ビッグニュースも飛び出し『ウマ娘』の激走は止まらない! 「ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! EXTRA STAGE」DAY2レポート
■ゲームのドラマを支えたチーム<シリウス>……その軌跡を「7人」で再び
ゲームのメインストーリーで様々なドラマを紡ぎ出した主人公…その名はチーム<シリウス>。ライブパート後半戦はその軌跡を歌で辿るスペシャルステージだ。
このチームの新たな夢は、たった二人から始まった……そんなメジロマックイーンのモノローグと共にレースを駆けるメンバー達の姿が映し出され、最初の一人である彼女の歌からステージの幕が上がった。
「はじまりのSignal」/立花日菜(サトノダイヤモンド役)、大西沙織(メジロマックイーン役)
スクリーンにメジロマックイーンの姿とストーリー第1章タイトル「駆け出しの一等星」が映し出された後、セントラルステージにはメジロマックイーンと彼女を目標にするサトノダイヤモンドが登場。歌うのはマックイーンがチーム<シリウス>で走ることへの想いを込めたソロナンバー「はじまりのSignal」だ。どんな逆境に見舞われても諦めずに走り続けようとしたこの曲を、自分の背中を追ってくるサトノダイヤモンドと共に唄うことで、先輩として成長したマックイーンが彼女を導くように見えてきて、ストーリーを追ってきたファンには感慨深いステージが繰り広げられた。
「ささやかな祈り」/石見舞菜香(ライスシャワー役)
続いての登場はストーリー第2章「小さながんばり屋」の主人公ライスシャワー。歌はTVアニメ第2期にも使われた彼女を象徴するソロナンバー「ささやかな祈り」だ。誤解や逆境で走ることを喜ばれなくても、いつか走りで誰かを幸せにしたいと願う彼女の思いを、最前ステージに立ったライスシャワー役・石見舞菜香は切なげながらも芯の強いライスらしいボーカルで情感たっぷりに唄い上げる。
お兄様とお姉様がいたから、ここまでこれたよ
ライスヒーローになれたよ
客席にそう語りかけてから始まるクライマックスでは、それまで暗めだった彼女へのライティングが明るくなっていき、配信ではドームの天井に広がる星空から幾つもの輝きが降り注いでいき、彼女がその名の通りの祝福を得られたことを表す演出も絶妙。そして歌い終えた後は大きな拍手に包まれながらのラストとなった。
「涙ひかって明日になれ!」/渡部優衣(ウイニング役)
三番手に登場したのはストーリー第3章「夢を掴む特急券」に登場のウイニング。唄う曲は彼女のライバルにして親友のビワハヤヒデ・ナリタタイシンとのトリオ・BNWのユニット曲「涙ひかって明日になれ!」だ。今回のステージではソロで歌っているが、曲のスタート時に三本指でのピースを決めたり、左右のスタンドに向かって口パクで二人の名前を呼んでいるように見えるなど、心は三人一緒だというさりげなくもファンには嬉しいアピールと共に曲がスタート。ライバル達と競い合い、時には悔し涙を流しながらもいいレースをして勝ちたいというまっすぐな想いを、明るく元気なボーカルとキレのある振り付けでアピール。
今日は二人がいない分がんばるって決めたから
私絶対負けないからたくさん応援してねー!
曲の間奏ではタイシンやハヤヒデの分までステージでがんばるという決意表明も交えながら、最後まで元気満点に唄い上げてみせた。
「BLAZE」/衣川里佳(ナリタブライアン役)
続いてステージに登場したのは、ストーリー第4章「滾り、渇望す」の主人公・ナリタブライアン。常に戦いを追い求めて渇きを感じ、ストーリーでは挫折からの再起を目指す彼女の重く激しい生き様を、スローテンポながらもひりつくような迫力に満ちたボーカルとメロディで唄い上げる。響き渡る重低音と何度も吹き出し続ける炎の演出も相まって、まるで煉獄のような苛烈なステージが繰り広げられた。そして最後に闘いを宣言する一言もナリタブライアンらしさを際だたせていた。
「笑顔の宝物 -Beyond The Future!-」/和氣あず未(スペシャルウィーク役)、上田瞳(ゴールドシップ役)、衣川里佳(ナリタブライアン役)、石見舞菜香(ライスシャワー役)、渡部優衣(ウイニング役)、大西沙織(メジロマックイーン役) ・声のみの出演 高野麻里佳(サイレンススズカ役)
体調不良のため今回のライブは残念ながら欠席となってしまった高野麻里佳演じるサイレンススズカが主役の第5章タイトルを経て、スペシャルウィークが自身の夢である日本一のウマ娘になるべくライバル達とのレースに挑む最終章「夢の原石 煌めきはどこまでも」。チーム<シリウス>全員で唄うナンバーだが、サイレンススズカのいる場所はスペースを空けてスポットライトに照らし出されていた。チーム<シリウス>は7人で、サイレンススズカの居るべき場所はここにあるというさりげない無言のメッセージに、ファンからも嬉しそうな雰囲気が感じられた。
7人全員のチーム<シリウス>で過ごした日々の中で得たものをそれぞれが唄い、そして全員でのハーモニーへと繋がっていくこの曲はこの日がライブ初公開。さらに最後にはスペシャルウィークからみんなの応援へのお礼のメッセージも伝えられ、まるでゲームストーリー内のウイニングライブの会場に居て、彼女達の嬉しい想いを生で聴いているかのような気分になれる時間となった。
「Precious Star Dreamer」/和氣あず未(スペシャルウィーク役)、上田瞳(ゴールドシップ役)、衣川里佳(ナリタブライアン役)、石見舞菜香(ライスシャワー役)、渡部優衣(ウイニング役)、大西沙織(メジロマックイーン役)
スクリーンにチーム<シリウス>の軌跡を追うようにストーリーの名場面が流れていき、最後に「team SIRIUS」の名が大写しとなって、スペシャルステージもいよいよラストに。最後を飾るのはメインストーリーのエンディングを飾った「Precious Star Dreamer」だ。この曲でもサイレンススズカの居るべき場所を空けてライブが繰り広げられた。メンバーそれぞれが落ち着きのあるしっとりとしたボーカルで、ストーリーの中で経験した思い出を振り返りながら紡ぎ出していく。スクリーンにはそれぞれがゴールを決める瞬間が映し出され、ラストは新たな未来の夢に向かって共に走っていこうという前向きな想いを歌いあげてフィナーレとなった。
そして最後にスクリーンに映し出されたのは「To the next storise...」の文字……次はどんなウマ娘とteamのストーリーが繰り広げられるのか、期待に胸が高鳴るラストとなった。
「We are DREAMERS!!」/ウマ娘
歌い終えたチーム<シリウス>が再びマイクを取って歌い出し、それを合図に全ての出演陣がステージへと飛び出してきて、いよいよライブもフィナーレへ。東京・横浜・そしてベルーナドームへと続いてきた4thイベント千秋楽のラストを飾る歌は、もちろんウマ娘達から応援してくれるファンへの感謝を込めたメッセージソング「We are DREAMERS!!」だ。
私たちみんなの想いを込めて歌います! というスペシャルウィークからのメッセージと共に、29名のウマ娘それぞれがファンへの感謝を込めた歌声をドームに響かせていく。
ナリタトップロードからはわたし達まだまだ走り続けます! 最後まで盛り上がって下さいね! という言葉が送られ、客席からは今日のベルーナドームも含めた4thイベントを見事完走したウマ娘達への惜しみない声援が送られ続けた。
そして曲が終わり、シンボリクリスエス役・春川が音頭を取っての全員からのありがとうと共に4thイベントは大団円のうちに幕を閉じた。だがファンの熱気はまだまだおさまらない!
■TVアニメ第3期も製作決定! ウマ娘の疾走は限りなく続く!
フィナーレと同時に場内はアンコールを求めるファンの拍手で埋めつくされた。そして数分後、最前ステージに実況・明坂と沖野が登場してすべてのファンへ感謝の言葉を送った。沖野は3万人以上のファンからの緑のコンサートライトの輝きに埋めつくされたドームの風景を見る事があるとは思わなかったと語り、明坂はまだまだ新型コロナの懸念が解消されていない中で、こんなにたくさんのファンが集まってライブができた事への感謝で涙ぐむ。
そして沖野はいつか新型コロナが沈静化して、みんなとライブで「俺の愛バが!」とコールできる日がくることを願っていると語り、アンコール開始までの間の告知コーナーがスタート。
アイテム類では新作フィギュアの情報や、本日も好評を博した「ぱか☆アゲMIX」の第2弾&第1弾アルバムが発売決定との報が。さらにタニノギムレットの勝負服デザイン公開やゲーム内のジュークボックスで本日のセットリストが再生可能などの最新ゲーム情報も公開。
そして『ウマ娘 プリティーダービー』と、チョコレートでおなじみの明治製菓のコラボレーション「夢に届け! 明治・ウマ娘応援プロジェクト」が決定。ティザーサイトもオープンし、12月1日には新たな情報も公開されるようなので要チェックだ。
そして最後に「特別告知」として、TVアニメ第3期の製作決定というビッグニュースが! いったいどのウマ娘が主役となるのか、新たなウマ娘は登場するかなど、今後が楽しみすぎる告知に場内も嬉しいざわめきに包み込まれていた。
「GIRLS' LEGEND U」/ウマ娘
DAY1と同様に4thイベントを振り返るムービーに続き、ステージに登場したウマ娘達が曲の前にバックステージトークを繰り広げる。
チーム<カノープス>とズッ友コンビがそろっての「えい! えい! むん!」
バラバラだけど個性豊かに気合いを入れる黄金世代&スマートファルコン・サクラチヨノオー・ミホノブルボン。
テイエムオペラオー・タニノギムレット・シンボリクリスエスの個性派達が気合いを入れる様をお祭りのように楽しむメイショウドトウ・ナリタトップロード・アドマイヤベガ達。
キタサンブラック&サトノダイヤモンドを先輩として引っ張るトウカイテイオーと、それを微笑ましく見守るシンボリルドルフ&マルゼンスキー。
ありがとうの言葉では足りないから、これからも一緒に夢を見ましょうという語りかけるチーム<シリウス>。そしてスペシャルウィークの衣装はニュースター・ロゼではなくゲームのメインストーリーで入手できる「日本総大将」バージョンというサプライズが!
そしていよいよアンコールライブ…いやすべてのウマ娘とファンが共に喜びをわかちあうグランドライブがスタート。歌はもちろん「GIRLS' LEGEND U」だ。
最後まで応援してくれてありがとうございます。トレーナーさんがいたから私たちは輝くことができました!
そんなサトノダイヤモンドからのメッセージにすべてのウマ娘がありがとうと声を重ね、最後まで全速力で一緒に駆け抜けようというメッセージのこもった歌を力強いハーモニーで唄い上げ、ファンは出せない声の代わりに残る力をつぎ込んでコンサートライトを振りかざし、ここまで夢を見せてくれたウマ娘に感謝のエールを送った。
ファンへの最後のあいさつでは、キタサンブラック役・矢野からはサトノダイヤモンド役・立花との幼少期の服を着てのライブをよろこんでもらえたかとの質問や、立花とお揃いの指輪を小指に付けてライブに挑んだといったエモい話題で場内を沸かせた。
ダイタクヘリオス役・山根からは初のナンバリングイベントでメジロパーマー役・のぐちゆりと色々なことをやれたりソロ曲を披露できたのが嬉しかったのと、来年1月15~29日上演の舞台版『ウマ娘』をぜひ足を運んでほしいと語った。
ナイスネイチャ役・前田からは、ファンの応援のおかげでチーム<カノープス>が全員揃ってステージに立つという夢が叶ったのが嬉しいと深々と礼をしながらお礼を述べた。
シンボリクリスエス役・春川はタニノギムレット役・松岡とボケツッコミをしながらファンへのお礼を述べ、このステージが夢じゃなかったと思えるようにみんなで今日のライブのことを語り合ってほしいと述べ、感想までがライブですと締めくくった。
そして最後のスペシャルウィーク役・和氣はサプライズの総大将衣装をお披露目。そして3月から続いてきた4thイベントが終わってしまう寂しさはあるけど、ドームのステージに立てたのが本当に嬉しく、まだまだ一緒にステージでこの緑一面の輝きを見せたい人がたくさんいるので、これからも応援よろしくお願いしますとの言葉で締めくくった。
いよいよ最後の曲……というところで、突然トウカイテイオー役・Machicoが指を三本立てて騒ぎ出す。それがやがて四本になり、トレーナーからの声援パワーを受けて全部が開いて五本に。そして2023年の5thイベント開催決定の告知が流れステージと客席が一つになって喜びに盛り上がった。
「うまぴょい伝説」/ウマ娘、明坂聡美(実況役)、沖野晃司(トレーナー役)
ステージにライブを盛り上げてくれたウマ娘ブラスバンドが勢ぞろいし、実況役・明坂からはナンバリングイベントお約束の「最後に盛り上がりたいですよね?」のアナウンスが。ベルーナドームの2日間だけでなく、3月から続いてきた4thイベントすべての千秋楽を飾る一曲は、やはり「うまびょい伝説」しかない!
Machicoのラストスパート行くよ!かけ声と共に、最高にハイテンションな「うまぴょい伝説」がスタート。曲の後半ではキャストがトラックコースを駆け回り、ファンにお礼を伝えながら歌ったり、チーム<カノープス>の面々は小道具のプラカードを持って練り歩いてファンを喜ばせるなど、歌声&様々な形で4thイベントを応援してくれたファンへの感謝を送り、正真正銘のフィナーレを迎えた。
最後は直にお礼を伝えたいと、全員がマイクを通さず生声での「ありがとうございました!」をドーム中のファンに送り、メンバー全員が引き上げるのを見届けた和氣あず未が最期にステージ中央で深々と一礼をして、4thイベントはすべての公演で大団円を迎え、来たる5thイベントへ向けての雌伏の時を迎える…。
TVアニメ第3期や新たな他業種コラボレーションも実現し、クロスメディアコンテンツとしてさらなるパワーアップをしながら世界を広げようとしている『ウマ娘 プリティーダービー』。この勢いを考えると来年開催の5thイベントはさらなる規模拡大も予想されるが、今度はどんな仕掛けや演出で『ウマ娘』の世界をリアルに感じさせてくれるのか? これからの動きにますます目が離せない注目コンテンツとなること間違い無しだ。
文・レポート=斉藤直樹
セットリスト
『ウマ娘 プリティーダービー 4th EVENT SPECIAL DREAMERS!! EXTRA STAGE』