『鋼の錬金術師』初の舞台化! エド役の一色洋平・廣野凌大らキャストが製作発表会に登壇し、舞台への熱い思いを激白
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舞台『鋼の錬金術師』製作発表会見より
荒川弘原作の大人気コミック『鋼の錬金術師』が初めて舞台化される。2023年3月から、大阪・新歌舞伎座、東京・日本青年館ホールにて上演が決定。2022年10月24日(月)には都内で製作発表会が開かれた。
『鋼の錬金術師』は、かつて最愛の亡き母を生き返らせるため「人体錬成」という禁忌を犯した錬金術師のエドワード・エルリックと弟のアルフォンスが、代償として失った身体を取り戻すための旅に出るダークファンタジー。“ハガレン”の愛称で親しまれ、全世界でのシリーズ累計発行部数は8000万部以上。テレビアニメ、ゲーム、実写映画などメディアミックス展開されてきたが、舞台化は今作が初めてとなる。
舞台『鋼の錬金術師』メインビジュアル (C)荒川弘/SQUARE ENIX・舞台「鋼の錬金術師」製作委員会
脚本・演出は、ミュージカルからストレートプレイまで様々な作品を手掛ける石丸さち子が担当。主演のエドワード・エルリック役は一色洋平、廣野凌大がWキャストで務める。アルフォンス・エルリック役を眞嶋秀斗、ウィンリィ・ロックベル役を岡部 麟(AKB48)、ロイ・マスタング役を蒼木 陣と和田琢磨がWキャストで演じるなど、多様なジャンルで活躍するキャストが集結した。
エドワード・エルリック 役: 一色洋平 (C)荒川弘/SQUARE ENIX・舞台「鋼の錬金術師」製作委員会
エドワード・エルリック 役:廣野凌大 (C)荒川弘/SQUARE ENIX・舞台「鋼の錬金術師」製作委員会
アルフォンス・エルリック 役: 桜田航成(スーツアクター) (C)荒川弘/SQUARE ENIX・舞台「鋼の錬金術師」製作委員会
製作発表会には、石丸とメインキャスト6名が登壇。キャスティングの裏話をはじめ、作品に臨む心境やキャラクターの魅力について語った。
一色洋平
廣野凌大
ーー企画を受けられた時のお気持ちは?
石丸:その時はまだ2.5次元の作品を演出したことがなく、果たして私が適任なのかわからなかったんです。漫画を全巻一気読みして、アニメも一気に全話見終えた頃にはもう、私が一番適任だと思っていました。11歳という年齢で人体錬成という禁忌を犯してしまった2人が、兄弟でその罪を背負いながら自分を見つけていく。命の意味を見出していく旅が重く心にのしかかる時もあれば、ものすごく軽やかで若々しくて! 読んでいる間も見ている間も、ずっと冒険を共にしていたんです。ぜひとも私に作らせてくださいと、私のほうからお願いをしました。荒川先生が長い時間をかけて描かれた大作に失礼のないように、とにかく作品を愛することがすべて。真っ向から作品に立ち向かって、一生の記憶に残るような作品にしていこうと思いました。
眞嶋秀斗
ーーエルリック兄弟役は、4カ月にもわたるオーディションによってキャスティングされました。出演が決まった感想をお聞かせください。
一色:決まったご報告をいただいたときは、人生で初めて最寄駅から家までノンストップでダッシュしました(笑)。湧き上がるものがあり、忘れられない夜の街の光景になりました。オーディションというか、あれはもはや稽古だったよね?
廣野:はい、稽古でした!
一色:このなかの誰が役を掴むのかということはいったん置いておいて(笑)、みんなで「このシーンをこのメンバーで作るぞ!」ってやっていました。岡部 麟ちゃんが演じられるウィンリィもみんなで回して演じましたし(笑)。
岡部:え! 呼んでください(笑)!
一色:僕たち2人がエドをやらせていただきますが、あのオーディションにいたみんなの分も背負ってやっていきたいです。
廣野:役者人生の中で、一番考えたオーディションだった。本当に、オーディション(の時間)が長くて(笑)。石丸さんに「今日は2シーン作るから!」って言われるんです。言葉に表せないような体験をさせてもらって、やり切ったから悔いはないと思っていましたが……マネージャーさんから「よかったね」って合格のメッセージを受け取って、初めて腰が砕けました。座り込んじゃったんですよ。改めて「やってやるぞ!」って気持ちが芽生えています。
眞嶋:僕も約4カ月、時間も忘れるくらい楽しくて。審査が終わるたびに、マネージャーに「今日も一日楽しかったです。次の審査も頑張ります」って連絡をしていたくらい芝居が楽しかった。2人の兄弟がどんな困難からも目を背けずに、わずかな希望の道筋をなんとか這いずり回って見つけに行く……その作品のすごさに改めて気づかされました。たくさんの方が演じられたアルフォンス像を見て、それを受けて作っていきました。
石丸さち子
ーーオーディションにおける決め手は?
石丸:エドワード・エルリック役の2人は、対照的なんだけど振幅がすごく大きい。とにかく人間力のある人を選びたいと思いました。表現するもののエネルギーは愛と怒りだといつも思っているんです。廣野くんに会った時には怒りを強く感じて、一色くんとやった時には愛を表現することに一番迷いがなかった。怒りを強く出せる人は必ず愛を持っていて、愛を強く表現する人は必ず怒りも持っているんです。その2人を錬成すれば、エドワード・エルリックができます。アルフォンスは、声だけの表現も多い。アニメによる音声の印象が強いなかで、心と声が近い人を選びたかった。眞嶋くんは、心が動いたときにそのまま声になってこちらにお届けしてくれたので「この人だ!」と思った。弟として兄を愛する目、愛する準備を一番感じたので迷いなく決めました。
岡部 麟(AKB48)
ーーウィンリィ・ロックベル役の岡部さん、ロイ・マスタング役の蒼木さんと和田さんはいかがでしたか?
岡部:演出家さんとの面談があると聞いて行ってみたら「あれ? これってもしかして、オーディション!?」という状況でした。今まで自分がいろんな舞台で培ってきたパワーを、この一瞬で出し切らなきゃという思いでした。短時間ではありましたが、こちらも稽古のような時間でしたね。きっと原作ファンの方にとっては、アイドルという肩書があるからこそ「できるのか?」という目が厳しくなるのかもしれません。嬉しさよりも使命感、責任感に駆られております。跳ね除けるくらいのパワーで頑張りたいです。
蒼木:僕はありがたいことにお話を頂戴しました。数年前に1週間ほど、さち子さんにワークショップをやっていただいたことがあるんです。いつか一緒にやりたいとずっと思っていたので、ようやく作品で交わることができました。ロイ・マスタングという多くの方に愛される役をいただき、毎日不安で眠れないこともあります。作品や役、座組の皆さんとの出会い、この旅を通して役者としてひとりの人間として、大きく成長できる機会になるだろうなと感じています。
和田:漫画原作の作品に携わり始めてから13、14年くらいになるんですが、いつ『鋼の錬金術師』が舞台化するんだろうと気になっていました。お話をいただいてありがたいですし、主人公のエドワードとロイ・マスタングはWキャスト。4人で2つの役を作り上げていくような気持ちなので、高揚感にあふれています。たくさんの方に愛されている作品なので、期待値も高い。期待以上のものをお客様にお届けできる皆さんが揃ったと思っています。登壇していないキャストも素晴らしい方ばかりなので、座組一丸となって盛り上げていけたら。
蒼木 陣
和田琢磨
ーー作品や演じるキャラクターの魅力を教えてください。
一色:大人になって読むと、1巻の1ページ目のセリフで食らうんです。ダークファンタジーとうたわれる理由はこんなところにもあったのかと。スマホに気に入ったセリフをいっぱい書いてるんです。俳優を初めて12年、言葉と向き合ってきたからこそより刺さるセリフがたくさんあります。エドの描写にもしびれました。時折、苦労した成人男性しか寄らないような皺がある。あれを舞台でもやれていけたらいいな。漫画原作を演じる上で大事なところは、生身の人間がやる意味だと思っています。エドが見せるコミカルな表情はもちろん、なぜ皺が寄ったのか、なぜそこで泣かなかったのか、なぜあの時だけ泣いたのか……そういったところを、舞台上に温かく立ち上げていきたいです。
廣野:大人になってから再度作品に向き合ったときに、すべてがきらめいていてうらやましかった。困難があったら逃げることも、うまく向き合っているふりもできるのに、エドたちはがむしゃらにぶち当たっていく。タフネス、精神力で乗り越えていく様が見ていて気持ち良い。自分もそうありたいと思って生活しているけど、簡単なことではないですよね。もがいている2人に、どこかで憧れを感じているんです。ここにいるキャスト一同で……原作の言葉を使わせていただくと、命と等価交換できたらいいなと。絶対に、生半可なものにはしません。
眞嶋:アルは優しさが魅力的。最後のオーディションで、実際にスーツアクターの方に声をあてるシーンがあったんです。その時初めて、鎧である姿への思いや「元の体に戻りたい」ってセリフをどういう感情で言ったのだろうかと深く考えました。その答えを、スーツアクターの桜田航成さんと一緒に丁寧に演じていけたら。
岡部:ウィンリィはエドたちにとって親のような存在でもあるし、機械鎧技師としてはもちろん、精神面でも2人にとって支えとなる大切な役。エドに対する恋心にもきっといつか気づいていく。強さの中にも優しさがあって、可愛らしさがちょっと見えるのが可愛いところかなと思いました。
蒼木:小学生くらいの時に読んだ時はかっこいいお兄さんという印象でしたが、気づけばロイとほぼ同い年になってしまいました。原作を読んでいると、大人の余裕とか隠し切れない優しさなど、たくさん魅力の詰まった役だと感じます。一番は、心の中で常に炎が燃えているのが見え隠れしそうな、でもグッと抑えているような印象が強いです。
和田:いろんな意味で、圧倒的な人間。漫画を読んだときに、深い人間だと感じました。深い愛情や深い信念、強さを表現できたら。
ーー生バンドを入れての公演になるそうですが、劇中の音楽など構想している演出は?
石丸:お話をいただいたのが約2年前。我々はすでにコロナ禍に苦しんでいた。二次元にあるものが立ち上がってくるときに、ライブでお届けできることの喜びがきっと享受できる時期になっているだろうと信じていた。まだまだ状況はそんなに変わっていないけれど、生で届けられること、音楽もお客様の鼓膜にダイレクトにお届けできると素敵なんじゃないかなと思ったんです。生バンドを入れるというのは最初から構想としてありました。
ーーテーマ曲「鋼の絆」の制作にあたって、どんなオーダーをされましたか?
石丸:作曲を手掛けた森 大輔さんも『鋼の錬金術師』をとても愛してくださっています。見てくださった方が、そして長らく漫画のファンであった方も口ずさみたくなるような歌詞を書きました。お渡ししただけで、何もオーダーはしていません。感じたままに書いてくださいとお願いして、一番ができて、できあがったメロディに二番の歌詞をつけていきました。
ーー最後にメッセージをお願いします。
一色:エドは最初のほうで「格の違いってやつを見せてやる」と言うんですが、最終巻では(エド本人だけでなく)「“俺たち”とお前の格の違い~」というセリフになっているんです。今はまだまだドキドキも不安もありますが、初日には“舞台ハガレン”チーム全員で「俺たちの格の違いを見せてやる」といえるような舞台を錬成したいです!
廣野:エドとアルが自分たちの答えを見つけたように、僕たちも舞台『鋼の錬金術師』の答えを皆様に提示出来たら。ぜひ、応援よろしくお願いします。
眞嶋:『鋼の錬金術師』の世界のなかで、人間という生き物の強さや弱さに力をもらい、ぼく自身も励まされてきました。カンパニー一同で最高のスタートを切っていけるよう頑張ります。
岡部:こんなたくさんの男性の方に囲まれることがないので、正直オロオロしているところもあるんですが、ウィンリィちゃんのようにみんなの心の支えになるような、岡部 麟としても度胸やパワフルさを出して舞台の上で生きていけたらいいなと思っています。
蒼木:きっと皆さんの心にずっと残るような作品になるのかな、そんな作品を目指したいなと。座組一同、洋ちゃんと凌大に引っ張ってもらいながら頑張ります。
和田:ロイ・マスタングのように深い強さと深い愛を持って、この作品に挑んでいけたら。どうか、兄弟の物語を最後まで見届けてください。
石丸:偶然集まった人たちが一つひとつ生み出していって、いずれお客様にお届けできる。こんなに素敵な形で新しく始められるんだとワクワクしています。裏側にはもちろん恐怖があるんですけれども、それをバネにして、素晴らしい舞台に作り上げたいです。
テーマ曲「鋼の絆」も披露された
このほか、一色と廣野によるテーマ曲「鋼の絆」の歌唱や、公演告知PVが公開された。
舞台『鋼の錬金術師』公演告知映像(公演告知PV)
取材・文・撮影=潮田茗
公演情報
【東京公演】2023年3月17日(金)~3月26日(日) 日本青年館ホール
原作:荒川弘(掲載「ガンガンコミックス」スクウェア・エニックス刊)
脚本・演出:石丸さち子
作詞:石丸さち子 作曲:森 大輔
エドワード・エルリック 役:一色洋平/廣野凌大(Wキャスト)
アルフォンス・エルリック 役:眞嶋秀斗
ウィンリィ・ロックベル 役:岡部 麟(AKB48)
ロイ・マスタング 役:蒼木 陣/和田琢磨(Wキャスト) リザ・ホークアイ 役:佃井皆美
アレックス・ルイ・アームストロング 役:吉田メタル マース・ヒューズ 役:岡本悠紀
ジャン・ハボック 役:君沢ユウキ デニー・ブロッシュ 役:原嶋元久 マリア・ロス 役:瑞生桜子
ティム・マルコー 役:阿部 裕 ショウ・タッカー 役:大石継太 イズミ・カーティス 役:小野妃香里
ラスト 役:沙央くらま エンヴィー 役:平松來馬 グラトニー 役:草野大成
傷の男(スカー) 役:星 智也 ゾルフ・J・キンブリー 役:鈴木勝吾
ピナコ・ロックベル 役:久下恵美 グレイシア・ヒューズ 役:斉藤瑞季
ニーナ・タッカー 役:小川向日葵/尻引結馨(Wキャスト)
キング・ブラッドレイ 役:辰巳琢郎 他
バンドメンバー:Band Master & Key.:森 大輔 Gt.:オオニシユウスケ Ba.:熊代崇人 Dr.:守 真人
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グッズ付S席 12,000円 ※劇場にて特典として【限定グッズ(非売品)】をプレゼントします。
A席 9,000円※座席エリアは後日発表いたします。
「鋼の錬金術師 MOBILE」アプリユーザー向け先行 11月1日(火)12:00~11月15日(火)23:59
※ゲーム内の「イベント&お知らせ」ページよりお申込みください
※「イベント&お知らせ」ページはゲームアカウントレベル7でご覧いただけます
月刊「少年ガンガン」先行 11月12日(土)12:00~12月12日(月)23:59
※詳細は11月12日発売の月刊「少年ガンガン」2022年12月号でご確認の上お申込みください。
※上記以外の
公演に関するお問合わせ マーベラス ユーザーサポート https://www.marv.jp/support/st/
協賛:DMM.com
主催:舞台『鋼の錬金術師』製作委員会
公式Twitter @stage_hagaren
公式Instagram stage_hagaren_official
#舞台ハガレン