:城田優 蘭寿とむ 大原櫻子 平間壮一 マルシア/岸谷五朗・寺脇康文 他
■公式サイト:http://www.chikyu-gorgeous.jp/vol_14
他公演
2016年3月1日(火)~3月3日(木) 愛知県芸術劇場 大ホール(名古屋)
2016年3月11日(金)~3月13日(日) 福岡サンパレス(福岡)
2016年3月19日(土)~3月29日(火) フェスティバルホール(大阪)